念願の論説委員になった新日報社の南弓子(吉永小百合)は、社会部出身の同僚・浦野(三國連太郎)を手助けする一方で、初めての社説を書いた。だがその社説は水子供養で儲けている、ある宗教団体の教祖を怒らせてしまい、そこから巨額の援助を受けていた政府与党の幹事長・榊原(岸部一徳)の圧力で、弓子は左遷を言い渡されることに。だが、彼女はきっぱり拒否。左遷が不首尾に終わると、今度は新社屋建設における国有地の払い下げに、待ったがかかる。彼女に想いを寄せる浦野の調べで事態の全貌を知った弓子は、愛人関係である大学教授・豊崎(津川雅彦)に相談、浦野をはじめ、彼女を助ける動きがあちこちで起こった。豊崎は自分の妻が榊原の妻と知り合いであるところから、弓子の一人娘の千枝(藤谷美紀)は恋人・渋川(風間杜夫)の叔父が政界にも顔がきく書家・大沼(片岡鶴太郎)である線から行動するが、いずれも弓子を助けることは出来なかった。意地でも引き下がりたくないと抗戦する弓子だったが、意外なところから、事態は解決した。弓子の伯母であり往年の映画女優・柳雅子(月丘夢路)が、現首相の田丸信伍(山崎努)の恋人であったのだ。こうして全てが解決し、浦野が定年退職を迎えた日、弓子もまた退社することを告げた。別れた夫が余命いくばくもなく、その看病を決意したのである。仕事にケリをつけ、浦野との、また豊崎との恋も終わったようではあるが、彼女はまた新たな“女ざかり”がやってくる思いを感じていた。