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「M:I」最新作は、世界の命運を握るとするひとつの鍵の争奪戦。しかもその鍵が何なのか誰もよくわからないまま、鍵を巡る追いかけっこを地球規模で繰り広げる。よって物語はほとんどなく場面展開だけがある。でもトム・クルーズはそれでいいと覚悟しているハズ。これは映画から活劇への原点回帰であり、バスター・キートンに最も近い役者はクルーズなのだ。クルーズ同様に観客もアクションのオーバードーズ(過剰摂取)状態になる。この馬鹿馬鹿しいまでの活劇精神を讃えたい。
「トランスフォーマー」最新作はスタッフ&キャストを一新。マイケル・ベイ、マーク・ウォールバーグのような高額ギャラの監督&スターがいない分、以前よりもダウンサイジングした印象。話は相変わらずの変形ロボットプロレス状態。VFXは変わらず見事だが、もはや驚きはない。そしてプロレスのような終わり方とプロレス興行のような継続の匂わせ方。いかんせん俳優陣と脚本が弱すぎて、映画というよりロボット玩具の長尺PR映像と捉えたほうがいいのかも。
アウシュヴィッツ収容所にて賭けボクシングで勝ち続けることで生き延びたユダヤ人青年が戦後もある目的のためにボクシングを続けた実話という題材は極めて魅力的なのだが、ボクシング映画は名作の宝庫。他のボクシングものと比較すると、本作は肝心のボクシング・シーンの描写が凡庸。ユダヤ人収容所映画もこれまた傑作が多いため、本作の収容所シーンも際立つものがない。悲劇的な実話をいかに映画的にツイストするか、そのクリエイティヴな跳躍が足りない。
米中合作で巨大ザメのパニック映画第2弾。前回と同じジェイソン・ステイサムが主演で今回の共演は中国アクション・スターのウー・ジン。そしてサメも巨大海中生物もパワーアップ。この情報で心躍る人にはたまらないジェットコースター・ムーヴィーだろうが、この情報でげんなりする人にはまさにジェットコースターに悪酔いするような仕上がり。映画鑑賞というより遊園地のアトラクション体験に近い。スピルバーグの出世作「ジョーズ」を口直しに見返したくなった。
トム・クルーズが命懸けで崖からジャンプする。我が身を挺して限界を超える。その姿を拝むだけで胸アツ。これは映画史の伝説になるだろう。あらゆるアクションを最もクールなやり方で最も刺激的な見せ方で魅せている。カーチェイスといい暴走列車といい息を呑むシーンの連続。ふっと笑える瞬間も随所にあり、3時間弱があっという間に過ぎた。その上女性キャラも全員猛烈にかっこいい。特にグレースの、敵味方どちらに転ぶか分からない危うさに痺れる。 正真正銘の超大作に狂喜!
変形ロボットにあまり興味を持てず、スルーし続けてきたトランスフォーマーシリーズ。初見でもその変形ぶりに目を奪われたが、ロボットが多すぎて各々の活躍があまり目立たず、誰がどこにいるのか分かりにくい。予定調和の展開に、前時代的な善悪の対立構造。なぞることが正義だとしてもビジュアル以外で新しい何かを感じ取りたかった。ヒロイン・エレーナが怖がりの考古学オタクという魅力的なキャラなのに、深掘りされないので彼女の後日談にいまいち盛り上がれないのも残念。
無数の死闘を乗り越えてホロコーストを生き延びたハリー・ハフトの実話を映画化。影、のぞき穴、花火、浴槽……至る所にトリガーが潜み、次々とフラッシュバックする過去があまりに凄惨で言葉を失う。言葉では何も伝えられないと嘆いていた彼が、息子に過去を語るラストに目頭が熱くなった。そこで終わるかと思いきや、移民を受け入れたアメリカへの賛美で締めくくられるのがもどかしい。語り継ぐことの難しさを骨身に染みて感じるからこそ、もう少し親子の対話が聞きたかった。
深海から現れた巨大サメと闘うパニックアクション映画なのだから、観客をいかに驚かすかがこの映画の最大の目的であるはずなのに、緊急時に驚くほど緊迫感がない瞬間がある。14歳のメイインの中華風ヘアスタイルが、ずぶ濡れになっても整いすぎているのに興醒め。髪よ、少しは乱れてくれ。少女×最強男のバディムーヴィー的な雰囲気も中途半端な印象。誰が生き残るかは一目瞭然で、決められた結末に向かうだけの出来レースは虚しい。それでもサメはすごく怖いし海底は美しかった。
ローマ市街を車で逃げまわるシークエンスだけで料金の元が取れそうな面白さ。なのにこんなものでは済まないお楽しみがまだまだ待ち受けているのだった。誰も信用せずに生きてきたグレースが、ついに人を信じるに至るというサブプロットにもグッとくる。PART ONEだけでもカタルシスが得られる作りなのも優秀。ところで「運命のダイヤル」も「ビースト覚醒」もこれも、全部同じ話だと気づいて愕然としたのだが、こういう物語を同時多発的に構想させる何かが、現代にはあるということかしら?
このシリーズを観るのが久しぶりすぎて設定をかなり忘れてしまっていたが、「クリード 炎の宿敵」を手掛けたスティーヴン・ケイブル・Jrは、各キャラ(オートボットとビーストも含む)の個性を立てながら、インディ・ジョーンズっぽいくだりまで交えて軽快に話を展開。立体的なアクションのスペクタクルに息をのむ。エンドクレジット除いて2時間足らずで話が終わるのと、人死にがないのがファミリー映画として優秀。この映画を入り口に映画好きになるお子さんがいてもいいなと思う。
強制収容所での主人公の体験は、生き延びた者の罪悪感を強烈に凝縮して表現するための創作のようにすら見えかねないけれど、恐ろしいことにこれは実話なのだ。主人公にボクシングを教えるナチ将校はもちろんのこと、すべての登場人物に厚みがある。非常にシリアスな題材である一方、B・レヴィンソンの演出は、たとえば湖畔の合宿など、何気ないシーンにしみじみとした味わいがあり、彼の80年代の代表作群がそうであったように、いいアメリカ映画を観たなあという気持ちにもさせられる。
夏休みの最後の最後になって、最も夏休み向けの映画が登場。安手のホラー映画みたいな驚かし方にはやや閉口するのだけど、脱出に次ぐ脱出のあと、島に上陸してからはやりたい放題、やけに笑える感じになってバカみたいに面白くなる。どこかで観た感じの展開や細部が連続するのは、お約束をあえて意図的に並べてみせる、風刺的な意図があってのことかもしれない。トム・スターンが見事な画面を作っていた前作とはだいぶ感触が違うのであらかじめご承知を。でもあの犬はまた出てきます。