1966年、イスラム革命前のイラン。新空港建設のため、南部にある刑務所の立ち退きが決まる。囚人たちを新しい刑務所へ移送することになるが、無事任務を果たせば、所長のヤヘド少佐(ナヴィド・モハマドザデー)には大きな出世が約束されていた。それは、彼にとって難しいことではないはずだった。ところがその作業中、1人の死刑囚が行方不明という報告が入る。所外への脱走はあり得ないと判断した少佐は、所内の徹底捜索を決断。事情を聴くため、死刑囚を担当していたソーシャルワーカーを呼び寄せる。ところが、少佐は美しく聡明な彼女に以前から惹かれていた。正義とは何か、良心とは……?キャリアだけを追求してきた少佐は、恐らく生まれて初めてその問いに直面する……。