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映画「悪の教典」にハマった人、あるいはこれから観たいと思っている人は、これらの作品もぜひ! 「みな殺しの霊歌」「新幹線大爆破」から「告白」「冷たい熱帯魚」まで、“戦慄のエンタテインメント”というコピーがふさわしい作品15本をピックアップ。
貴志祐介×三池崇史が生み出した、伊藤英明演じる最強最悪の殺人鬼・蓮実が、映画「悪の教典」で繰り広げた真夜中の高校での惨劇に先立って行っていた謀略と犯罪を描く。BeeTVドラマとして4話に分けて配信され、DVD化されたものだが、映画版の助監督・野本史生が監督し、NYロケも敢行した本格的な作品。このサイコパスに驚愕しながらも目が離せなかった観客なら、見逃さずにはいられないもう一つの衝撃のドラマ。(編)
通称「津山三十人殺し」と呼ばれる昭和13年の事件の映画化。古尾谷雅人演じる青年が、学生服姿で村人たちを大量虐殺するという壮絶なクライマックスは今なお衝撃。武器は改造ショットガンや日本刀など。容赦ない残酷描写はスプラッターの域だ。また前半では、村の風習である夜這いのシーンが続く。ロマンポルノで数々の名作を生んだ田中登監督の才気が爆発したエロス&バイオレンスの快作! (森)
愛人に産ませた三人の子供を引き取ることになった気弱な男。憎悪に取り憑かれた本妻にそそのかされ、一人は衰弱死に至らしめ、一人は町に置き去りに、そして残った長男を死出の旅に連れていく……。松本清張原作×野村芳太郎コンビ作による、高度成長期の日本の暗部を描いたドラマだが、児童虐待、育児放棄といったテーマは今日的。それゆえにいっそう、父に殺されそうになってなお愛情を求める子供の姿が痛々しくも胸を打つ。(編)
東電OL殺人事件をモデルにした女性の転落劇と猟奇殺人をめぐる異色サスペンスで、全編に渡り濃厚なデカダンスを放つ。ベストセラー作家の夫を持ちながら、売春の闇に堕ちていく人妻いずみ役の神楽坂恵の体当たりの熱演が圧巻だ(この映画の撮影後、園子温監督と結婚)。いずみを導く大学助教授・美津子役の富樫真も強烈なインパクト。音楽は「ベニスに死す」と同じマーラーの交響曲第5番が印象的に使われている。(森)
石川賢の人気コミックの実写映画化。主人公は片腕をマシンガン、片足をロケットランチャーに改造したやくざ組織の組長の息子、対するは薬で操られゾンビのように襲ってくる面々や、肉体を兵器に改造した女――と、まさに劇画のようなキャラクターが荒唐無稽に暴れまわる姿を単純に楽しみたい。マジ当てアクションとCGの混在、俳優たちの怪演とスタイリッシュなカメラワークによる娯楽作。SUSHI TYPHOONレーベルの1作。(森)
地方都市の中学校を舞台に、陰湿なイジメや少年犯罪、荒れた家庭環境などを描く社会派ミステリー。現代日本社会のグロテスクな縮図として最先鋭に立つ傑作だろう。特に、娘を生徒に殺された教師に扮した松たか子のハードボイルドな演技が戦慄。彼女が復讐のために用意したミルクのシーンや、「なーんてね」のブラックな台詞などは大きな話題に。過激な描写が続く内容ながら、興行収入38.5億円の大ヒットを記録した。(森)
Jホラーブームの先駆けとなった、テレビから長い黒髪の貞子が出てくる「リング」の衝撃から14年。「呪いのビデオ」が今や「呪いの動画」となり、テレビのブラウン管からスマートフォンや街中のディスプレイ画面にとメディアは変わったが、やっぱり貞子は出てくる。しかも今度は本当に飛び出すとは。Blu-ray版DVDが3Dバージョンなので、劇場で未見の方はこちらの方がオススメかも。(編)
「これは広島・長崎に原爆が投下される百年前の日本の物語である」との冒頭テロップも印象的な、三池崇史監督が得意の暴力表現をパワフルに発揮した傑作血まみれ時代劇。工藤栄一監督による1963年の東映映画のリメイクだが、こってりとアクの強さが増している。とりわけ稲垣吾郎が怪演する最凶の暴君・松平斉韶のサディスティックな残虐性は凄まじく、「悪の教典」の主人公・蓮実聖司につながるキャラクターと言えよう。(森)
山本薩夫監督の骨太の手腕が冴える、大学医学部の教授のポストをめぐってドロドロの権力闘争が展開するディープな人間ドラマ。野心あふれる主人公・財前吾郎を演じる田宮二郎のニヒルかつギラついた存在感が素晴らしい。のちにテレビシリーズでも田宮が主演を務めるが、やはり映画版のダークな救いのなさは格別だ。原作は山崎豊子の同名小説だが、そちらが完結する前に製作されたため、映画オリジナルの結末になっている。(森)
当時アメリカでブームになっていたパニック映画を意識して作られたものだが、爆弾を仕掛けられた新幹線をめぐる攻防戦が見事なサスペンスとして描かれ、日本映画随一と言える大作系アクションの傑作に仕上がった。速度80キロを切ると爆発するという秀逸な設定を存分に活かし、二時間半の長尺が少しも弛まない。海外でも評価が高く、後年ハリウッド映画「スピード」が公開された時、本作との類似性が取り沙汰された。(森)
でんでんのハイテンションな快演にして怪演がすごい! 彼が演じるのは、大型熱帯魚店を経営する陽気な男・村田。しかしその実態は、次々と人を騙して「ボディを透明」(バラバラ殺人のこと)にしていくシリアルキラー。口八丁手八丁でどんな相手も自らの手中に収めていく、その異様な色気と暴力性は圧巻だ。また、村田に追い詰められる気弱な主人公・社本役の吹越満は、「悪の教典」で陰湿な物理教師・釣井正信役に扮している。(森)
法律の盲点を突き手形詐欺などを行った「光クラブ」による犯罪の実話をもとにした小説の映画化で、戦後の混乱を生きた男の悪行を描くピカレスク映画の秀作。「狼は生きろ!豚は死ね。」のキャッチコピーも話題になった。主人公・鶴岡七郎が、明晰な頭脳と大胆な行動力で大企業や検察組織を相手に完全犯罪をしかける。夏木勲演じる鶴岡と、検察官役の天知茂、クールな二人が対峙するハードボイルドなタッチに痺れる。脇役陣も充実。(編)
「悪の教典」の先駆と言えるバイオレンス学園映画の金字塔。教師キタノ(ビートたけし)が発する「えー、今日は皆さんにちょっと殺し合いをしてもらいます」の凶悪な名台詞を皮切りに、中学生たちが本気の殺戮ゲームを繰り広げる。不況下における自己責任社会の縮図とも解釈できる新世代のサバイバルと、戦中派の情念を爆発させた深作欣二監督の生々しい暴力表現が、21世紀直前の日本においてオンリーワンな化学反応を生んだ! (森)
これほどドス黒い情念が渦巻く映画も史上稀であろう。佐藤允が演じる青年・川島は、とある理由からセレブ女性の友人グループを次々と拉致監禁して惨殺していく。かくして連続殺人犯として追われる身になった彼と、倍賞千恵子扮する大衆食堂の店員・春子の切なすぎる邂逅。なぜ青年は自ら破滅に向かうほど激しい怒りにとらわれたのか? モノクロ映像の底に絶望が沈殿していくように哀しい。まさに復讐劇の極北だ。(森)
名優・松田優作が「遊戯」シリーズなどを共に手掛けた村川透監督と組んで放った異色ハードボイルド。大藪春彦による同名小説の3度目の映画化だが、優作演じる主人公・伊達邦彦のキャラクターには独自の屈折が加えられている。表向きはクラシック音楽を愛好する翻訳家だが、実はベトナム戦争従軍時の体験がもとで暴力の渇望に取り憑かれてしまった強盗にして殺人鬼。伊達の深いニヒリズムを体現する優作の魅力が光る。(森)
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