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炎上

  • えんじょう
  • Conflagration/The Flame of Torment
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  • 平均評点

    77.2点(211人)

  • 観たひと

    317

  • 観たいひと

    28

  • レビューの数

    49

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1958
公開年月日 1958/8/19
上映時間 99分
製作会社 大映京都
配給 大映
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ モノクロ/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督市川崑 
脚色和田夏十 
長谷部慶治 
原作三島由紀夫 
企画藤井浩明 
製作永田雅一 
撮影宮川一夫 
美術西岡善信 
音楽黛敏郎 
録音大角正夫 
照明岡本健一 
編集西田重雄 

キャスト

出演市川雷蔵 溝口吾市
仲代達矢 戸苅
中村鴈治郎 田山道詮老師
浦路洋子 洋館の女
中村玉緒 五番町の女
新珠三千代 花の師匠
舟木洋一 鶴川
信欣三 副司
香川良介 桑井禅海
北林谷栄 母あき
伊達三郎 護送する刑事(A)
寺島雄作 護送する刑事(B)
上田寛 背広の男
水原浩一 検事
五代千太郎 若い男
志摩靖彦 刑事部長
浜村純 父承道
藤川準 捜査係長
大崎四郎 典座
旗孝思 南波
井上武夫 西舞鶴の警官
浜田雄史 士官候補生
石原須磨男 東司
浅井福三男 東司
小林加奈枝 宿の内儀

解説

三島由紀夫の「金閣寺」の映画化で、驟閣という美に憑かれた男を描く異色作。脚色は和田夏十と「四季の愛欲」の長谷部慶次が共同であたり、監督は「穴」の市川崑、撮影は「赤胴鈴之助 三つ目の鳥人」の宮川一夫が担当。「人肌孔雀」の市川雷蔵が現代劇初出演するほか、「大番 (完結篇)」の仲代達矢、「若い獣」の新珠三千代、「大阪の女」の中村鴈治郎、それに浦路洋子・中村玉緒・北林谷栄・信欣三などが出演している。

あらすじ

溝口吾市は、父の遺書を携えて京都の驟閣寺を訪れた。昭和十九年の春のことである。彼は父から口癖のように、この世で最も美しいものは驟閣であると教えこまれ、驟閣に信仰に近いまでの憧憬の念を抱いていた。父の親友でこの寺の住職・田山道詮老師の好意で徒弟として住むことになった。昭和二十二年、戦争の悪夢から覚めた驟閣には、進駐軍の将兵を始め観光客が押しよせた。静かな信仰の場から、単なる観光地になり下ってしまったのだ。ある日米兵と訪れ戯れる女を、溝口は驟閣の美を汚す者として引ずりおろした。二十五年、溝口は古谷大学に通うようになり、そこで内翻足を誇示して超然としている戸苅を知った。彼は、驟閣の美を批判し老師の私生活を暴露した。溝口の母あきは、生活苦から驟閣寺に住みこむことになった。溝口は反対した。父が療養中、母は姦通したことがあるからだ。この汚れた母を、美しい驟閣に近づけることは彼には到底出来なかったのである。口論の挙句、街にさまよい出た溝口は、芸妓を伴った老師に出会った。戸苅の言ったことは、真実であった。彼は小刀とカルモチンを買い、戸苅から金を借りて旅に出た。故郷成生岬の断崖に立ち荒波を見つめる溝口の瞼には、妻に裏切られ淋しく死んでいった父のダビの青白い炎が浮んだ--。挙動不審のため警察に保護され、連れ戻された溝口を迎えた、母と老師の態度は冷かった。彼は、自分に残されているのは、ただ一つのことをすることだけだと思った。溝口はふるえる手で、三たびマッチをすった。白煙がたちのぼり、その中から赤い透明の焔が吹き上った。美しくそそり立つ驟閣が、夜空をこがして炎上する。その美しさに溝口は恍惚とした。--国宝放火犯人として検挙された溝口は、頑として尋問に答えなかった。実施検証で焼跡を訪れた。が、そこに見出したのは無惨な焼跡だけだった。汽車に乗せられた溝口は、便所へ立った、少しの油断を見て、彼は自らの体を車外へ投げ出した--。

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