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ウォーデン 消えた死刑囚
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よくできたサスペンスだ。一気に観させてくれる。 時代背景は1960年代後半。舞台は移転最中の刑務所。新しい刑務所に移送したはずの受刑者が1人足りない。移転前の刑務所に残っているはずだ。いなくなった受刑者は死刑が確定している。から話は始まる。こんな設定なんて、ミステリー小説みたいだけど、調べても原作は出てこない。とすると、監督がこの設定を考えたのか。なかなかない設定だ。で、まずカメラワークが良いねえ。いかにもミステリー映画らしいカメラワーク。通路のシーンに多用されているが、カメラが寄っていくのではなく、ゆっくりと引いてくる。空っぽになった刑務所も良いねえ。ちょっと不気味でもあり、無機質でもあり、絵の構図としても作りやすい。こんな構図でカメラがゆっくり引いたら、いかにも何かありそう。カエルが出てきたり、猫が出てきたり、トリッキーな設定もしている。 失踪した死刑囚は絶対に刑務所の中にいるのだが見つからない。解体業者へに引き渡し時間が迫ってくる。途中で死刑囚担当の女性の社会福祉士が出てくる。死刑囚のプロファイルを持ってきたのだ。刑務所の所長はちょっと気があるよう。社会福祉士は死刑囚が無罪であると主張してくる。いろいろな外乱を入れながらミステリーは進んでいく。 失踪した囚人は最後まで出てこないが(最後の方で遠景で人影がちらっと出るが)、ラスト、カメラが囚人の視点で撮られている。 この映画の予告編や紹介を読むと、「正義とは?良心とは?」とあるが、主人公の所長の心理がそれに揺れているようには見えない。そこは描けていないのではないか。だからラストをどう見るか、なんだよな。 社会福祉士が囚人の捜査を妨害するような行動を取り、それが見つかるのだけれど、その段階で犯罪であり、拘束すべきだと思うんだけど。 ウォーデンって何?
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