岸本加世子
|Kishimoto Kayoko| (出演)
基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる
本名 |
- |
出身地 |
静岡県島田市の生まれ |
生年月日 |
1960/12/29 |
没年月日 |
- |
略歴▼ もっと見る▲ 閉じる
静岡県島田市の生まれ。1968年、母と神奈川県川崎市に移転。家庭の事情で小学校は転校を繰り返した。76年にスカウトされ、TBS『ムー』77のお手伝いさん・カヨコ役で女優デビュー。プロデューサー兼演出の久世光彦に鍛えられ、思い切りよくカメラの前で躍動。挿入歌『北風よ』でレコード・デビューもした。天才少女の恵まれたスタートと傍目には映ったが、事務所からは当初は歌手活動を求められ、地方営業に回る苦労を味わう。続編のTBS『ムー一族』78などを経た79年、久世の映画初監督作「夢一族/ザ・らいばる」に精神薄弱の少女役で映画初出演し、その後は日本テレビ『ちょっとマイウェイ』79、NHK『男たちの旅路・第4部』79と良質なドラマでの起用が続く。この間に明治大学付属中野高校を中退。素直な明るさと負けん気の陰にある憂いを向田邦子に買われ、NHK『あ・うん』80に出演。両親たちの人間模様を見つめる女学生を好演し、同年には芸術座『雪まろげ』でゴールデンアロー賞演劇部門新人賞を受賞。山田洋次監督「男はつらいよ・寅次郎紙風船」81では寅次郎になつくフーテン娘役に抜擢され、新進演技派の地歩を固める。80年代はNHK大河ドラマ『いのち』86、フジテレビ『アナウンサーぷっつん物語』87などに出演。本音や自身の信仰を遠慮なく発言して話題になるが、それを上回る演技力で役を引き寄せる。89年に独立後、TBS『美空ひばり物語』90でのひばり役の熱演が大評判に。90年代の主要作は柄本明監督「空がこんなに青いわけがない」のとぼけた主婦役など。98年の北野武監督「HANA-BI」では北野=ビートたけしの妻役で出演。何もせずそこにいるだけの状態を要求されたのは新鮮なショックで、キタノ映画の抽象化された存在になりきってヴェネチア国際映画祭金獅子賞を獲得した作品とともに高い評価を受ける。以降も「菊次郎の夏」99(日本アカデミー賞最優秀助演女優賞)、「TAKESHIS'」05、「監督・ばんざい!」07と女優では異例の回数で北野作品に出演。たけし演じる主人公にきつく当たる役が目立つ点に信頼が窺える。近年はドラマでもTBS『内藤大助物語』08などで生活感のある母親役が増え、本格派女優の貫禄を見せている。
キネマ旬報の記事▼ もっと見る▲ 閉じる
1998年1月下旬号 |
巻頭特集 HANA-BI:「HANA-BI」を彩る俳優たち 岸本加世子 インタビュー
|
- 関連作を買う
-
フィルモグラフィー