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華岡青洲の妻

  • はなおかせいしゅうのつま
  • The Wife of Seishu Hanaoka
  • The Wife of Seishu Hanaoka

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  • 平均評点

    76.4点(150人)

  • 観たひと

    224

  • 観たいひと

    36

  • レビューの数

    38

基本情報

ジャンル 文芸
製作国 日本
製作年 1967
公開年月日 1967/10/20
上映時間 99分
製作会社 大映京都
配給 大映
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ モノクロ/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督増村保造 
脚色新藤兼人 
原作有吉佐和子 
企画辻久一 
製作永田雅一 
撮影小林節雄 
美術西岡善信 
音楽林光 
録音大角正夫 
照明美間博 
編集菅沼完二 
スチル西地正満 

キャスト

出演市川雷蔵 華岡青洲
若尾文子 加恵
高峰秀子 於継
伊藤雄之助 直道
渡辺美佐子 小陸
浪花千栄子 加恵の乳母
原知佐子 於勝
伊達三郎 下村良庵
木村玄 妹背米次郎
内藤武敏 妹背左次兵衛
丹阿弥谷津子 妹背妻
田武謙三 大阪薬種商人
南部彰三 加恵の祖父
舟木洋一 湯浅養玄
沖時男 商人
上原寛二 中川脩亭
暁新二郎 毛利尚斎
小林加奈枝 とりあげ婆さん
ナレーション杉村春子 

解説

有吉佐和子の同名小説を「妻二人」の新藤兼人が脚色し、「痴人の愛(1967)」の増村保造が監督した文芸もの。撮影はコンビの小林節雄。

あらすじ

父妹背佐次兵衛が近郷の地士頭と大庄屋を勤め、禄高百五十石の家柄の娘加恵は、請われて華岡家に嫁いだ。夫となる華岡雲平は医学の修業に京都へ遊学中で加恵はその三年間、夫のいない結婚生活を送らねばならなかった。しかし、雲平の母於継は、その気品のある美しさで、加恵にとっては幼い頃からの憧れの的であり、その於継との生活は楽しいものだった。於継も彼女には優しく、雲平の学資を得るための機織り仕事も加恵には苦にならなかった。やがて、雲平が帰って来た。加恵は初めて夫の顔を見て、胸のときめきを覚えたが、その日から、於継の彼女に対する態度がガラリと変った。於継は妻の加恵を押しのけて、ひとり雲平の世話をやき、加恵を淋しがらせた。加恵はそのときから於継に対して敵意に似たものを胸に抱くようになった。まもなく雲平の父直道が老衰で亡くなると、雲平は青洲と名を改め、医学の研究に没頭していった。彼の研究は、手術に際して麻酔薬を用いることで、何よりもまず、白い気違い茄子の花から、完全な麻酔薬を作り出すことであった。一方加恵は於継の冷淡さに、逆に夫に対する愛情を深めていたが、そんなうちに、彼女は身ごもり、実家に帰って娘の小弁を生んだ。しかし間もなく、於継の妹於勝が乳ガンで死んだ。周囲の者は、青洲が実験に使う動物たちのたたりだと噂しあった。その頃、青洲の研究は動物実験の段階ではほとんど完成に近く、あとは人体実験によって、効果を試すだけだったが、容易に出来ることではなかった。ある夜、於継は不意に自分をその実験に使ってほしいと青洲に申し出た。驚いた加恵はほとんど逆上して自分こそ妻として実験台になると夫に迫り、青洲は憮然と二人の争いを眺めるのだった。意を決した青洲は二人に人体実験を施したのである。実験は成功だったが、強い薬を与えられた加恵は副作用で失明した。その加恵に長男が生れるころ、於継が亡くなった。青洲はやがて、世界最初の全身麻酔によって、乳ガンの手術に成功したのだった。この偉業の陰に、加恵と於継の献身的な協力と、そして二人の対立が隠されていたのだが、いま、加恵は、そんなことは忘れたかの如くかつての於継のように美しかった。

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