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舞台は19世紀末フランスの修道院。そこへ連れてこられた、聾?で盲目の少女マリーは、緑したたる美しい風景など関係なく、やみくもに暴れまわる。みずから彼女の教育を買って出たマルグリットは、まず「ものには名前があること」を懸命に教える。だが、全篇の見どころはマルグリットが自分の生命が尽きるまえに「死」という概念を、いかにしてマリーに理解させたかにある。アーサー・ペン「奇跡の人」のヘレン・ケラーに感動したアメリス監督はそれを乗り越えようとしたのだ。
クラウドファンディングでゼロから資金集めをした映画らしく手作り感がある。主人公たちのユダヤ人家族が妙に日本人の家庭と似ていて、子どもたちが私立学校へ通う授業料を祖父に払わせることとか、売れない俳優ザック・ブラフの夢をかなえるために妻ケイト・ハドソンが必死に働くこととか、わが周辺にも転がっているエピソードだ。とりわけ、いい年をした大人がコスプレマニアになっている話など、日本だけではないのだと笑ってしまうが、テレビのホームドラマとは一味ちがう。
史上最高の身代金で有名なビール王ハイネケン誘拐事件の映画化といえば、誰しも見たくなる。だが、実話にこだわった展開なので、身代金がなぜ遅れているのか、あるいは誰が仲間を裏切り警察に告げ口したのか、よく分からないところもある。ハイネケンを演じるアンソニー・ホプキンスが出てくると、さすがに画面が引き締まり、口にする言葉に耳を傾けたくなる。ノンフィクションの設定なので、サスペンスと起伏に乏しいところもあるが、アムステルダムの建物や風景はたのしめる。
いきなり四隅が丸みを帯びた変形スタンダードの映像を見せられるので、風変りな作品だと思わず身がまえる。「涙するまで、生きる」に続いてまたもやヴィゴ・モーテンセンの登場。今度はデンマーク人の技術将校を演じ、パタゴニアの荒野をさまよう役柄だ。彼はなぜか、戦場に魅力的な娘を伴っていて、その娘が若い兵士と恋に落ち、駆け落ちする。そこで追いかけるモーテンセンのロードムーヴィとなるわけだが、物語にはふしぎな飛躍があり、マジック・レアリスムの愛好者にはおすすめ。