ジョジョ・ラビット

じょじょらびっと|JOJO RABBIT|JOJO RABBIT

ジョジョ・ラビット

レビューの数

229

平均評点

81.2(1404人)

観たひと

1901

観たいひと

156

(C)2019 Twentieth Century Fox

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル コメディ / 戦争 / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 2019
公開年月日 2020/1/17
上映時間 109分
製作会社 Defender Films=Piki Films
配給 20世紀フォックス映画
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

場面 ▼ もっと見る▲ 閉じる

予告編 ▲ 閉じる▼ もっと見る

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「マイティ・ソー バトルロイヤル」のタイカ・ワイティティが監督・脚本・出演を兼任したコメディ。第二次世界大戦下のドイツ。心優しい10歳の少年ジョジョは、立派な兵士になるため、空想上の友だち“アドルフ”の助けを借りて、日々奮闘するが……。出演は新人のローマン・グリフィン・デイビス、「ピッチ・パーフェクト ラストステージ」のレベル・ウィルソン、「スリー・ビルボード」のサム・ロックウェル、「アベンジャーズ/エンドゲーム」のスカーレット・ヨハンソン。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

第二次世界大戦下のドイツ。心優しい10歳の少年ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)は、青少年集団ヒトラーユーゲントで立派な兵士になるため、日々奮闘していた。そんなジョジョを助ける友だちが、空想上のアドルフ・ヒトラーこと“アドルフ”(タイカ・ワイティティ)だった。しかし、訓練でウサギを殺すことができなかったジョジョは、教官のクレツェンドルフ大尉(サム・ロックウェル)から“ジョジョ・ラビット”という不名誉なあだ名をつけられ、仲間たちからもからかわれる羽目に。そんなある日、ジョジョは母ロージー(スカーレット・ヨハンソン)と2人で暮らす家の片隅に、小さな部屋が隠されていることに気づく。そこでこっそり匿われていたのは、ユダヤ人の少女だった。ジョジョの頼りになるのは、ちょっぴり皮肉屋で口うるさいアドルフだけ。臆病なジョジョの生活は一体どうなるのか……!?

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2021年2月下旬 キネマ旬報ベスト・テン発表特別号

2020年 第94回 キネマ旬報ベスト・テン&個人賞:読者選出外国映画ベスト・テン

2020年2月下旬 キネマ旬報ベスト・テン発表特別号

REVIEW 日本映画&外国映画:「ジョジョ・ラビット」

2020年2月上旬号

「ジョジョ・ラビット」:インタビュー タイカ・ワイティティ[監督・脚本・出演]

「ジョジョ・ラビット」:インタビュー ローマン・グリフィン・デイヴィス&トーマシン・マッケンジー

「ジョジョ・ラビット」:寄稿

2020年1月上・下旬合併号

UPCOMING 新作紹介:「ジョジョ・ラビット」

2024/10/15

2024/10/12

80点

テレビ/有料放送/WOWOW 
字幕


新たなアプローチ

ウクライナやガザで毎日人が亡くなっている一方でそうしたことを社会がリアルに捉えることが困難になっていると感じていて、こういう方法もあるのかと感じることができた作品でした。ドイツ語版ビートルズ「抱きしめたい」に当時の映像がかぶるオープニングはちょっと震えました。

ジョジョが生きる大戦終盤のドイツ、ヒトラーユーゲントの合宿の様子からシュール。まだ幼い子どもたちに手榴弾を投げさせ夜のレクリエーションは焚書…

負傷し後方でこのブルシットジョブの監督が仕事になったグレンツェンドルフ大尉(サム・ロックウェル)のシニカルな言動、イタリアが降伏、もうすぐ戦争は終わると言う母ロージー(スカーレット・ヨハンソン)。不穏な空気のなか、アドルフが心の友のジョジョはある日大変なことを知ってしまう。

無邪気に「ユダヤ人」を貶めていたジョジョが混乱の中から見つけていく自分の気持ち。実際に会って話してみて考え理解しようとする。人間としての基本だけど歪んだ形で学んだことを乗り越えられるか、そもそも生き延びられるのか…

ロージーが履く赤がアクセントのキュートな靴。戦争中でも敢えてフルメイクで華やかにしていた心意気に胸が痛くなる。スカジョ様のオーラで悲壮にしないのが良かった。

街のまんなかに、政権に反対した人が処刑され見せしめに吊るされる。それを子どもも見るのが日常な世界があっていいはずがないと思う…

リルケの詩が印象的です。

2024/08/04

2024/09/24

-点

VOD 
字幕


 第二次世界大戦中のドイツの少年が主人公。ナチスに傾倒する、その当時であればおそらく普通の少年が、戦時下体制を経験する。雰囲気は最初からコメディ調で進み、戦争の非常に暗い一面も描かれるが、それもそんなに深刻に重くなることなく描かれる。観てよかった映画だった。

2024/08/18

90点

選択しない 


シニカルなシンドラーたち!?

ナチス関連の映画は数多あるが、どれも重く観るには辛い。
ナチスの悪行を描写しているのだから当たり前である。
本作はナチス絡みの映画としては、テーマは重いながらも割りとポップな作りになっている。そうなったのは、ドイツ人の良心が前面に出ているからだ。モチロン、残酷な描写はあった。
そうでないと、戦争とユダヤ人迫害の罪深さは伝わらない。

主人公の10歳の少年ジョジョが、ナチスの訓練キャンプに参加するところから物語は始まる。キャンプ前にジョジョは、ある人物にナチスへの忠誠を強く進言されていた。その人物とは、アドルフ・ヒトラーである。
10歳の少年ジョジョが直接ヒトラーと会えるはずもなく、想像上の人物として登場していた。
ヒトラーらしい過激な発言を連発して、それに感化されるジョジョの姿を見て感じたのは、ヒトラーにより洗脳されたドイツ国民の心の中だと私は思った。
本作が素晴らしいのは、これをコメディチックに描写していること。ヒトラーへの崇拝なんて、一皮剥けば軽いものだと言わんばかり。

話が中盤に差し掛かると、展開はスリリングになる。それは、母ロージー(スカーレット・ヨハンソン)とジョジョが住む家では、ユダヤ人の少女を匿っていたからである。少女の名はエルサ。ヒトラーを崇拝しているジョジョはナチスへの告発を考えるのだが。。
このジョジョとエルサが相互に歩み寄る姿が、本作の最大の見せ場である。これがあるから、高く評価される作品になったと思います。ジョジョが成長する姿は、見応えありましたから。

スカーレット・ヨハンソンは久々の人間ドラマの映画での登場となった。ユダヤ人を匿うという際どい役どころ。彼女の女優としての実力を発揮してくれたように思います。
サム・ロックウェルはナチスの少年訓練キャンプの教官としてコミカルな役どころを演じてました。その後に、自分の保身を顧みずに取った行動には大いに感動させられました。演技の幅が素晴らしいですね。

人間性善説を強く訴えてくるような作品でした。これを重くならないようにコミカルに製作できたのだから見事としか言う他がない。
これは良作だと思いました。

2024/05/09

2024/05/09

90点

選択しない 


反戦反ヘイトの傑作コメディ

ナチスの宣伝のニュース映像にビートルズの「抱きしめたい」を合わせるセンスと10歳の男の子のイマジナリーフレンドがヒットラーという設定にまず驚かされ心を持っていかれる。ジョジョはヒットラーユーゲントではあるが、訓練の中で、うさぎを殺さないで逃がそうとする優しい子である事を最初に見せてくれるので好感を持ってこの子のドラマを観れるのが上手い。又、 母親は反ナチでジョジョの親ナチぶりに困りながらも事あるごとに愛や自由の尊さなどで教えるのも救いで、特に父親役をしながら、更にはダンスを通じてジョジョの頑固な心をほどいていく場面が素晴らしい。
 屋根裏にいたユダヤ人の少女との交流は、嫌悪や恐怖心から次第に同じ人間である事の認識を呼び覚まし、やがて少年期の淡い初恋に変わる。その年齢差的にどうにもならない切なさなどが滲んでおりしみじみさせる。
 母親の悲劇からドラマは一気に凄惨な戦争の現実を描くが離れ離れになっていた友人を登場させて一定のユーモアを持たせているのが賛否分かれる所かもしれないが、僕は観ていてホッとした。シリアスは「戦場のピアニスト」が既にあるし。
 心あるキャプテンKの機転により命拾いしたジョジョがユダヤの少女とダンスするラストも希望を感じさせて良く、その前に残虐性を表したイマジナリーフレンドのヒットラーを蹴飛ばして大人に一歩近づいたジョジョの姿が痛快だった。
 
 ジョジョを演じたローマン・グリフィス・デイビスをはじめ主要キャストが皆、好演。ドラマもさることながら、笑わせる瞬発力を持ったカットの繋ぎなど監督の演出も良かった。傑作。

2024/03/10

2024/03/10

70点

選択しない 


映画はコメディタッチのつくりだが、ちょっとわかりにくい

 ヒトラーが権勢をふるう戦争も末期、ヒトラーを信奉する少年ジョジョは自宅に匿われていたちょっと年上のユダヤ人少女が想像とは違って、きわめて人間的で、ナチスの教えとは違っていることに戸惑いを覚えていく。
 ジョジョを演じる少年ローマン・グリフィン・デイヴィスの演技すばらしい。この映画がデビュー作になるらしいが、この子が主役なだけに、その存在感は映画の成否に直結する。その役割を見事に果たしている。

 映画はコメディタッチのつくりだが、ちょっとわかりにくい。母親のスカーレット・ヨハンソン、ヒトラー役の監督・脚本を兼ねるタイカ・ワイティティの役どころもストレートに理解できない。子ども目線でとらえられた姿というものかもしれないが、よくわからないというのが正直なところだ。
 一方、ヒトラーユーゲントを育てる責任者サム・ロックウェルはジョジョの身近な庇護者としての存在感があり、わかりやすいコメディタッチの役どころがよかった。

2024/02/25

2024/02/26

78点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


戦争映画ではあるがナチスによるユダヤ人迫害の時代背景をある程度知っていれば問題なし。主人公の少年の狭い世界に登場する人たちは多くはないがどれも魅力的だった。