ロストケア

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ロストケア

レビューの数

105

平均評点

75.7(491人)

観たひと

675

観たいひと

36

(C)2023「ロストケア」製作委員会

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 社会派 / サスペンス・ミステリー / ヒューマン / ドラマ
製作国 日本
製作年 2023
公開年月日 2023/3/24
上映時間 114分
製作会社 日活=東京テアトル=東映ビデオ=東宝芸能=光文社(製作幹事:日活=東京テアトル/制作プロダクション:日活=ドラゴンフライ)
配給 日活=東京テアトル
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督前田哲 
脚本前田哲 
龍居由佳里 
原作葉真中顕
(「ロスト・ケア」光文社文庫 刊)
エグゼクティブプロデューサー福家康孝 
新井勝晴 
製作鳥羽乾二郎 
太田和宏 
與田尚志 
池田篤郎 
武田真士男 
プロデューサー有重陽一 
撮影板倉陽子 
美術後藤レイコ 
装飾稲場裕輔 
音楽原摩利彦 
主題歌森山直太朗
(「さもありなん」(ユニバーサル ミュージック))
音響統括白取貢 
録音小清水建治 
音響効果赤澤勇二 
照明緑川雅範 
編集高橋幸一 
衣裳荒木里江 
ヘアメイク本田真理子 
キャスティング山下葉子 
アソシエイトプロデューサー松岡周作 
渡久地翔 
ラインプロデューサー鈴木嘉弘 
制作担当村上俊輔 
松村隆司 
助監督土岐洋介 
VFXスーパーバイザー佐藤正晃 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演松山ケンイチ 斯波宗典
長澤まさみ 大友秀美
鈴鹿央士 椎名幸太
坂井真紀 羽村洋子
戸田菜穂 梅田美絵
峯村リエ 猪口真理子
加藤菜津 足立由紀
やす(ずん)春山登
岩谷健司 柊誠一郎
井上肇 団元晴
綾戸智恵 川内タエ
梶原善 沢登保志
藤田弓子 大友加代
柄本明 斯波正作

場面 ▼ もっと見る▲ 閉じる

予告編 ▲ 閉じる▼ もっと見る

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

42人もの老人の命を奪い、その殺人を“救い”あるいは“介護”であると主張する連続殺人犯と、彼の罪を強く非難する検事の対決を描き、なぜ犯人は殺人を犯したのか、その真相に迫る社会派エンターテイメント。主人公の心優しい介護士・斯波宗典を松山ケンイチ、懸命に事件を解き明かそうとする検事・大友秀美を長澤まさみが演じ、初共演を果たした。監督は「そして、バトンは渡された」「老後の資金がありません!」の前田哲。現在の日本が抱える社会と家族の問題に正面から切り込み、ひとりひとりの心の中にある《正義感》を大きく揺さぶる問題作。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

早朝の民家で老人と介護センター所長の死体が発見された。犯人として捜査線上に浮かんだのは、亡き所長の訪問介護センターに勤める斯波宗典(松山ケンイチ)。彼は献身的な介護士として介護家族に慕われる心優しい青年だった。検事の大友秀美(長澤まさみ)は斯波が務める訪問介護センターで老人の死亡率が異常に高いことを突き止める。この介護センターでいったい何が起きているのか? 大友は真実を明らかにするべく取り調べ室で斯波と対峙する。「私は救いました」。斯波は犯行を認めたものの、自分がした行為は「殺人」ではなく「救い」だと主張する。斯波の言う「救い」とは一体何を意味するのか。なぜ、心優しい青年が未曽有の連続殺人犯となったのか。斯波の揺るぎない信念に向き合い、事件の真相に迫る時、大友の心は激しく揺さぶられる。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2023年6月下旬号

読者の映画評:「聖地には蜘蛛が巣を張る」渡辺綾/「愛しのタチアナ」松本淳/「ロストケア」日吉一郎

2023年4月下旬特別号

REVIEW 日本映画&外国映画:「ロストケア」

2023年4月上旬号

巻頭特集 「ロストケア」:インタビュー 松山ケンイチ、長澤まさみ

巻頭特集 「ロストケア」:インタビュー 前田哲[監督]

巻頭特集 「ロストケア」:作品評

UPCOMING 新作紹介:「ロストケア」

2025/03/23

2025/03/23

72点

テレビ/有料放送/日本映画専門チャンネル 


出だしからとても良い人の松山ケンイチ。早い段階で犯人ではと疑われるが、どんでん返しがあるのかと思った。とても重厚なテーマ。

2025/03/12

40点

選択しない 


犯人に言い負かされてしまう女検事が弱々しい

 葉真中顕の小説『ロスト・ケア』が原作。
 老人介護問題をテーマとする社会派作品。原作はミステリーだが、本作の軸足は検事VS犯人の正義の論争になっていて、その議論に稚拙なところがあって若干うんざりする。
 死亡事件をきっかけに、ある介護士派遣会社の利用者の死亡が異常に多いことがわかる。男のヘルパー(松山ケンイチ)が容疑者となるが、捜査する女検事(長澤まさみ)が今一つパッとしないため、ミステリーという感じがしない。
 そもそもこのような事件のために警察ではなく検事が捜査をするのかという疑問があり、取り調べも学芸会のようなので、リアリティのないモヤモヤ感のままに犯人が進んで自供してしまう。
 あとは、寝たきりの父親の安楽死から始まり、不幸な介護家族を救うために殺害を重ねる犯人の正義と、法の正義との問答が延々と続くが、背景に介護施設に入れられる者と入れられない者の経済的格差が描かれる。
 劇中にこうした社会的矛盾を人々が見ないのではなく見たくないのだという台詞が出てくるが、老人介護問題については、現実には見ても解決策などないから見たくないのだという話には進まず、個人的な良心の呵責という感情に帰結。解決策のない曖昧な問題提起だけに終わる。
 本作に描かれたテーマ、問題は誰もが判り切っているから見たくないので、それを今更のように描かれてもちょっと恥ずかしい。
 それにしても犯人に言い負かされ自己批判してしまう女検事が、検事が務まらないほどに弱々しくて転職を勧めたくなる。

2025/02/18

2025/02/18

72点

VOD/NETFLIX/レンタル/テレビ 

まず相模原のあの事件が元ネタじゃないんだという驚き

もうね、何が正しいのか分からなくなる
当事者から見たら助かった、ありがとうの言葉もあることがあるし、法的には罪だし…
今回は高齢者の介護が焦点だったけど、難病を患ってる人だった場合はどうなの?って考えると、え、めっちゃ悪くね?って感じがしてくる

安楽死制度がある欧州(スイスだったかな)に渡って死を選んだ人の話を思い出した
重い話だけど避けては通れないし、全員が考えなきゃいけないものなのよな

アイネクライネのいつか来るお別れを育てて歩くという歌詞をめっちゃ反芻している今

2025/02/17

2025/02/17

90点

VOD/NETFLIX/レンタル/テレビ 


胸が痛くなる。これは倫理的な感覚だろうが、介護に苦労している家族は一度はチラつくコトではないか。
正義とはなんなのかを考えさせられる。

2025/02/15

2025/02/16

80点

VOD/NETFLIX 


どうすればよかったか?

介護の問題は直接関わった経験がある方々と私のように直接関わったことはない者(映画の中の言い方で言えば安全地帯にいて穴に落ちなかった者)とでは感じ方は全く違うのだと思う。
だが、映画は父親に対する嘱託殺人も含め介護に苦しむ人々を「救った」と論ずる松山ケンイチ側にたつシーンが多く正解を見えにくくしているが、42人の老人を殺したことは大罪であり極刑以外に判断の方法はあり得ない。長澤まさみは自身の父親を見殺しにした事実に苛まれるがそれは罪ではない。母親に感謝し、しっかり寄り添っていけばよいのだと思う。
私は昨年から年金生活をしている。「敵」の長塚京三ではないが、僅かな年金と小遣い程度の配当では生活は賄えないので蓄えを取り崩し、それが尽きた時がXディだと思っている。
年金生活に入ると健康保険(任意継続でも国民健康保険でも)の支払い、前年の年収に対する住民税の支払い、介護保険料の増額やら蓄えを一気に持っていかれる。こんなんじゃXディは予定より早く来そうだ。映画でも柄本明の年金は月僅か7万円だし、働けなくなった松山ケンイチが生活保護を申請しても却下され、万引きした綾戸智恵は3食が食べれる刑務所に入れてくれと懇願する。これらは、今の日本の現実であり、自分で何とかしないと生きていくことすらままならない。
超高齢化社会を迎えている日本。政治も行政も明らかに行き詰まっている。
簡単にその解は見つからないのかもしれないが、変えれるのは政治とお金をまわす経済である。
真面目に生きてきて、何らかの形で日本を支えてきた人々が、年をとってもまともな生活をしていける。そんな当たり前の世の中にしてもらいたい。

2024/09/19

2024/09/19

95点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/購入/スマホ 


家族に溺れる

介護は家族を溺れさせる。

たまに息をついても、
すぐに苦しみに呑み込まれる。

終わりのない闇の中で、
体と心をすり減らし、
孤独に向き合い続ける。

親を大切にする。
自分を大切にする。

どちらも立てる事ができない毎日。

この毎日を逃れるために。
それぞれの人がそれぞれの答えを見つけていく。

自分は何ができるだろう。