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第1作では城を人間たちに焼かれて、愛妻を失ったドラキュラ伯がモンスターたちを人間から守るためにホテルを作り、フランケンシュタインなどの妖怪キャラクターが次々に集まってくるテンポがよかった。愛する娘がヒッピーまがいの人間に恋して大騒動になるのがおかしく、好評につき、続篇ということになったわけだ。モンスターの娘が人間と結ばれた結果、生まれてくるドラキュラ伯の孫は、人間かモンスターかという風変りな物語が展開。絵や音響に質感があるので、今回も楽しめた。
ときに砂嵐が襲うオーストラリア奥地の町に引っ越してきたニコール・キッドマンが突然、娘と息子が行方不明という事態に見舞われる。話はミステリー形式で進むのだが、アボリジニの虹蛇神話や町の荒れた人間関係、心の通わない家族、満たされない性の問題など、新人監督が続々と重要なテーマを提示しては、消化しないまま物語を進めていくので、戸惑ってしまう。故郷で主演するキッドマンの意欲はよく分かるけれど、街中で全身裸体になって歩き出す場面は、興行上のハッタリに見えた。
2044年に地球が砂漠化、生存する人類はわずか2100万人。廃墟化した都市で生き残った者が慌てふためく前半は説明的にすぎるが、やがて人間の使用物のロボットたちが感情をもち始め、猿が人間に進化したように、人類が滅亡したあとは、ロボットが地球を支配するという哲学が見えてくると、映画は活気づき、SFならではの見せ場が展開。シビアなシーンのなかに美しいマスクをかぶったロボットのクリオが人類のA・バンデラスと名曲〈ラ・メール〉に合わせて踊るところが泣かせる。
コリン・ファレルやレイチェル・ワイズ以下の芸達者が荒唐無稽な物語と舞台の設定で、監督の指示に従い、映画作りを楽しんでいる。見たあと、もっと笑えてもいいはずだと思ったけれど、爆笑できないのは、やはり映画がヨーロッパ辺境の歴史や時代性を反映し、考えさせてしまうからだろう。キャラクター中心の大劇場向き人情コメディが好きな人には、お薦めできないが、テリー・サザーン以来の実験的ブラックユーモア映画のファンには必見で、神話から監獄論までいろいろ想像できる。