男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

NEWS

KINENOTE公式Twitter

あゝ野麦峠

  • ああのむぎとうげ
  • Nomugi Pass
  • Nomugi Pass

amazon


  • 平均評点

    67.7点(98人)

  • 観たひと

    164

  • 観たいひと

    8

  • レビューの数

    16

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1979
公開年月日 1979/6/30
上映時間 154分
製作会社 新日本映画
配給 東宝
レイティング 一般映画
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督山本薩夫 
脚本服部佳 
原作山本茂実 
製作総指揮持丸寛二 
企画山岸豊吉 
製作伊藤武郎 
宮古とく子 
撮影小林節雄 
美術間野重雄 
音楽佐藤勝 
録音渡会伸 
照明下村一夫 
編集鍋島惇 
助監督太田安則 
記録君塚みね子 
スチル山本耕二 

キャスト

出演大竹しのぶ 政井みね
原田美枝子 篠田ゆき
友里千賀子 三島はな
古手川祐子 庄司きく
浅野亜子 平井とき
岡本業利 久保えい
黒川明子 杉山みつ
志方亜紀子 荒井たみ
今村文美 山村さわ
森次晃嗣 足立春夫
山本亘 野中新吉
赤塚真人 川瀬音松
地井武男 政井辰次郎
北林谷栄 お助け茶屋の老婆
三國連太郎 足立藤吉
斉藤美和 足立とみ
三上真一郎 黒木権三
小松方正 金山徳太郎
西村晃 政井友二郎
野村昭子 政井もと
渡辺由光 政井菊五郎
中原早苗 石部いわ
津田京子 木谷やえ
采野圭子 井上まさ
石井くに子 松本さだ
江幡高志 丸正の検番
長浜藤夫 山安の守衛
福原秀雄 きくの父親
平田昭彦 伏見宮殿下
三条泰子 伏見宮妃殿下
伊藤智恵子 工女
住吉由美子 工女
上田三津子 工女
尾曳伊都子 工女
神谷ゆり 工女
中野遊 工女
磯部稲子 工女
遠藤明子 工女
大竹めぐみ 工女
横部薫 工女
鮎川恵 工女
新井梨枝 工女
森田元子 工女
北構みな子 工女
坂井孝子 工女
剣持光子 工女
岡本洋子 工女

解説

明治中期、長野県岡谷市にある製系工場に、岐阜県飛騨地方から野麦峠を越えて働きに出た少女達の姿を描く。昭和四十三年に発表された山本茂実の同名小説を映画化したもので、脚本は服部佳、監督は「皇帝のいない八月」の山本薩夫、撮影は「曽根崎心中」の小林節雄がそれぞれ担当。

あらすじ

明治三十六年二月、飛騨から野麦峠を越えて信州諏訪へ向かう百名以上もの少女達の集団があった。毎年、飛騨の寒村の少女達はわずかな契約金で製糸工場(キカヤ)へ赴く。河合村のみね、はな、きく、ときも新工として山安足立組で働くことになっていた。途中、ゆきという父無し子の無口な少女も一行に加わった。明治日本の富国強兵のための外貨獲得はこのような工女のか細い手に委ねられていた。三年後みねは一人前の工女になっていた。取り出す糸は細く一定で光沢がなければ輸出用にはならず、毎日の検査で外国向けにならない糸を出したものは、みんなの前で検番から罵倒され、一定基準に合格しない場合は当人の給金から罰金が差引かれた。ときとはなは劣等組、みねとゆきは、社長の藤吉から一目おかれるほどの優等工女で、跡取り息子の春夫もそんな二人に関心を抱いていた。大日本蚕糸会の総裁伏見宮殿下一行が足立組を訪れた日、劣等工女のときが自殺した。やがて正月がやってくると、各工女達は、一年間の給金を懐に家に帰るが、ゆきには帰る家がなかった。ひとりぼっちの正月の寂しさと、みねをライバル意識していたことから、ゆきは春夫に身をまかせるのだった。ある日、金庫の金が紛失し、帳付けの新吉は藤吉に嫌疑をかけられる。新吉を慕うきくは見番頭に相談するが、小屋に連れ込まれて手籠めにされ自暴自棄になった彼女は小屋に火をつけ、新吉とともに天竜川に身を沈めてしまった。旧盆で工場が休みになると、工女達は束の間の解放感に浸り、いくつかのロマンスが生まれる。はなは検番代理にまで昇格した工女達の唯一の理解者、音松とこの夜結ばれた。ゆきは春夫の子を宿していたが、春夫には許婚がおり、彼女は妾になるのを嫌い、春夫から去って、一人子供を育てようと野麦峠を彷徨っているうち流産してしまう。四十一年アメリカに不況が訪れ、生糸の輸出はとまってしまうし倒産から逃れるには国内向けの生糸を多く生産しなければならず、労働条件は日ましに悪化した。そんな中、みねは結核で倒れた。病気の工女は使いものにならず藤吉はみねを家族に引き取らせるのだった。知らせを受けた兄の辰次郎は夜を徹してキカヤに駆けつけた。物置小屋に放り出されて衰弱しきったみねを背負って、辰次郎は故郷に向かった。秋、野麦峠は燃えるような美しい紅葉でおおわれていた。みねの前で、涙でかすむ故郷が広がっていた。「兄さ、飛騨が見える」それがみねの最後の言葉だった。みねは永遠の眠りに入っていくのだった……。美しい飛騨は何も語らず、みねを見つめていた。

関連するキネマ旬報の記事

1979年8月上旬号

日本映画紹介:あゝ野麦峠

1979年7月下旬号

日本映画批評:あゝ野麦峠

1979年6月上旬号

グラビア:あゝ野麦峠

特集 「あゝ野麦峠」:1 また一人誕生した独立プロデューサー持丸寛二

特集 「あゝ野麦峠」:2 完成までの長くて厳しいのぼり道

特集 「あゝ野麦峠」:3 監督山本薩夫の軌跡と「あゝ野麦峠」への期待

特集 「あゝ野麦峠」:脚本

1979年4月下旬号

グラビア:あゝ野麦峠

「あゝ野麦峠」撮影ルポ:田沢湖ロケを訪ねて・・・

1978年12月上旬号

グラビア:あゝ野麦峠

1969年12月上旬号

特別ディスカッション 「あゝ野麦峠」をめぐる問題:八木保太郎×吉永小百合×山本茂実×大塚和×小口賢三×山岸豊吉

シナリオ:あゝ野麦峠