ロボコップ(1987)

ろぼこっぷ|Robocop|Robocop

ロボコップ(1987)

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レビューの数

73

平均評点

74.5(634人)

観たひと

1050

観たいひと

21

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル SF / アクション
製作国 アメリカ
製作年 1987
公開年月日 1988/2/11
上映時間 103分
製作会社 ジョン・ディヴィソン・プロ(オライオン) 作品
配給 ワーナー映画
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSR

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

殉職した警官が“ロボコップ”として甦り、コングロマリットと熾烈な戦いを展開するというSF・アクション・アドベンチャー。製作はアーン・シュミット、監督はこれが日本初公開作品となるポール・ヴァーホーヴェン、エグゼクティヴ・プロデューサーはジョン・デイヴィソン、脚本はエドワード・ニューマイヤーとマイケル・マイナー、撮影はジョスト・ヴァカノ、音楽はバジル・ポールドゥリス、編集はフランク・J・ユリオスト、ロボコップ・デザイン&クリエイトはロブ・ボーティンが担当。出演はピーター・ウェラー、ナンシー・アレンほか。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

近未来。世界は混乱の極みに達し、叛乱鎮圧のため核爆弾が使われる時代だった。デトロイトでは旧市街が犯罪の巣窟と化し、警察経営を民間企業のOCP(オムニ・コンシューマー・プロダクツ)が請け負っていた。OCPは市街再開発のため、犯罪一掃をめざし、社長のオールドマン(ダニエル・オハーリー)が重役会議を召集した。保安担当のジョーンズ(ロニー・コックス)は巨大な警察ロボットEDー209を披露するが、公開実験は失敗に終わった。若いモートン(ミゲル・フェラー)は、サイボーグ警官ロボコップのアイディアを売り込み社長の承認を得た。リード(ロバート・ドキイ)が指揮をとる南署へ、マーフィ(ピーター・ウェラー)が配属され、タフな美人刑事ルイス(ナンシー・アレン)とコンビを組むことになった。ピストルをくるくる廻す仕草を指摘され「息子の好きなTVヒーローの真似なんだ」と答えるマーフィ。強盗一味を追跡して廃工場ヘ二人は潜入した。だが逆に一味にやられてしまう。一味のリーダーであるクラレンス(カートウッド・スミス)は悪辣な男で、マーフィをなぶり殺しにする。モートンはマーフィの身体を土台にロボコップを作りあげ、南署に配属した。ピストルをくるくるまわす仕草に、ロボコップがマーフィと気付くルイス。しかし、彼に過去の記憶はなかった。犯罪者を続々とつかまえてヒーローとなったロボコップだが、クラレンス一味に射たれる悪夢に悩まされて勝手に行動を始めた。ロボコップはコンピュータから自分の正体を知った。モートンはジョーンズを馬鹿にして怒らせてしまう。モートン宅をクラレンスが爆破。クラレンスとジョーンズは手を結んでいたのだ。ロボコップは麻薬取引の現場に踏み込み、クラレンスを痛めつけ、ジョーンズが黒幕ということを知って、OCPのビルに行く。だが、ロボコップはOCPの重役に危害を加えてはならないとプログラムされているので手も出ない。EDー209に襲われ、さらに市警に囲まれてしまう。ルイスの助けで、廃工場へ隠れた。ジョーンズの命でクラレンス一味が襲撃してきた。死闘の末に一味を射殺するが、ルイスが頻死の重傷を負う。彼女に「OCPがあとはやってくれるよ」と言って、OCPビルヘ。重役会議に乱入して、ジョーンズの悪業を糾弾した。オールドマンが彼に首を宣告した途端にロボコップの銃が火を吹いた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1989年8月上旬号

VIDEO:スポット・ライト アニメ「ロボコップ」

1988年4月上旬号

外国映画批評:ロボコップ

1988年2月上旬号

外国映画紹介:ロボコップ

1988年1月上旬号

グラビア:ロボコップ

特集 ロボコップ:評論

特集 ロボコップ:プロダクション・ノート

1987年10月上旬号

グラビア:ロボコップ

2024/09/29

2024/09/29

80点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 


ロボコップの表面がつるつるピカピカでステンレス製品みたい

オライオン・ピクチャーズ作品としては「ターミネーター」同様に低予算近未来SFアクション映画である。これも「ターミネーター」同様に大ヒットした。当初はこの作品の主役にもアーノルド・シュワルツェネッガーが候補に挙がった。しかし、配役の前にロボコップのスーツが出来上がってしまい、これはシュワルツェネッガーに合わないということで外された。ピーター・ウェラーにはぴったりだったという。
ロボット警官という設定は「ロボット刑事K」のパクリじゃないかと見られているが、デザイン的にはポール・バ―ンホーベンが「宇宙刑事ギャバン」のデザインを引用していいかとバンダイに打診があったという。
バーホーベンが「宇宙刑事ギャバン」を知っているのが驚きだが、このタイトルでお子様向きヒーローものと見られ、彼自身も脚本を一頁読んだだけで脚本を放り投げた。しかし、妻の「これは奥が深い作品」と言われて、読み進めるとすっかり夢中になり、監督を快諾した。
奥が深いというのは死んだ状態の主人公がロボットにされるが生前の意識が残っており自分は何者なのかと葛藤するところが、当時はやりであったサイバーパンク系のSFであると評価されている。劇中のセリフにもあるとおり、法的には死んだ状態であるので、勝手にロボットにされても問題ないと言われている。でも遺体は遺族へ戻さないといけないのでは、と思ったりするのだが。また挿入されるニュース番組やCMがブラックユーモアであるのが秀逸。この作品世界の雰囲気が伝わる。バーンホーベンは「スターシップ・トルパーズ」でこれをまた取り入れている。

本作品のもうひとつの特徴は執拗な残酷描写である。残酷なところは当時でも珍しくはないが、こういうスーパーヒーロー作品でのこの異様な残酷ぶりはちょっと驚いた。マカロニ・ウェスタンの影響かなあと当時は思っていた。なんというか粘液質なバイオレンスとグロさにバーンホーベン監督の作家性も感じさせた。これまた「ターミネーター」同様に次回作が期待できる監督の登場だと思った。

2024/05/28

2024/05/28

65点

購入/DVD 
吹替


元祖。こちらもテレビ・ショーが絡んでいたのはすっかり忘れていた。こうしてみるとリメイク版の方が上品?こちらはストレート。必要以上に銃に頼るのはアメリカ風。市民を守るのはともかく、法を守るという点ではやり過ぎ?このあたりが気になった・・・。

2024/03/25

2024/03/26

76点

テレビ/無料放送/中京テレビ 
吹替


可愛い・・

いやぁ~、この作品まだ観てなかったんだ。ということで鑑賞したが、期待していた以上に面白かった。歩く姿がHONDAのアシモを見ているみたいで可愛らしかった。

2019/11/30

2023/06/29

75点

選択しない 


ロボではなくサイボーグ

近未来のデトロイト。凶悪犯罪が日常化し、治安が最悪のやうです。それで何と警察機構が民営化され、受持つのは巨大企業の「オムニ社」。しかし待遇の悪さから現場の警察官の間では不満が燻り、ストライキの機運が高まつてゐます。

 そのオムニ社は副社長ジョーンズ(ロニー・コックス)の開発した警官ロボット「ED-209」を披露しますが、これがプレゼン中に暴走し、死人が出る騒ぎになり失敗。それでジョーンズの計画は白紙になり、ライヷルのモートン(ミゲル・フェラー)が開発するロボット警官に焦点が移ります。

 さてデトロイト市警に配属されたアレックス・マーフィ(ピーター・ウェラー)と相棒のアン・ルイス(ナンシー・アレン)と共に、極悪の警官殺し・クラレンス(カートウッド・スミス)一味を追ひますが、逆に捕へられ、惨殺されてしまふ。
 モートンの開発チームは、マーフィの死体を活かし、「ロボコップ」を完成します。記憶は抹殺され、その能力は任務にのみ使用される仕様になつてゐます。そしてオムニ社の役員には危害を加へないプログラム(指令4)が組み込まれました。

 早速出動するロボコップ、次々と犯罪現場に現れ、忽ち犯人逮捕で大活躍します。記憶は消された筈でしたが、正体に気付いたルイスに「マーフィ」と呼ばれたり、クラレンスの一味から自分の過去を知つてゐる事が分り、自分は何者かを自らコンピュータで調べ、事実を知るのです。嘗ての自宅を訪ねますが、妻子は不在で家は売りに出されてゐました。

 クラレンスは調子に乗つたモートンに馬鹿にされ、怒つて殺してしまふ。クラレンスのバックには副社長ジョーンズがゐて、麻薬の製造・取引の黒幕である事が判明します。しかしロボコップには(指令4)の為、ジョーンズには手が出せません。逆にジョーンズはED-209をロボコップに対峙させます。その圧倒的な戦力の前に、ロボコップは如何なる戦ひを見せますか......

 ヒーローものとしても痛快な物語ですが、一方でブラックな風刺に満ちた作品でもあります。テレビ画面で屡々挿入されるCFの数数や、ニュースを伝へるキャスター(?)の男女が、どんな悲惨な事件でも、嬉しさうな微笑を浮かべながらアナウンスする姿がコワイ。

 荒廃したデトロイト市が舞台ですが、実際に自動車産業が衰退してロケには使へなかつたさうです(実際はダラスで行はれた)。デトロイトと云へば、自動車繋がりで、我が豊田市と姉妹都市。豊田はかつて「日本のデトロイト」と呼ばれましたが、デトロイトの衰退以後、その呼称は消えたやうです。わたくしが中学生の頃は、交換留学の制度があつて、自分も応募したのですが、英語による面接で答へに詰り「ウェオー......(Well......)」を連発した為落選した思ひ出があります。

 閑話休題。ロボコップは人間の皮膚を感じさせるのは口元部分だけ。主演のピーター・ウェラーは、顔が殆ど出ない役に如何なる思ひを抱いたでせうか。後半は顔が出ますが、如何にもサイボーグらしく、その誕生事情もあつて哀しみを感じさせるのでした。
 敵メカのED-209はパワーは凄いが、ひつくり返つたら自力で立てないし、階段を降りる事も出来ない半端なヤツ。

 ところでデトロイト市警が民営化される件ですが、実際に警察民営化の論文があるさうなので、全くの空想物語ではないのかも知れません。ロシヤでは軍事組織さへ民間があるとか(プリコジン氏のワグネル)なので、三島由紀夫みたいな人が出てくるかもね。

2023/05/06

2023/05/06

80点

テレビ/無料放送/BS日テレ 


SFロボット映画の金字塔

ポールバーホーベン監督作品。公開時は映画館で鑑賞。この後、4作も続くとは思わなかったが、30年経っても独特なBGMは痺れる。

2022/10/31

2022/10/31

75点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 
字幕


ロボットの自分探し

ネタバレ

 ポール・バーホーベン監督ならではの、マーフィ(ピーター・ウェアー)が撃たれる場面などの、グロ映像の連続。

 核兵器で相手を倒そうとする国のニュースや、そういうゲームを家族でやるCMなど、皮肉も満載。

 ロボットになってしまったマーフィが自分の記憶を取り戻そうとしていく彼の自分探しのテーマもある。黒幕が身内だったりもそのテーマに含まれるような気がする。

 このようなグロ映像などの嫌な部分も多いが、私は嫌いではない、単なるアクション映画とは一線を画しているから。

 二作目以降は、ポール・バーホーベン監督でないので、ちょっと観るかどうかは微妙。