パスワードを忘れた方はこちら
※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。
メールアドレスをご入力ください。 入力されたメールアドレス宛にパスワードの再設定のお知らせメールが送信されます。
パスワードを再設定いただくためのお知らせメールをお送りしております。
メールをご覧いただきましてパスワードの再設定を行ってください。 本設定は72時間以内にお願い致します。
戻る
公開年:
現在の文字数:0文字
氏名(任意)
性別違和の主人公エディ・レッドメインのメイクと衣裳がどの場面も秀逸で、エディの描いている風景画も心に残る。とりわけ絵画はラストシーンで有効に使われていて、演出の巧さである。コペンハーゲン、パリ、ドレスデンと、背景にも格調があって印象的。実話に基づく映画だけれども、エディを愛し続ける妻アリシア・ヴィキャンデルが作品中で描く人物画と同じく、線の太い女性を演じきっているので、医学がまだ進歩していない時代に性別適合手術に赴く物語を不自然には思わせない。
大手のアニメ会社の製作では見られない手作り感にあふれた作品だ。色彩、モンタージュ、キャラクター・デザインのすべてにわたり、芸がこまかい。セリフはないが、音楽と音響がメッセージを十分に伝達。農村から出稼ぎに出て行った父親を探しに旅立つ少年の物語が始まったとたん、大好きなマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットの「岸辺のふたり」のような切ないアニメかと思ったら、大都市に着いたところで辛口の批評精神が見えはじめ、作者は大きなテーマに挑んでいることが分かる。
警官志望の姉が学校に行かないで自分の好きな音楽にうつつを抜かしている弟をいさめるシーンまでは、センスのないヒロインだなと思って我慢できるのだけれど、演奏中の弟に手錠までかけ、車で連行するとなると、話の発端からあきれてしまう。そのあとに続く自動車事故からサスペンスが始まり、とてつもない話が展開。観客はどうなることかと引き込まれていく仕掛けだが、物語のあざとさはぬぐえないので深刻なヤン・ミーよりもユーモラスな刑事ワン・ジンチュンが出てくると嬉しい。
久しぶりにモンティ・パイソンの知的ユーモアを満喫。サイモン・ペッグとロビン・ウィリアムズが声を担当した犬のコンビもいいが、地球の運命をどうしようかと談合する宇宙人たちの造形とセリフがしゃれていて、登場するのが楽しみだった。主人公の願い事は何でもかなうというシンプルな物語で、最近の映画の如きどぎつさはないが、犬のウンコが踊るように歩いたり、死者たちが甦ってゾンビの群となったりする場面など、笑いどころが丁寧に撮影されているので、終始あきさせない。