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日本映画のススメ Vol3 吉永小百合主演 「北のカナリアたち」公開記念特集 吉永小百合 出演作品ピックアップ

  • 特集1 「北のカナリアたち」作品評
  • 特集2 吉永小百合出演作品ピックアップ

新作「北のカナリアたち」に主演した、日本映画界を代表する女優・吉永小百合。ここでは数多くある彼女の出演作品の中から編集部が15本をピックアップ。各作品について吉永小百合自身が語ったコメントや当時の作品評を、『キネマ旬報』アーカイブの中から抜粋して紹介して特集します。

「おとうと」

「おとうと」

製作年:2010
監督:山田洋次

ブルーレイ 4,935円(税込)

発売・ 販売元:松竹

© 2010「おとうと」製作委員会

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(「母べえ」に続く山田監督作品への出演について)こんなに早く山田組の撮影現場に戻ることが出来て、とても幸せです。「母べえ」では、山田監督の映画づくりの素晴らしさに、感動しました。今回も、監督の一言一言をしっかり受け止め、学びたい。そして鶴瓶さんの手を握りしめて、弟への溢れる想いを演じます。 (キネマ旬報2010年2月上旬号より)

「母べえ」

「母べえ」

製作年:2007
監督:山田洋次

DVD通常版 3,990円(税込)

発売・ 販売元:松竹

© 2007 「母べえ」製作委員会

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いま昭和ブームとかで、昭和30年代を描いた映画などが多いんですが、この映画が描いている昭和の前半はそれとは違って、暗い、普通の家族にとっては大変つらい時代だったというのを感じとってもらいたいし、いまの日本もこのままで大丈夫なのかなって、ちょっと立ち止まって考えてもらえれば、と思うんです。 (キネマ旬報2008年2月上旬号 特集「母べえ」インタビューより)

「北の零年」

「北の零年」

製作年:2004
監督:行定勲

DVD 【期間限定プライスオフ】
2,940円(税込)

※11月1日~2013年2月28日のキャンペーン終了後は通常の価格となります。
発売元:東映ビデオ 販売元:東映

© 2005「北の零年」製作委員会

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この映画で一番大事なのは開拓ですね。それで東映東京撮影所の近くにある農家に伺って、鍬の持ち方から畑の耕し方までを教えていただきました。(中略)作業は単純ですが、これほど大変なのかと思いました。 (キネマ旬報2005年2月上旬号 特集「北の零年」インタビューより)

「女ざかり」

「女ざかり」

製作年:1994
監督:大林宣彦

DVD 2,940円(税込)

発売・ 販売元:松竹

© 1994松竹/テレビ東京/アミューズ/日本出版販売

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(出演を決めた理由について)どちらかというとコスチューム・プレイの方が得意なんです。和服を身に着けて明治や大正の女に扮するもののほうがやりやすいんですね。でも、この作品に関してはとにかく原作に魅かれました。主人公の考え方、生き方が私を虜にしたんです。この役はぜひ私がやりたいと思いました。ほかの女優さんにやられてしまうんでは悔しい、と。 (キネマ旬報1994年6月下旬号 特集「女ざかり」インタビューより)

「映画女優」

「映画女優」

製作年:1987
監督:市川崑

DVD 4,725円(税込)

発売・販売元:東宝

© 1987 TOHO CO., LTD.

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市川さんは私の中に、みんなが思っている吉永と違うものを感じていらっしゃるようですね。「細雪」の雪子の中にも、私に通じるものを見つけられたんじゃないでしょうか。演技で出すものだけじゃない部分を。私自身はどうもよくわからないんですが。今回なんかも、そうなんですね。田中絹代という役なんですけど、どうも私自身がさらけ出されているような気がして。ちょっと複雑な思いにさせられてるんです (キネマ旬報1987年1月上旬号 特集「映画女優」インタビューより)

「夢千代日記」

「夢千代日記」

製作年:1985
監督:浦山桐郎

DVD 【期間限定プライスオフ】
2,940円(税込)

※11月1日~2013年2月28日のキャンペーン終了後は通常の価格となります。
発売元:東映ビデオ 販売元:東映

© 東映

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(夢千代のやさしさについて)他人にやさしく接することによって、自分を励ますやさしさなんですね。つまり、無償の愛ではなく、常に自分にはねかえってくる見かえりのある愛なんです。そんなやさしい気持ちを持った夢千代が、私はとっても好きです (キネマ旬報1985年6月上旬号 特集「夢千代日記」インタビューより)

「おはん」

「おはん」

製作年:1984
監督:市川崑

DVD 4,725円(税込)

発売・販売元:東宝

© 1984 TOHO CO., LTD.

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私とは全く違った世界に生きる女性。幻想の世界に、自分が入って演じているって感じですね。一応は大正時代という設定ですけど、近松の世界ってところもありますしね (キネマ旬報1984年10月下旬号 「おはん」撮影ルポより)

「天国の駅」

「天国の駅」

製作年:1984
監督:出目昌伸

DVD 【期間限定プライスオフ】
2,940円(税込)

※11月1日~2013年2月28日のキャンペーン終了後は通常の価格となります。
発売元:東映ビデオ 販売元:東映

© 東映

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“演技”ではない“艶技”のほうも、後半はすごいでしょ。(中村)嘉葎雄さんとのは、ラブ・シーンとはいえないんでしょうけど、私としては(犯される感じは)初めて。でも津川(雅彦)さんは、ああいうところはお上手なんですね。私も引きずられて。ねちっこいんですね。あのシーンはいままでの私ではない、自分じゃないみたいな気がしました。初号を試写室で観ていて自分で面白かった。 (キネマ旬報1984年6月下旬号 特集「天国の駅」インタビューより)

「細雪」

「細雪」

製作年:1983
監督:市川崑

DVD 5,040円(税込)

発売・販売元:東宝

© 1983 TOHO CO.,LTD.

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「細雪」の時に、自分の中に殆どない性格の役も多少演じられるんだなという、自信みたいなものが出来たんですね。それはもう、市川監督のお陰なんですけど。自分では最初自信なんてなかったんですが、見た方の評判がよくて。この仕事によって、役を作る楽しさっていうのが初めてわかったような気がしました。それまではどうしても、自分に近いかなと思える役ばかり選んでましたから。 (キネマ旬報1987年1月上旬号 特集「映画女優」インタビューより)

「動乱」

「動乱」

製作年:1980
監督:森谷司郎

DVD 4,725円(税込)

発売元:東映ビデオ 販売元:東映

© 東映

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すばらしい脚本をいただいて、高倉さんが出られるなら、ぜひ出演したいとプロデューサーの岡田(裕介)さんに、私の方からお願いしました。今、こうして高倉さんの隣に座っているのが、まるで夢のような気がします。本当に役者をやっていてよかった……でも、あがらないでやれるか心配です。(製作発表記者会見での第一声) (キネマ旬報1980年1月下旬号 特集「動乱」より)

「愛と死の記録」

「愛と死の記録」

製作年:1966
監督:蔵原惟繕

DVD 4,935円(税込)

発売元:日活 販売元:ハピネット

© 1966日活株式会社

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【当時の作品評】これまでどちらかといえば、現実肯定的な優等生のタイプしか演じなかった吉永が、ここでは恋人の原爆症再発によって、段々と限界状況へ急傾斜して行くプロセスにおいて、従来の気どりを捨て去り、髪ふり乱して愛する男にとりすがり、いらだって男を叩き、身をもだえ、そして青年と情熱的な接吻を交わす。(文=田山力哉) (キネマ旬報1966年11月上旬号 日本映画批評より)

「泥だらけの純情」

「泥だらけの純情」

製作年:1963
監督:中平康

DVD 4,935円(税込)

発売元:日活 販売元:ハピネット

© 1963日活株式会社

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愛し合う者が結ばれないという悲劇は、これは映画の世界では永遠のテーマですよね。わたし自身はこの映画を撮影中には、そういうところまで思い至っていなかったんですが、五年ほど前、六本木の俳優座シネマ・テンで、この映画がリバイバル公開されたとき、観に行ったんですね、そしてあの当時の日活の中で、娯楽作品として作られながら、きちんと、愛についての永遠のテーマが組み入れられていると、発見したんです。 (キネマ旬報1988年5月下旬号 「つる 鶴」吉永小百合ロング・インタビューより)

「赤い蕾と白い花」

「赤い蕾と白い花」

製作年:1962
監督:西河克己

DVD 2,380円(税込)

発売元:日活 販売元:ハピネット

© 1962日活株式会社

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【当時の作品評】浜田光夫と吉永小百合の共演する高校生映画である。この二人は純愛コンビの名で日活が売出しているが若者らしい溌溂さと濁りのない純真さがその持味の中に活かされて見る者に好感をもたせる。「キューポラのある街」でもいい後味をのこしたが、ここでも清潔な感触を漂わせる。(文=飯田心美) (キネマ旬報1962年7月下旬号 日本映画批評より)

「キューポラのある街」

「キューポラのある街」

製作年:1962
監督:浦山桐郎

DVD 3,990円(税込)

発売元:日活 販売元:ハピネット

© 1962日活株式会社

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浦山監督から「貧乏ということについて考えてくれ」といわれたので、「家が貧乏なのでよく知っています」と答えたら「あなたのは山の手の貧乏、もっと食うや食わずの貧乏もあるんだよ」といわれて、当時16歳だったのですが少しは社会に目を向けるようになったような気がします。 (キネマ旬報1992年9月上旬号 にっかつ創立80周年記念企画より)

「草を刈る娘」

「草を刈る娘」

製作年:1961
監督:西河克己

DVD 4,935円(税込)

発売元:日活 販売元:ハピネット

© 1961日活株式会社

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【当時の作品評】津軽平野に草を刈る娘モヨ子の素朴な青春を、吉永小百合は初々しく好演している。十六歳の女学生の片手間でできる演技ではない。やはり彼女には、良い女優に育ってゆく何かがあることは確かである。 (キネマ旬報1961年12月下旬号 クロースアップより)

PROFILE

吉永小百合 (よしなが・さゆり)

東京都出身。1957年ラジオドラマ『赤胴鈴之助』でデビューし、1959年「朝を呼ぶ口笛」で映画初出演。以後、「キューポラのある街」(62年)、「愛と死をみつめて」(64年)、「動乱」(80年)、「時雨の記」(98年)、「北の零年」(05年)、「母べえ」(08年)、「おとうと」(10年)など数多くの映画作品に出演し、1984年度キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞(「おはん」「天国の駅」により)ほか数々の主演女優賞を受賞。