社会問題等のドキュメンタリーなら参考になった・ならなかったとか、点のつけようもあるが、ある一匹のパンダの成長ドキュメンタリーの今作。愛情の記録には…点は付けられない。
専任飼育員の老練な姜(カン)さん、少し若いベテランの宋(ソン)さん。この二人がありったけの愛情を韓国で初めて自然繁殖で産まれたフーバオに注ぐ、愛の記録。しかし驚いた😲‼ パンダってあんなになつくんだ‼ 人の手から餌をもらい、体を撫で回されて気持ち良さそうにしてる。鋭い牙があるしツメもある。勝手にもう少し凶暴なのかと思い込んでいた。パンダさん、ごめんなさい。
日本同様、パンダは中国からのレンタル。4歳を迎えたフーバオを中国に返還する日が近くなる。フーバオの父親・ローバオに『淋しいなぁ…お前もそうだろう?』と尋ねる姜さんに『ンンン・クゥ〜ン、クゥ〜ン』と答えるローバオ。ちゃんと通じているようで韓国の飼育員さんって親密だ。
ぐうぜん姜さんの実母が急死した翌日が、フーバオを中国に返還する日だった。外は涙雨。『ちゃあんとオジイちゃんがお前に付き添うよ』フーバオと乗り込む飛行機。そうかフーバオのお母さんアイバオが娘だからフーバオは孫なんだ。
何ヶ月かのち、私人としてフーバオに会いに行く姜さん。『フーバオ、オジイちゃんが来たぞ〜』。フーバオだってオジイちゃんをちゃんと覚えている。声のする方へ歩みより、姜さんのいる塀に向かって嬉しそうに立ち上がる。これが終幕だった。
飼育員さんたちの愛情と、懐っこいパンダに泣けた。