最期の瞬間まで。

オオタヴィン監督作。万田緑平医による在宅緩和ケアの様子を撮影したドキュメンタリー。

白衣は着ず、手品や冗談が好きで、毎晩お酒を嗜むという万田医の方針は、患者さんにできるだけ家族のいる家で過ごしてもらうため、痛みがあるなら医療用麻薬も処方し、最期の瞬間まで安楽な時を過ごしてもらうというもの。

おそらくは、患者を入院させたままベッドの空きを少なくする日本の大病院とは真逆の発想。最期の瞬間まで家族と笑顔で過ごす様子を見れば、どちらが正解かはいうまでもないこと。

「死」を受け入れて執着から離れたら楽になったという樹木希林さんの講演の内容が実に貴重。