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二百三高地

  • にひゃくさんこうち
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  • 平均評点

    70.8点(264人)

  • 観たひと

    402

  • 観たいひと

    18

  • レビューの数

    40

基本情報

ジャンル 戦争
製作国 日本
製作年 1980
公開年月日 1980/8/2
上映時間 185分
製作会社 東映東京
配給 東映
レイティング
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ
メディアタイプ
音声
上映フォーマット

スタッフ

監督舛田利雄 
脚本笠原和夫 
企画幸田清 
天尾完次 
太田浩児 
瀬戸恒雄 
撮影飯村雅彦 
美術北川弘 
音楽山本直純 
主題曲さだまさし 
録音宗方弘好 
照明梅谷茂 
編集西東清明 
助監督馬場昭格 
スチール加藤光男 
特殊効果中野昭慶 

キャスト

出演仲代達矢 乃木希典
あおい輝彦 小賀武志
新沼謙治 木下九市
湯原昌幸 梅谷喜久松
佐藤允 牛若寅太郎
永島敏行 乃木保典
長谷川明男 米川乙吉
稲葉義男 伊地知幸介
新克利 相野田是三
矢吹二朗 久司大尉
船戸順 白井二郎
浜田寅彦 大迫尚敏
近藤宏 大島久直
伊沢一郎 友安治廷
玉川伊佐男 松村務本
名和宏 中村覚
横森久 土屋光春
武藤章生 竹下少佐
浜田晃 大庭二郎
三南道郎 金平又八
北村晃一 寺島大尉
木村四郎 津野田是重
中田博久 奈良少佐
南廣 軍曹
河原崎次郎 ガレ場の日本兵
市川好朗 志水実
山田光一 一戸兵衛
磯村建治 仁杉万吉
相馬剛三 豊島陽蔵
高月忠 七海周六
亀山達也 山岡熊治
清水照夫 原口浅太郎
桐原信介 兼松習吉
原田力 渡辺大佐
久地明 落合泰蔵
秋山敏 村井軍曹
金子吉延 喜多庄助
森繁久彌 伊藤博文
天知茂 金子堅太郎
神山繁 山県有朋
平田昭彦 長岡外吏
若林豪 上泉徳弥
野口元夫 大山巌
土山登士幸 鋳方徳蔵
川合伸旺 小村寿太郎
久遠利三 桂太郎
須藤健 松方正義
吉原正皓 寺内正毅
愛川欽也 卯吉
夏目雅子 松尾佐知
野際陽子 乃木静子
桑山正一 赤丸巡査
赤木春恵 木下モト
原田清人 神鞭知常
北林早苗 木下トミ
土方弘 木下喜作
小畠絹子 料亭の女将
河合絃司 金沢の小学校長
須賀良 若い衆
丹波哲郎 児玉源太郎
石橋雅史 福島安正
村井国夫 沖禎介
早川純一 横川省三
尾形伸之介 松川敏胤
青木義朗 井口省吾
三船敏郎 明治天皇
松尾嘉代 昭憲皇后
内藤武敏 ナレーター

解説

今世紀初頭、近代化したとは言え、列強諸国に比べ遅れをとる日本が、超大国ロシアに何故戦争を挑んだのか。そして、その戦争を背景に、政府、軍、民間といった様々な階級の人々がいかに生きたかを描く。脚本は「仁義なき戦い」シリーズの笠原和夫、監督は「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士」の舛田利雄、撮影は「トラック野郎 突撃一番星」の飯村雅彦がそれぞれ担当。

あらすじ

十九世紀末。ロシアの南下政策は満州からさらに朝鮮にまで及び、朝鮮半島の支配権を目指す誕生間もない明治維新政府の意図と真っ向から衝突した。開戦か外交による妥協か、国内では激論がうずまいていた。軍事力、経済力ともに弱小な日本にとってロシアは敵にするには強大すぎた。しかし、幾度となく開かれる元老閣僚会議で、次第に開戦論がたかまっていくがロシアの強大さを熟知している伊藤博文は戦争回避を主張していた。巷でも、開戦論で民衆を煽動する壮士グループと、戦争反対を叫ぶ平民社とが対立。ある日、開戦論に興奮した民衆が平民社の若い女、佐知に殴りかかろうとしているところを、通りがかった小賀が救った。その頃、伊藤は参謀本部次長の児玉源太郎と会見、対露戦の勝算を問うていた。児玉は早いうちにロシアに打撃を与え、講和に持ち込むしか勝つ道はないと訴えた。明治三十七年二月四日、御前会議で明治天皇は開戦の決議に裁可を下した。ここに日露戦争の幕が切っておとされた。日本軍は陸と海で破竹の進撃を開始した。伊藤は前法相の金子堅太郎をよび、アメリカのルーズベルト大統領に講和の調停役を引き受けるように説得を要請する。そうしたなかでも、神田のニコライ堂ではロシア人司祭によるロシア語の講座が細々と続けられ、出席していた小賀は、そこで偶然にも佐知に出会った。思いがけぬ再会に、二人の間に愛が芽生えた。やがて、金沢の小学校教師である小賀も出征することになり、彼を慕って金沢までやって来た佐知と愛を確かめあう。小賀の小隊には、豆腐屋の九市、ヤクザの牛若、その他梅谷や米川たちがいた。戦況は次第に厳しさを増し、海軍はロシア東洋艦隊に手こずり、陸軍は新たに第三軍を編成、司令官に乃木希典を命じた。旅順の陥落が乃木にかせられた任務だったが、ロシアはここに世界一という大要塞を築いていた。ロシア軍の機関銃の前に、日本軍は屍体の山を築いていく。絶望的な戦いの中で、小賀と部下たちの間に人間的な絆が生まれていった。しかし、戦いで部下を失った小賀の胸には戦争への怒りと、ロシア人への憎しみが燃えあがっていた。十一月二十七日、司令部は二百三高地攻撃を決定した。その日、小賀は捕虜の通訳を命じられたが、「兵には国家も司令官もない、焦熱地獄に焼かれてゆく苦痛があるだけ」と拒否、その言葉は激しく乃木の胸を打った。十二月六日、乃木に代って指揮をとった児玉のもと、二百三高地攻撃が開始された。戦闘は激烈を極め、乃木は鬼と化していた。そして、三一五〇名の戦死者と、六八五〇名の負傷者という尊い犠牲を払い、二百三高地はおちた。しかし、小賀たちの一隊は、ロシアの少年兵との激闘の末、戦死してしまう。一ヵ月後、旅順は陥落、これが翌三十八年三月の奉天大会戦の勝利、さらには日本海大海戦の勝利へとつながった。翌三十九年一月十四日、乃木は天皇はじめ皇族、元老が居ならぶ前で軍状報告を行なったが、復命書を読み進むうちに、小賀や多くの兵のことが心をよぎり、落涙を禁じえなかった。

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