伊藤蘭

|Ito Ran| (出演)

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本名
出身地 東京都
生年月日 1955/01/13
没年月日

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東京都生まれ。絵を描くのが好きな恥ずかしがり屋だったが中学時代に演劇部に入り、女優を目指すようになる。1969 年、スクールメイツに応募しメンバーに選抜。72 年、NHK『歌謡グランドショー』マスコットガールのオーディションにスクールメイツの田中好子、藤村美樹とともに合格、“ キャンディーズ” と命名される。3人のうち一番年上でリーダー的役割になる。生放送のアシスタントを楽しそうにこなす姿が好評で、73 年よりTBS『8時だヨ!全員集合』のレギュラーに抜擢され、レコード・デビューも飾る。当初のメインボーカルは田中だったが、大人びた魅力に人気が集まったことから5枚目のシングル『年下の男の子』75 で初のセンターをとる。これが大ヒットとなり、以後は絶大な人気を誇るアイドル・グループに。『全員集合』などで演じるコントでは、本職のコメディアンが舌を巻くほどのセンスを見せた。しかし、進学した日本大学芸術学部演劇学科をほとんど行けぬまま中退。多忙を極める毎日に悩み3人で話し合った結果、77 年のコンサートで「普通の女の子に戻りたい」と事務所の了承を得ぬまま解散宣言し、世に衝撃を与える。78 年、後楽園球場に当時空前の5万5000 人を集めた解散コンサートでキャンディーズの活動にピリオドを打った。1年半余の休養後、芸能界に復帰し、TBS 東芝日曜劇場『春のささやき』80 に主演。「普通の女の子」の復帰には揶揄の声も上がったが、自身は初めて本格的に演技に取り組む新人の心境で臨んだという。この年は2本の映画にも出演。大森一樹監督「ヒポクラテスたち」では医大の優等生、山田洋次監督「男はつらいよ・寅次郎かもめ歌」では働きながら夜間高校に通う孤独な娘と対照的な役柄を演じ、実力を証明する。前者でヨコハマ映画祭助演女優賞を受賞。81 年の朝間義隆監督「俺とあいつの物語」では武田鉄矢と夫婦役で主演をつとめるも、これが現在のところ最後の映画となっている。同年、野田秀樹主宰の“ 夢の遊眠社” の舞台『少年狩り』『ゼンダ城の虜』で演劇に初挑戦し、ゴールデンアロー賞演劇新人賞。以降、テレビドラマと演劇が中心の女優活動を続ける。ドラマの代表作は日本テレビ『あんちゃん』82、フジテレビ『君は海を見たか』82、『オレゴンから愛』84、『太陽は沈まない』00、『風のガーデン』08、NHK『うさぎの休日』88、TBS『good news』99、CBC『旅する夫婦』10 など。『あんちゃん』で共演した俳優・水谷豊と90 年に結婚。

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2013年8月下旬号

「少年H」と戦争の記憶:水谷豊×伊藤蘭 29年ぶりの共演 夫婦であることを忘れて

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