男はつらいよ お帰り 寅さん

おとこはつらいよおかえりとらさん|----|----

男はつらいよ お帰り 寅さん

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レビューの数

174

平均評点

76.5点(782人)

観たひと

989

観たいひと

51

(C)松竹株式会社

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル コメディ / ヒューマン / ドラマ
製作国 日本
製作年 2019
公開年月日 2019/12/27
上映時間 116分
製作会社 松竹(制作プロダクション:松竹撮影所 東京スタジオ)
配給 松竹
レイティング 一般映画
カラー カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督山田洋次 
脚本山田洋次 
朝原雄三 
原作山田洋次 
プロデューサー深澤宏 
撮影近森眞史 
美術倉田智子 
吉澤祥子 
美術監修出川三男 
音楽山本直純 
山本純ノ介 
オープニング主題歌桑田佳祐
(『男はつらいよ』)
主題歌渥美清
(『男はつらいよ』)
録音岸田和美 
照明土山正人 
編集石井巌 
石島一秀 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演渥美清 車寅次郎
倍賞千恵子 諏訪さくら
前田吟 諏訪博
吉岡秀隆 諏訪満男
後藤久美子 イズミ・ブルーナ(及川泉)
夏木マリ 原礼子
浅丘ルリ子 リリー
池脇千鶴 高野節子
桜田ひより 諏訪ユリ
美保純 朱美
佐藤蛾次郎 源公
北山雅康 三平
笹野高史 御前様
出川哲朗 山中
カンニング竹山 飯田
濱田マリ 書店の客
林家たま平 ケアセンターの職員
橋爪功 及川一男
小林稔侍 窪田
立川志らく 噺家
松野太紀 ジャズ喫茶店長
桑田佳祐 

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

国民的人気を誇る山田洋二監督による「男はつらいよ」シリーズの22年ぶりとなる第50作。小説家になり、最新作の評判も上々の満男は、サイン会を行うことに。ところが、その列に並ぶ客の中に、初恋の人で一度は結婚の約束までした女性・イズミの姿を見つける。96年に亡くなった渥美清、倍賞千恵子、前田吟、吉岡秀隆らレギュラー陣に加え、マドンナを務めた後藤久美子、浅丘ルリ子が出演。脚本は、山田洋次と「釣りバカ日誌」シリーズの朝原雄三。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

長い間サラリーマンをしていた諏訪満男(吉岡秀隆)は、その合間に書いた小説が認められ小説家になった。現在、彼は中学3年生の娘と二人で暮らしている。最新著書の評判は上々だが、次回作の執筆にはなかなか乗り気になれないモヤモヤした毎日。なぜか夢の中に、初恋の人・イズミ(後藤久美子)が現れ、悩みは尽きない。そんな折、満男は、妻の七回忌の法要で柴又の実家を訪れる。柴又の帝釈天の参道に昔あった『くるまや』の店舗は新しくカフェに生まれ変わり、その裏手に昔のままの住居がある。法事のあと、母・さくら(倍賞千恵子)、父・博(前田吟)たちと昔話に花が咲く。いつも満男の味方であった満男の伯父・寅次郎(渥美清)との騒々しくて楽しかった日々……。あれからもう半世紀の歳月が流れたのだ。ある日、サイン会を行うことになった満男。ところが、その列に並ぶ客の中にイズミの姿を見て呆然となる。ヨーロッパで生活しているイズミは仕事で来日し、偶然サイン会に参加したのだった。満男はサイン会もそこそこに「君に会わせたい人がいる」と小さなJAZZ喫茶にイズミを連れて行く。経営者の顔を見て驚くイズミ。それは20年以上前に奄美大島で会った寅の恋人のリリー(浅丘ルリ子)だった。懐かしい人たちとの再会、思い返す寅さんのこと。それは満男とイズミにあたたかい何かをもたらしていく。そしてその夜、イズミは『くるまや』を訪れる……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2020年1月上・下旬合併号

巻頭特集 「男はつらいよ お帰り 寅さん」:インタビュー 倍賞千恵子、前田吟、吉岡秀隆、後藤久美子、美保純、佐藤蛾次郎、笹野高史、北山雅康、池脇千鶴、桜田ひより、夏木マリ、浅丘ルリ子、山田洋次[監督]

巻頭特集 「男はつらいよ お帰り 寅さん」:周防正行監督が語る「男はつらいよ お帰り 寅さん」

巻頭特集 「男はつらいよ お帰り 寅さん」:ドキュメント「男はつらいよ お帰り 寅さん」番外編

巻頭特集 「男はつらいよ お帰り 寅さん」:小さな貢献 大きな感動

巻頭特集 「男はつらいよ お帰り 寅さん」:"寅んく"解説

巻頭特集 「男はつらいよ お帰り 寅さん」:作品評

UPCOMING 新作紹介:「男はつらいよ お帰り 寅さん」

2019年12月下旬号

短期集中連載 ドキュメント「男はつらいよ お帰り 寅さん」[最終回]:

2019年12月上旬号

短期集中連載 ドキュメント「男はつらいよ お帰り 寅さん」:[第3回]

2019年11月下旬号

短期集中連載 ドキュメント「男はつらいよ お帰り 寅さん」[第2回]:

2019年11月上旬号

短期集中連載 ドキュメント「男はつらいよ お帰り 寅さん」[第1回]:

2026/05/20

2026/08/12

80点

選択しない 


おだやかなさくら、満男の喪失感

ネタバレ

 寅さんがいなくなってから20数年。満男は小説家で、中学生の娘と二人暮らし。妻の七回忌の法要で柴又のくるまやに家族や近しい人たちが集まる。しかし、そこにはおいちゃんもおばちゃんもいない。今では博とさくらがふたりで住んでいる。くるまやはだんご屋から喫茶店になっている。
 隣のタコ社長もいない。タコ社長の印刷所はすでにアパートになっている。娘のあけみ(美保純)はこのアパートに住んでおり、父親同様しょっちゅうくるまやに出入りしているようだ。
 
 満男は本のサイン会で泉(後藤久美子)に再会する。ふたりは結婚するかと思っていたが、前作49作の「寅次郎ハイビスカスの花」特別篇の中の満男は仕事に疲れ、孤独の影が色濃かった。仕事を終えて実家へ帰っていく後ろ姿には、泉の存在が感じられなかった。
 サイン会が終わると、満男は泉をリリー(浅丘ルリ子)が経営する店に連れて行って旧交を温める。そして、さらに泉を柴又にも連れてきて、さくら、博にも引き合わせる。
 寅さん亡き後、ほぼ満男だけが出演した49作とは打って変わって、寅さんにまつわる人々が総出演し、過去の映像が現在のドラマの展開の中に繰り返し挿入されるという、ある意味華やかでありながら、いっそう寅次郎の不在が残念でならないという思いを強くさせる。

 寅次郎を想うさくらには悲壮感がない。昔と同じようにお兄ちゃんを想い続ける表情はおだやかに見える。しかし満男は、吉岡秀隆自身の加齢も重なって、ものすごく疲れて見える。寅伯父さんを偲んで涙ぐむ姿は異様に思えるほどだ。

 本作の中心は満男なんだろうと思う。妻を亡くし、再婚もせず娘を育てる駆け出しの小説家。初恋の恋人と再会をしながらも、積み重ねてきたお互いの人生の重みに若い頃のような浮き立つ気持ちにはとうていなれない。だからいっそう寅伯父さんが偲ばれる。満男の喪失感は誰よりも色濃く漂っている。

2026/05/08

2026/05/09

79点

その他 
字幕


ノスタルジー寅さん

映画公開時も見たし、3度目ぐらいの鑑賞。もう6〜7年経つのだ。早いものです。
48作「紅の花」から24年も経っている。「男はつらいよ」の後日談としては面白い。満男が主人公になっているのも、考えてみたら「ぼくの伯父さん」からは、満男が主人公みたいなものだった。
何度も見てると、今回は納得いかない部分が後々まで残る。
イズミの親父さんの後始末は、いくら外国に住んでいるからとイズミがやらない訳にはいかんだろ。夏木マリが荒れるのもわかる。だって赤の他人だもの。
当の親父さんと再婚した方の家族はどうなっているのかいな。満男がチカラになる、とは言ってもなにもできることはない。軽はずみなことは言わないほうがいい。まあ、老人問題がテーマじやないからスルーするけどね。

2025/10/26

2025/10/26

68点

選択しない 


これ以外の作り方はなかったのかも

寅さんファンもファンではない人も納得しにくい映画になってしまった気がする。

登場人物の年齢や現在の状況は様々だが、時間経過があるのである程度は仕方ない。「ああこの人はこんな風になったのか」と腹に落ちる部分もあるが、寅さんファンとして納得いかない部分もかなりたくさんある。
おそらく他の作り方は難しかったんだろうなあ、と想像がつくため、そういうのをすべて併せて飲み込むしかない映画なんだなぁ、と思った。

しかし脚本というか台詞回しや演技について、拭いきれない違和感を感じてしまったのは確か。
必要のなさそうなシーン、わざわざ出す必要があるのかよくわからない俳優、出演者などが、本編に対するノイズになってしまっている。
賑やかで楽しい、と感じる人もいると思うが、自分はそうではなかった。

2025/10/11

2025/10/12

76点

テレビ/無料放送/BSテレビ東京 


また観た

寅さんを囲む同窓会のような映画。観ている者も取り込まれてしまう。しかし寅さんの消息が不明。こんなことがあっていいのか。

-

2025/10/11

90点

選択しない 


泣けたわ

ネタバレ

初めて見たのは公開初日、仕事帰りの映画館だった。
当時は、新型コロナウィルスが大暴れする少し前だったと思う。
あれからすでに6回目だろうか。
BSテレビ東京で放送されるたびに見ている。
というか、BSテレビ東京で放送されるたびに毎週土曜日、ブルーレイで録画して長いCMを飛ばしながら(実際には割とCMも見ている)その日の内に見ている。
今日も今見終わったところだ。
さて、この作品は、完全なる続編。
満男と泉の再会を中心にその後がしっかりと描かれていた。
特に、泉の家族の相変わらずの関係性は当時と変わらず泉に対するせつなさを感じさせてくれて哀しかった。
個人的にはリリーは寅次郎とともに南の島で仲良く暮らしていてほしかっただけに、結局寅次郎とは添い遂げられなかったのもせつなかった。
最後に寅次郎が帰郷したことには触れられなかったのでいつから音信不通なのかはわからなかったが、今でも帰ってくるのをあてにせずにそれでも待っているので、きっとどこかで生きていると信じているのだろう。
以前はどことなくさえない満男が人気のある小説家でしかも可愛い娘のパパというのはなぜかしっくりきた。
私は中年男性を見ただけで、子供がいるかいないか、いたら男の子か女の子かがほとんど分かる。
この映画における登場人物は、私の予想通りの人物像を極めて正確に演じている。
そういう意味では、寅さんには妻子の影がまるでないことが誰にでも分かるだろう。
何歳になってもどこか子供っぽいのも家庭を背負う苦労を知らないからだ。
ただ、逆に家庭を背負う幸せも知らないのが何とも哀しい。
それにしても、寅さんシリーズでは一度も泣いたことがなかったが、この作品だけは違う。
何回見ても、最後、歴代マドンナが登場するところで涙が止まらなくなる。
寅さんの歌う主題歌を心の中でいっしょに歌う自分がいる。
来週からは例によってまた「釣りバカ」シリーズだ。
このシリーズもすでにほとんど見ているので、BSテレビ東京ではほとんど見てこなかったが、今回は西田敏行を偲んでぜひ全作品見たいと思う。
そして、それが終わったら、また、「寅さん」シリーズをぜひ放送してほしい。
きっと私は死ぬまでテレビで寅さんをやっていると録画してその日の内に見ることだろう。
映画の記録を付け始めてから延べ4756本見てきた中で、寅さんシリーズだけで数百本、最多主演は間違いなく渥美清だ。
それは今後もさらに増え続けるだろう。

-

2025/03/21

68点

VOD/U-NEXT 


寅さんの言葉

ネタバレ

もし渥美清が存命のうちにシリーズが完結していたらと思う。
満男と泉は49作目で結婚するはずだった。
そして寅さんはテキ屋の仕事をやめて、別の人生を送っているはずだった。
寅さんはどこで何をしているのだろう?
生きているのか、それとももうこの世にはいないのか。
だとすれば寅さんの最後はどんなだったのだろう?
孤独だったのか、それとも誰か寄り添う相手がいたのか。
あれほど人望があり、寅さんが不在にも関わらずくるまやに押しかける人達がたくさんいたのに、彼の最後を誰も報せないのは少し不自然に感じた。

寅さんがはっきりと別れを告げずに去ってしまったことが、さくらや満男、そしてリリーの心に大きな傷を残したことが分かる。
満男は泉とは別の女性と結婚し、高校生になる娘もいる。
しかし、妻は6年前に病気で亡くなったらしい。
確か満男はスニーカーの営業をしていたはずだが、思い切って脱サラして小説家になっていた。
この思い切りの良さは寅さん譲りでもある。
が、彼には寅さんにはない心の強さも持っている。
思えば寅さんの人生は、いつも重大な決心をすることから逃げていたようだ。
それでも彼は人の心を打つ言葉をたくさん残している。

満男と泉は結ばれなかったが、互いに想いを打ち明けた者同士、後悔はあるだろうがきっと未練はないのだろう。
泉はUNHCR上級渉外官として世界中を飛び回っていた。
彼女には夫も子供もいるらしい。
そんな彼女は帰国した際に、たまたま満男のサイン会の場に居合わせる。
空白の時を埋めるように、二人は思い出話に花を咲かせる。
が、二人の関係が元に戻ることはない。
泉は病気で療養中の父の見舞いに行くが、相変わらず母の礼子とは折り合いがつかないようだ。

今までのシリーズにあったような柴又の牧歌的な雰囲気はあまり感じられなかった。
不満がなければ幸せなのかという台詞が劇中にあったが、登場人物の誰もが本当の意味では幸せを感じていないのだと思った。

こんな時に伯父さんがいてくれたらと満男は思う。

回想シーンの数々に寅さんが登場する度に胸が熱くなる。
やはり一作目の寅さんの勢いが一番だと思った。
そして改めて一作目の時のさくら役の倍賞千恵子は、こんなに可憐だったのかとびっくりさせられた。
個人的には年を取っても吉岡秀隆がちゃんと満男になっていたのは感動的だった。

が、色々と心に染みるシーンはあったものの、ストーリーはあまり展開がなく、ただ過去を懐かしむだけの作品になってしまったように感じた。
もっと今のさくらや博、リリーに源公に三平に朱美の姿を描いて欲しかった。

そしてこれは『こんにちは、母さん』の時にも感じたが、もう山田洋次の演出は時代遅れなのだと思ってしまった。
もちろんこれまでの『男はつらいよ』シリーズの世界観を引き継ぐこと、そして古き良き時代の日本の言葉遣いを残すこと、純朴な日本人の姿を描くことは山田監督の使命なのかもしれないが、どうも今の時代の空気感と噛み合っていないようだ。
何となく演者の芝居もぎこちなかったように思う。
この違和感がずっと消えなかったのが残念だ。

それでも最後に畳み掛けるように寅さんと歴代のマドンナたちの姿が蘇るラストは感動的だ。
きっと49作目の特別編で終わっていたら、もっとモヤモヤした思いが残っていただろう。
最後までこのシリーズを完結させてくれたスタッフに厚く感謝したい。