スキーをする格好で 夜なのか 星が見える 雪が見える
16歳
深町
パレードが始まり,松明を手に隊列を組み,スキーで斜面を下ってくる
古いとらや街並み 甍と白壁とが連なる
菜の花 桜 
土曜日の実験室
 	翌日,誕生日を迎える福島先生(岸部一徳) 菜の花の講義をする
 	立花先生(根岸季衣)
フラスコが床に落ちる ラベンダーの香りにそっくりなもの
芳山くん(原田知世)  二人に抱えられて運ばれていく すごい重さらしい 顔が黒く汚れている 
吾朗ちゃん(尾美としのり)と喋らない深町くん(高柳良一)
実験室の鍵は南京錠で
壁の振り子時計の針は2時ちょうどを指している
並んで無言で歩く道は狭く,曲がり,箒垣根と竹林が見えている
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9時87分 対になった白いキューピッドの置物がキスをする
日本人形も飾られている
恋以前の感覚
煙,湯気
裸足で下駄履き パジャマ
醤油屋で湯気の立つ中で吾朗ちゃんは仕事を手伝っている 玄関には男性の遺影が見える 醤油の匂いのついたハンカチを洗って返す そのハンカチを顔にあてる
月曜日に バスケットをして 漢詩の授業で返り点をつけさせている
雨が降る 地震と火事が重なる 醤油屋から火の手が上がる
同級生の真理子(津田ゆかり)は
深町くんは学校を休んで,植物採集に ポプリ
腕組みをする者たち
弓道をする 矢を放てなくなった芳山くん 
夜の路地で 
屋根瓦が落ちる,自転車に衝突しそうになるなど,外部的な要因軒下に急に入るアクションが重なる
月曜日は繰り返す
光陰矢の如し 
遠くで雷の音がする 雲行きは怪しい 時計の針の音がして,時計の盤面が的と重なる 
深町くんの部屋に上がる
幼い日の赤を基調とした思い出 不安定な気持ちと「変な子」としての怖い思い 普通の女の子
街頭の電球や 指先の傷 大切な思い出として
石段の上のお寺には玉切りされた大木が転がっている
瓦が滝のように落ちてくる山門は閉じられている
香りは色として視覚化される
多重露光と逆再生とコマ送りと合成 海岸の花崗岩の崖っぷちに赤い花が咲いていて深町くんがいる 波のイメージが寄せては返す
「土曜日の実験室」に落ちていく 
時を放浪する
三人の遺影 鳴り続ける音楽 
2660年の薬学博士となっている未来人として現れる
この時代が好き 揺れ動く画面 黒い墨のようなものが右頬に撫で付けられる 薬学をして,化粧っ気もなく 
本を大量に抱え,リノリウムの床の廊下にヒールの音を響かせている