スミス都へ行く

すみすみやこへいく|Mr. Smith Goes to Washington|MR. SMITH GOES TO WASHINGTON

スミス都へ行く

amazon
レビューの数

52

平均評点

82.4(248人)

観たひと

374

観たいひと

40

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1939
公開年月日 1941/10/9
上映時間 129分
製作会社 Columbia Pictures Corporation
配給 コロンビア映画
レイティング 一般映画
カラー モノクロ/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

政界の陰謀術策によって傀儡議員に祭り上げられた純心直情な青年が、腐敗政治を糾弾するという正義と愛情の美しさを描いたヒューマンドラマ。監督は「素晴らしき哉、人生!」の巨匠フランク・キャプラ。主演は「めまい」などで知られるジェームス・スチュアートほか、クロード・レインズなど。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ある州の上院議員フォーリーが急逝した。焦ったのは同僚のペイン(クロード・レインズ)であり、その黒幕である州財界のテイラー(エドワード・アーノルド)及び州知事のホッパー(ガイ・キビー)たちだった。なぜなら、今彼に死なれたことは、彼等が不正な巨利を貪るべく計画していたダム建設案を通過させるために大痛手だったからである。直ちに対策が講ぜられ、自分たちに有利な後任議員を指名する必要に迫られ、政界の事情には盲目同然の少年団長ジェフ・スミス(ジェームス・スチュアート)が選ばれた。スミスは首都ワシントンに赴き、美しい女秘書サンダース(ジーン・アーサー)の協力を得て議員生活の第一歩を踏み出すことになった。しかし青二才の身で手練手管の必要な国会に出席する非を悟ったスミスは辞職したくなり、ペインの許に赴いた。スミスは、亡父の親友としてペインを尊敬していたので、彼に宥められて辞職を思い止まった。それに故郷のウイレット河一帯に少年村を建設することは彼の年来の宿望でもあったので、ペインにすすめられるままその議案を起草し提出すべく、サンダースを相手に仕事を始めた。一方、ペインはスミスが少年村を建設するというウイレット河とういうのが、彼等がダム工事用地として政府に売り込もうとしている土地であることに気づき、スミス案を阻止せねばならぬハメになった。そしてペインは彼の除名動議を提出することになった。スミスはこの正義なき議会に失望し、いよいよ辞職を決議するが、サンダースから今こそ国家に必要な人物になるべきだと激励され、翌日の議会に臨んだ。彼は発言を求め、ダム工事にまつわる不正行為を摘発し、事実を明らかにするまでは発言権を譲るまいと演説を続けた。しかしスミスの正論はテイラー一派の策動に遮断されてしまう。スミスは諦めずに猶も正義の獅子吼を続けたが、演説開始以来二十四時間を経て声も途絶えがちとなってしまう。かくしてスミスは、席上でペインを面詰して倒れてしまった。ペインはこの正義の声に自責を感じ、自殺しようとしたが果たせず、遂に議場において一切の真相を告白し、スミス説を承認した。スミスの苦闘はかくて酬いられたのであった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1954年7月上旬夏の特別号

外国映画紹介:スミス都へ行く

2025/08/11

2025/08/15

100点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


人間は21世紀になっても全く進歩してないかも

ネタバレ

急死した上院議員の後釜に担ぎ出された青年が、不正をたくらむ地元の有力者たちから妨少年警備隊を率いるスミス青年は子どもたちから絶大な信頼を受けている。しかしワシントンへ出ればただの世間知らず、同じ州出身のペイン上院議員や秘書に教えられながら議会に臨む。情熱を傾けて作ったキャンプ場設立の法案に記した予定地が、州の有力者やペイン議員が土地転がしで不正にダムを建設しようとしていた場所だったことから、妨害を受けるはめに陥る。
妨害がすさまじい。新聞社社長である地元の有力者はスミス青年を中傷する記事を書かせまくる、デモさせる、看板も立てる。擁護する記事を載せた新聞の配達を実力行使で妨害する。挙げ句の果てにスミス青年が土地転がしでもうけたことを示す契約書を―筆跡も含めてねつ造さえする。
こんなさまを見ていると人間の社会は21世紀になっても全く進歩してないかも、と思う。
作品は、不正を知ったスミス青年の奮闘、正義を通そうとする姿勢を描く。議場で青年はひたすら演説を続け、ついには合衆国憲法を読み始める。民主主義とは何なのかを思い起こさせる。
最後、議場でボロボロになった青年が言う。「僕は失われた大義を通す。“隣人を愛せ”だ」。
21世紀の今も、いや今こそ覚えておきたい言葉だった。
*****
今年は戦後80年。年初にその観点から過去の作品を見ようと計画した。しかし世界の戦争・紛争は続き、分断と対立が深まるばかりで“戦後80年”という言葉までむなしく思えて、当の思惑はどこかへ消えてしまった。それでも、やはり8月になると戦後80年に思いが行く。今月は“戦後80年”で過去の作品を見ることにした。
本作品の日本公開は1941年(製作は39年)、戦前のハリウッド映画はこの作品を最後に、以後は太平洋戦争が終わるまで公開されなくなった。山田洋次監督がインタビューで語った俳優の宇野重吉さんが本作品を見て自殺を思いとどっまったという逸話※を聞いて本作品を選んだ。
鑑賞を終えてみれば民主主義を謳う作品だったことがとても象徴的に思える。

※俳優の宇野重吉さん(寺尾聰さんの父)は当時、創作や表現の活動が規制を受け、そのうち徴兵されるだろうと思い、自ら死のうとしていた。死の旅へ出る前にたまたま本作品を見て生きようと思いなおし、自殺を思いとどまった、という話をし、「映画はね、死んだ人間を生き返らせるんだよ」と山田洋次監督に語ったそう。(そのインタビューは録画したはずなんだが見当たらない。昨年かおととしだけど…。)

2024/07/29

2024/07/29

-点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 
字幕

『スミス都へ行く』。冒頭に架空物語の旨。しかしどこにでもありそう。「アルプス一万尺」のメロディ。自動車などの車窓風景はスクリーンプロセス。議場には少年給仕が控えている。議会運営の吏員や議員には、まだ女性はいないようだ。議長(ハリー・ケイリー)は心優しい人で安心できる。

2024/03/20

2024/03/20

85点

VOD/U-NEXT/レンタル/スマホ 
字幕


名作中の名作 こんな古い作品をみて感動するなんて自分はやはり映画好きを超えて映画マニアなんだなぁとおもう。

1939年の映画で、監督は或る夜の出来事と同じ監督。政治や政界を被肉っているようなストーリーはもう良すぎて、思わず良い作品だったなと心からそう思う

2024/03/17

2024/03/17

32点

選択しない 
字幕


名作と名高い駄作

あまりにも馬鹿な人物描写と展開に辟易。

2024/02/17

2024/02/17

90点

その他/TSUTAYA DISCAS 
字幕


どこの国の政治家も一緒

和田誠さんの「お楽しみはこれからだ1」の未見の作品から。
「都へ行く」の都は首都ワシントンでした。(原題を見ればよかった)或る州の上院議員の一人が亡くなり(この州の定員は2名のようだ)、ある法案を通すためにこの州を牛耳る財界の黒幕テイラー(エドワード・アーノルド)、州知事(ガイ・キッビー)ともう一人の上院議員のペイン(クロード・レインズ)は、お人よしの青年ジェフ・スミス(ジェームズ・スチュアート)を後任に選ぶ。
ある法案とは、ある渓谷にダムを作りその地域の土地を買い締めると言う利権がらみ。現代でもよくありそうな政治家の手法であり、それだけに映画を身近に感じた。
スミスは何もそんな事情を知らないので、この渓谷に青年のためのキャンプ場を作る法案を提出する。焦ったのは、黒幕一派。
政治の師と仰ぐペイン議員は、スミスを陥れ議員追放を図る。
しかしスミスは、まる一日着席しないで演説の継続。(座るとだめな規則らしい)流石にペインもこのスミスの熱意に負け、テイラーの陰謀をぶちまける。
議長役のハリー・ケイリーがなかなかいい感じでした。心情的にスミスを応援している表情が出ていた。
和田さんの選んだ名セリフは、秘書のクラリッサ・サンダース(ジーン・アーサー)が、スミスが絶望して議会を去ろうとするシーンで励ます言葉。「正義の人に敵はつきものよ。でも彼らはバカみたいにがんばった。そのバカが世の中をよくしてきたのよ」、その通りです。青年よ大義を抱け!

2023/06/22

2023/06/23

90点

レンタル/千葉県 


自由と民主主義

1939年製作だから、世界中がファシズムや共産主義の全体主義的な時代背景で自由と民主主義を描く本作は、政治を扱った映画としては古典的な名作との評判は聞いていたが、これほど現代にも通じる作品とは驚いた。
モンタナの田舎でボーイスカウトの隊長をしていた青年が、急死した上院議員の後継としてかつがれる。
この背景には二足三文の土地に政府のダムを誘致して莫大な利益を得ようと企む地元新聞社を牛耳るテイラー一派がいた。
この青年=スミスが候補に挙がるまでのプロセスもコミカル仕立てで笑える。
後継者の選考課程でテイラー一派の後援を受けた知事が、テイラーの一言で右往左往する様で、息子たちや妻にも揶揄される有様だ。
テイラー一派の進める候補にマスコミや支持者が難色を示して、息子たちが推薦する主人公をつい候補者に推すあたりは飛躍があるようにも思えるが、主人公が素朴で野心のないキャラであることからコントロールできると計算したことはそれなりに説得的ではある。
しかし後の、主人公が少年のためにキャンプ場候補地としてダム誘致場とバッティングする展開はうまい。
そして元は正義派の弁護士で主人公の父親と親友だった同郷の上院議員のペインと、当初は尊敬と親愛の対象だった。
しかし実はテイラーの一派で主人公がダム建設に反対となるとテイラーの仕組んだ陰謀に加担することになり、そのショックで主人公は打ちのめされることになる。
主人公が土地を買い占めてキャンプ場にして子供たちの寄付をかすめ取ろうという陰謀なのだからひどい話だ。
絶望した主人公は委員会で議員辞職に追い込まれる。
本会議前に議事堂を去ろうとするが、リンカーンの像の前で秘書の女性に再会し、彼に好感を持っていた彼女は奮起を促す。
そしてここから彼は本会議で議事妨害(規則の範囲内で、演説をし続ける)でテイラー一味の不正を暴露し、自由と民主主義の真価を説き続ける。
ここから彼をでっちあげの記事で糾弾する記事を出し続けるテイラー一派のやり口やボーイスカウトたちの子供新聞の配達を邪魔するような暴挙まで描かれる。
ひいてはそのニュースに騙された地元民の彼を糾弾する電報の山まで議会に出す。
24時間近く頑張った主人公もとうとう疲労で倒れるのだが…。
エンディングは自由と民主主義の勝利というアメリカ的なハッピーエンドだが、皮一枚というギリギリの攻防である。
実際には逆の結果に終わることも暗示される。
だからこそ、自由と民主主義を維持するために不断の努力が必要なことがよくわかるのだ。