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かわいい映画だ。考えが、だだ漏れてしまう面白さ。主人公の男子がピュアなので、安心して見ていられる。女子と二人きりになって、考えることと言えばしょーもないことばかり。キスしようとして考えがバレるところ、かわいかった。犬もかわいかった。女子だけ考えがダダ漏れにならない設定も、なんで? なんだけど、お話にうまく組み込まれていて、効いていると思う。悪者が、典型的すぎてイマイチだった。もうちょい裏があったら、SF的に重層的な話になったかもしれない。
展開が読めないので、引き込まれた。主人公の男が、情けなく恋愛を引きずっているところが良かった。見世物にされ、周りから色々言われる男の心情が突き刺さってくる。男は、どうするのか? だんだんアナーキーになっていくのが、痛快だった。ラストが気にくわない。ハッピーエンドはないんじゃないか。無理やりだと思う。実際の話があったらしいのだが、その人はどうしたんだろうか。背中のタトゥーは死後、アート作品として背中から剝がされて展示されるのか。
クソ真面目なロシアの戦争映画。無垢で元気な若者が次々死んでいく。泣くしかないでしょ。戦争への怒りが全篇を覆っていて、凄まじいエネルギーで描かれる。戦闘シーンもひたすら無残だ。恋愛も甘くて哀しい。真面目故に、歴史の教科書を読んでいるような気持ちにもなった。敵はどうなのか? ドイツ軍の描写がほとんどないので、わからない。いつの世も、偉い人は安全圏にいて弱いものばかり犠牲になる。美化されすぎてる気もするが、戦争って本当に嫌だというのは、伝わった。
主人公のディリが強すぎる。リアルに考えたら死んでるだろうと思うところでも、蘇ってくる。これでもかというぐらいエピソードをてんこ盛りにして、力技で描き切る。爽快痛快だ。ところどころユーモアもぶち込んでくる。携帯が古くてなかなか娘の写真がダウンロードできないとことか最高だった。クソリアリズムなんていらない。何があっても、強い信念さえあれば人は生きていける。嘘だけど、全くの嘘とは言えない。そのギリギリで絶妙のバランスを保っていてすげえ良かった。
どこか懐かしい匂いが始終漂っている。男性たちの頭の中が全部筒抜けになり“ノイズ”として現れるという未来の世界で、初めて女性という生き物を見たトム・ホランド演じる主人公が「可愛い子だな、キスしたいなー」などと思っている反応がうぶすぎるというか、なんだか苦笑いしてしまった。正直なところ楽しみにしていたのがマッツ・ミケルセンであったので、もっとマッツを見たかったというのが本音。重要な役どころで出てはいるものの、いかんせん足りなくて悔しい。
不当に逮捕され逃れてきたシリア難民が自らアート作品になることで自由を手にしようとする壮大な仕掛けに引き込まれる。政治的テーマと人権問題に踏み込む社会派。緊張感とユーモアのバランスが素晴らしく魅了されていった。キャスティングがとにかくいい。家柄の違いから離ればなれになってしまうメインの恋人二人も良いが、この映画に影響を与えたアーティストのヴィム・デルボアが保険業者役で一瞬だったけどすごくいい味だった。モニカ・ベルッチのキャラクターも絶妙で最高。
本作に限らず、年々戦争映画を見るのが辛い。特にこの作品がリアリティに溢れており尚且つエモーショナルに満ちているからなのか、それとも戦争そのものがフィクションだと思えなくなってきているからなのか。たくさんの若い人たちが一瞬のうちに死んでゆく。そのことが本当に耐えがたいのだ。戦いのシーンだけでなく、メインの人物たちの友情と恋愛も見せ場としてしっかり描かれていて、クラシックな作りながらも決して飽きさせることはない。力作であることは間違いないのだが。
警察もので麻薬もののアクションで画面がとにかくあつい。男たちがひたすら戦うシーンと娘に会いたいという執念が交差する。テンポもよいので面白いのだけど、後に残らないタイプの映画。インド映画としては風変りかもしれないが、人情劇とアクション映画を組み合わせることに目新しさは特にないという印象だった。インドの薄暗くて舗装のなされていない道の大変さはかつて訪れたときにひしひしと感じたので、トラックで疾走するシーンの緊張感は特に素晴らしく感じた。
カオスとかノイズとかはったりもいいとこ。混沌ではなく秩序、雑音ではなく論理。この映画が依ってたつのは、旧態依然たるロゴス中心主義とその派生形態だ。頭の中にある考えが有意味な単語と構文に翻訳される、その時点でちゃんちゃらおかしい。むろん言葉だけでなく、映像と音声に翻訳される場合もあるが、結局は具象であり、ときに輪郭を曖昧にして想像であることを示すなど、その配慮は情けないばかり。思考とは何か。思考はいかに表象されるか。遊ぶなら本気でやってくれ。
冒頭、ホワイトキューブと鏡の使い方に、一抹の不安とともに淡い期待を抱いたのは正直に告白しておく。だが、ビザがとれたと友人に告げて喜ぶシーンで、いきなりカメラが二人の周りをゆっくりと360度回りはじめたり、サムとアビールが電話するくだりでスプリットスクリーンが駆使されたりと、結局すべてがその程度のこけおどし。空虚な記号の戯れのアートワールドとリアルで深刻なシリア難民を対比させて組み合わせるとか、そもそもの発想に作り手の想像力の幼さが露呈している。
スペクタクルというのは本来それだけで成り立つようだ。スペクタクルは作劇を必要とせず、何に依ってたつこともない。とにかく爆発の大きな戦闘シーンを何度も繰り返していればそれでよく、毎回いかにもクライマックス然とした終わりを見せても、またもう一度同じことを初めからやればいいのだ。ドローンの多用にせよ、スローモーションやトリプルアクションの採用にせよ、感傷への傾斜にせよ、毎回ほとんどワンパターンの繰り返し。これを喜ぶも退屈と思うも人それぞれ、なのか?
初めから最後までクライマックスの連続といった感じで、つねにハイテンションのまま。デーン、デデデンと音楽が始まると、スローモーションでアクション・シーン。そのあとにちょっとしんみりさせたと思ったら、またデーン、デデデンで大乱闘。複数のプロットがあり、基本はクロスカッティングで交錯させていくのが大まかな構成ではあるが、サスペンスを生み出す気はない。すべてが派手なアクションとお涙頂戴を繰り返すべく用意されているのだ。ナイフで死なない人もいる。