ヤクザの幹部が刑事と組んで組のヤクを盗んで、
子分の管理下で売春をさせられている少女モニカの仕業に見せかけようとしたが、
余命宣告された通りがかりのボクサーのレオがモニカを救い出した事から、
組と、対立する中国ヤクザの両方から2人が追われることになる…
という話。
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追われる2人は健気で純愛を育んでいき、
追う側のヤクザたちは染谷将太やベッキーをはじめ、クセの強いキャラを演じるという、
アンバランスな物を自由に詰め込んで、
とっ散らかった雰囲気の面白さを狙っている。
でも、「クセ」に頼ったせいで、
銃撃戦や斬り合いやカーアクションなどのアクションシーンが浮いてしまい、
全部雑に見えてしまった。
タイトルが『初恋』なのに、
クセに頼ったせいで、恋愛も上手く盛り上がらなかった。
(むしろ、このタイトルの方がギャグに過ぎなかったのか?)
「何でもアリの出鱈目な面白さ」を狙っても構わないが、
瞬間瞬間の
「笑えない」
「アクションを楽しめない」
「恋愛にときめかない」
という結果が良くない(あるいは、瞬間瞬間の面白さの追求が足りない)なら、
(娯楽)映画として意味がないと思う。
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2人が乗った列車は、新宿から総武線で千葉に向かったが、
実際に撮影に使ったのは総武線ではないどこかの路線の黄色い車両と思われ、
そのせいで全然総武線に見えなかった。
でも、そこのリアリティにはこだわらずに、
そのままにしたのだろう。
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冒頭の東映のロゴが、任侠映画全盛だった1960年代~70年代の頃の物だったのだが、
歌舞伎町が舞台のヤクザ映画はそれ以降も沢山作られていたので、
あまり意味は感じない。
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【基本情報の追加】
アスペクト比 1:2.35(シネマスコープ)
カラー
上映フォーマット デジタル(DCP)