ベルリン・天使の詩

べるりんてんしのうた|Der Himmel Uber Berlin|THE WINGS OF DESIR

ベルリン・天使の詩

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レビューの数

82

平均評点

74.4(549人)

観たひと

914

観たいひと

75

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 西ドイツ フランス
製作年 1987
公開年月日 1988/4/23
上映時間 128分
製作会社 ロード・ムーヴィー=アルゴス・フィルム
配給 フランス映画社
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビー

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

ベルリンを舞台に人間の女性に恋した天使が人間になる姿を描く。製作・監督・脚本は「アメリカの友人」のヴィム・ヴェンダース、共同製作はアナトール・ドーマン、エグゼキュティヴ・プロデューサーはイングリート・ヴィンディッシュ。原作・共同脚本はペーター・ハントケ、撮影はアンリ・アルカン、音楽はユルゲン・クニーパーが担当。出演はブルーノ・ガンツ、ソルヴェイグ・ドマルタンほか。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ベルリンの街。廃墟の上から人々を見守っている天使ダミエル(ブルーノ・ガンツ)がいる。天使の耳には、地上の人々の内心の声が聞こえる。天使の姿は子供たちには見える。コロンボ刑事役で親しまれているアメリカの映画スター、ピーター・フォーク(本人)がこれからベルリンで撮影に入る映画の脚本を読んでいる。街の中のさまざまな人々の肉声。ダミエルは、親友の天使カシエル(オットー・ザンダー)と、今日見た自然や人々の様子について情報交換し、永遠の霊であり続けながら人間ではない自分にいや気がさしている。図書館は天使たちの憩いの場だ。老詩人ホメロス(クルト・ボウワ)が失われた物語を探している。サーカスに迷いこんだダミアンは、空中ブランコを練習中の美女マリオン(ソルヴェイグ・ドマルタン)を見て一目惚れをする。橋のたもとで起こった交通事故で死にかけている男に息をふきかえさせるダミエル。カシエルは、ホメロスにつき添ってポツダム広場を歩いている。ピーター・フォークの出演しているスタジオには様々な人がいる。ダミエルはカシエルを呼んでサーカスの公演を見にゆく。マリオンを見つめるダミエル。最後の公演を前に死の怖れを語るマリオンの肉声。ロック・コンサートで踊るマリオンの手にふれるダミエル。夜明け、ピーター・フォークはダミエルに人間になることをすすめる。壁をこえてノーマンズランドを散策するダミエルは、マリオンへの愛をカシエルに告白する。人間に恋すると天使は死ぬ。彼はカシエルの腕の中で死んだ。西ベルリン側の壁のそばで目をさましたダミエルの目の前は、モノクロから色彩の世界に変わっているのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2024年6月号

COMING Old Pictures 旧作紹介:「ベルリン・天使の詩」

1988年7月上旬号

「ベルリン・天使の詩」論:

外国映画紹介:ベルリン・天使の詩

1988年6月下旬号

外国映画批評:ベルリン・天使の詩

1988年4月下旬号

グラビア:ベルリン・天使の詩

特集 ベルリン・天使の詩:評論

特集 ベルリン・天使の詩:撮影ルポ

2024/12/24

2024/12/24

75点

レンタル 
字幕


ベルリン市民の声

天使は人の心の声を聴くことができる。ベルリンの大人たちは皆、悩み、苦しみ、迷いを抱え暗い表情。天使もめったに笑わず無表情だ。だが、その天使が人となったとき世界が明るく変わる。一口のコーヒーで幸せとなる。
派手ではないが好ましい作品。

2024/12/22

2024/12/22

78点

選択しない 


人間になる事を渇望する天使

ベルリンにいる様々な人々の心の声を聞き、慈愛を持って側に寄り添う天使達を描いた前半はスケッチ風で、とても淡々としている。あえて退屈に描いていると思われる。ロードショー時に仕事帰りに劇場の最終回を観ていて、疲れていたせいか数分寝落ちし、仕方なく後日見直したぐらいだ。退屈にするからこそブルーノ・ガンツの天使が人間になって実感を得たいという渇望を理解できるのだ。だからドラマが面白くなるのはガンツが人間になってからで、彼のワクワクした気持ちが伝わってくる。その際、ピーター・フォークも同じだった事が分かるのが面白い着想で儲け役。鎧の売値の話なんか特に可笑しい。
 空中ブランコの女性とすんなり関係を結べるのが不思議だが、そこはメルヘンということで。

2024/12/03

2024/12/03

100点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 


傍にいたい、感じたい。

ベルリンの街のそこここにいる天使。無垢な子供にだけ見えるその存在が、モノクロームの映像でとても幻想的に描かれる。人に寄り添い、ときに人々の沈んだ心を癒す。天使ダミエルは、限られた生でありながら、人間のように豊かな感覚を持ちたいと願う。堕天ではなく、あくまで本人の意志だ。天使ダミエルが人間になることで、世界に色彩が生まれるシーンがとても美しく、彼が表情豊かに五感で世界を感じている様に、とても幸福感を覚える。なぜかダミエルを演じたブルーノ・ガンツが役所広司と重なった。『PERFECTDAYS』も観たせいか。または、ヴィム・ベンダース監督のおめがねにかなう何か同じものを持っているのか。


高校生のときに鑑賞して、深い感銘を受け、今回再度の鑑賞。当時は意図が理解できなかったシーンが、この歳になり、さらに理解できるようになった。歳を取った自分がうれしい。

 天使ダミエルがマリオンに恋し、生の美しさに憧れる一方で、相棒の天使カシエルは人の残酷さや悲しみにひきつけられている。戦争の暗い記憶を日々回想する老人や自死を選ぶ若者らと、一緒に悲しみ、寄り添っていく。

『刑事コロンボ』でおなじみのピーター・フォークが本人役で登場し、ユーモアたっぷりにダミエルを先導する存在で、とても印象的だった。
30年ぶりに再鑑賞、やはり傑作映画だ。

2024/11/07

2024/11/10

-点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/PC 
字幕


人間観察は楽しいのか否か

人の心を読めるけど何も干渉できない天使(見た目は普通のおっさん)がベルリンの街をぶらぶらするだけで、なおかつほぼモノクロというチャレンジな作品。
ストーリー性は後半の展開で一応担保されていますが、かなり希薄。ほぼ、散文的な街の人々の心の声で占められています。
かならずしも(なんならほとんど全部)ハッピーなことを思っていない。しかしながらそこに喜びがある、ということがやんわりと感じさせられる2時間。

2024/10/10

2024/10/10

-点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


・・・再鑑賞

2024/09/16

2024/09/17

70点

選択しない 


2回目の鑑賞
あれ、こんな暗い感じだったっけ?と思ったけど、中盤以降は記憶通りの内容だった
今見ると、途中ダラっとするけど純粋な良作