パスワードを忘れた方はこちら
※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。
メールアドレスをご入力ください。 入力されたメールアドレス宛にパスワードの再設定のお知らせメールが送信されます。
パスワードを再設定いただくためのお知らせメールをお送りしております。
メールをご覧いただきましてパスワードの再設定を行ってください。 本設定は72時間以内にお願い致します。
戻る
公開年:
現在の文字数:0文字
氏名(任意)
何度も睡魔に襲われかけたが、日常をここまで淡々と見せられると、かえって面白く思えた。78分と短いし、あっという間に見られる。静かで綺麗でうるさくない映画。もう少しトラブルを見せるとかなんとか盛り上げることも出来たはずだ。小細工はいらないって感じ。生徒たちは、実に楽しそうに家事を勉強している。この学校に入れば、いろんな家事を上手にこなすことができそうだ。掃除洗濯料理、どれを取ってもやり始めると楽しいっていうのを思い出した。めんどくさいけど。
グレタの顔がいい。頑なでいつも不機嫌そうな顔。時々笑うと可愛い。彼女を見ているだけで、映画を見ていられる。気候変動問題を語るグレタの言葉は、危機感でいっぱいだ。焦ってるのが伝わってくる。無理しないでほしいと願う。蒲団に潜り込んで出てこないグレタを見て、本当はまだまだ子どもなんだと思う。15歳だもんな。発作的に繰り返す足踏みが可愛い。あと、気になるのはお父さんだ。グレタの行動にいつも付き添っているお父さんは、仕事とかどうしてるんだろうか。
主人公の女の子が、ピュアなのが家族との関係で分かる。弟とかお父さんとやたら仲がいいのだ。その彼女がどんどん間違っていく。悪気がないのに、間違っていって、大好きだった彼に酷い仕打ちをしてしまう。彼女の後悔が痛いほど伝わってくる。彼女は、周囲の人々に助けられる。他人って大事だなと思う。間違っていたら、違うよと教えてくれる。優しさに満ち溢れた映画だ。最初はうざいと思っていた彼女がどんどん可愛く思えてくるから不思議だ。見終わって元気になる映画だった。
浅野忠信が喋っている中国語は、多分吹き替えだと思うんだけど、日本語を喋ってる時と声が違うので、変な感じだった。やたら人が殺される。残酷描写は迫力がある。でも理由が今一わからなくて置いてけぼりにされる。人物関係が飲み込めていないからかもしれない。チャン・ツィイーがエロくて良かった。エロと暴力はたっぷりある。何が足りないのか? 浅野忠信の子どもが殺されるのもよくわかんなかった。わからなくても面白い映画はたくさんあるけど、これはわからなくて困った。
主婦というか、家事の学校。家事はもちろん女性だけの仕事ではなく生きる術である。何よりこの作品に登場する人たちがみんな楽しそうなのがいい。こういうことを子どものときから学ぶ機会があったら素晴らしいことだけど、大人になってから学ぶからこそ見えるものが大きいとも思う。生き抜く力が本当に試されるのは大人だから。コロナ時代になり家にいる時間が増え、しみじみ快適な家の空間、健康的な食事がどれだけ幸福なことかと感じる。学ぶ喜びに満ちた大人のための映画。
言葉が伝わらないことに思わず涙するグレタさんのことを、感情的だとか、バックに誰かいるとか、目立ちたいだけだとか好き勝手に叩く人々に本当に腹がたつ。映画としてはとてもシンプルな作りで、カメラはずっと横にいて同じ高さで彼女を見つめている。彼女はただ、環境問題が悪化していることに心の底から胸を痛めていてそれを訴えかけているだけなのだ。他のメディアが作り上げてしまったイメージとは全然違う。それを映しているだけで十分にこの作品が作られた意味がある。
ロックの辛口批評家になった高校生の女の子が吠えまくるなんて面白そう! と期待しすぎたのか、ご都合主義が邪魔をしてきて乗り切れず。アルフィー・アレンは素敵だけれど、優しすぎて主人公の妄想の王子様キャラ止まり。どんなに酷いことをしても結局主人公はあっさり許されるし、それでいのか? せっかくの毒舌要素をキラキラしたものでまぶしてしまうなんて勿体ない。「ブリジット・ジョーンズ」シリーズが苦手なので、同じの製作陣とのことで妙に納得はしたが。
とにかく、すごく長く感じてしまった。人がバンバン死ぬわりには全てが淡々としていて、マフィアの裏切りと愛憎の割には緩急がない。ちっとも官能的ではない浅野忠信とチャン・ツィイーのラブシーンなんかもあるのだけど、正直観ているのが辛かった。どの登場人物にも心を奪われたり、はっとさせられたりする瞬間がなかった。キャストを含め豪華なのかもしれないが、この映画からはなぜか華を感じない。「MINAMATA」の浅野忠信がよかったのでよりそう感じたのかもしれない。
学校の理念と歴史を伝える校長の言葉に自分の経験を語る卒業生たち、そして現在の在校生が心境を口にする。3種類のインタビューを組み合わせたものをベースにしながら、そこに8ミリのアーカイブ映像と現在の活動の様子で飾りを添えていく。複数の糸を縒り合わせて丁寧に機を織るように、1本の映画が作られている。素直な映画、そう思う。グラニュー糖の大切さも訴えられていたが、ジャムとかタルトとかケーキとか、なんかお菓子ばっかり出てくるような気がした。気のせいか。
グレタが父親と喧嘩している場面で、カメラは2人を遠めから撮っているのに声がやけにクリアで、ああ、これはピンマイクでも仕込んでいるのかと思ったら一気に白けた。そこからはどうも構成が先に立つことが気がかりになった。スターダムへの道を歩む前半があり、逆風にもめげずに活動を続けて最後はヨットで大西洋を横断。NYの国連本部での、あの有名な「How dare you!」がクライマックスなわけだ。あとは字幕でって、まるでもう終わったことを扱うような手つき。
正直、よくわからない。まったくつかみどころのない映画で、かなり困惑している。青春映画のようであり、ビルドゥングスロマン的な成長を描くように見せながら、その種の作劇を成り立たせていた大事な要素が欠けている。初めて銃を撃っても見事に命中してしまうというあたりに象徴的かもしれないが、できなかったことができるようになるとか、そういうプロセスがないのである。すべてが「やってみたらできました」の連続といった感じで、この葛藤のなさをどう捉えればよいのか。
まあ、この邦題です。もっとむせかえるような濃厚なドラマを期待してしまう。だから、ちょっと拍子抜け。ジャンプカットの多用とか真上とか真正面とかシンメトリカルな構図っていうのか、スタイルのためのスタイルばかりで、ドラマはむしろ解体されていて。前半のピースをわざと欠けさせたような画面連鎖や場面構成は、後半のパズル的な作劇の展開に利用されないと釈然としない。ただ繰り返すんじゃなく。個人的な趣味でいうなら、もっとキッチュであってほしかった、かな。