この世界の片隅に

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この世界の片隅に

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レビューの数

524

平均評点

86.8(3793人)

観たひと

4563

観たいひと

654

(C) 2019こうの史代・コアミックス / 「この世界の片隅に」製作委員会

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル アニメーション / 戦争 / ヒューマン / ドラマ
製作国 日本
製作年 2016
公開年月日 2016/11/12
上映時間 126分
製作会社 「この世界の片隅に」製作委員会(製作統括:GENCO/アニメーション制作:MAPPA)
配給 東京テアトル
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督片渕須直 
脚本片渕須直 
原作こうの史代 
企画丸山正雄 
プロデューサー真木太郎 
キャラクター・デザイン松原秀典 
作画監督松原秀典 
撮影監督熊澤祐哉 
美術監督林孝輔 
音楽コトリンゴ 
録音調整小原吉男 
音響効果柴崎憲治 
編集木村佳史子 
監督補浦谷千恵 
色彩設計坂本いづみ 
画面構成浦谷千恵 
動画検査大島明子 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演(声)のん 北條すず(旧姓:浦野)
尾身美詞 黒村径子
細谷佳正 北條周作
稲葉菜月 黒村晴美
牛山茂 北條円太郎
新谷真弓 北條サン
小野大輔 水原哲
岩井七世 白木リン
潘めぐみ 浦野すみ
小山剛志 浦野十郎
津田真澄 浦野キセノ
京田尚子 森田イト
佐々木望 小林の伯父
塩田朋子 小林の伯母
瀬田ひろ美 知多さん
たちばなことね 刈谷さん
世弥きくよ 堂本さん
澁谷天外 

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞に輝いた同名漫画を原作にしたアニメーション。昭和19年、18歳のすずは軍港のある広島・呉に嫁入りした。戦況が悪化し大切なものが奪われていくが、彼女は前を向き日々の暮らしを愛おしみながら生きていく。「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕須直監督が、太平洋戦争中~戦後の広島を舞台に、すずの日常を鮮やかに描き出す。すずの声は「ホットロード」の女優のんが担当。クラウドファンディングサイトで資金調達を行い、3千人を超えるサポーターからの記録的な支援が集まった。2016年第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第一位、日本映画監督賞受賞。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

昭和19年、18歳の少女・すず(声:のん)は生まれ故郷の広島市江波を離れ、日本一の軍港のある街・呉に嫁いできた。戦争が進み様々な物が不足していく中、すずは工夫をこらして食事を作っていく。やがて日本海軍の根拠地であるため呉は何度も空襲に遭い、いつも庭先から眺めていた軍艦が燃え、街は破壊され灰燼に帰していく。すずが大切に思っていた身近なものたちが奪われていくが、日々の営みは続く。そして昭和20年の夏を迎え……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2017年4月下旬号

読者の映画評:「この世界の片隅に」山内豊/「わたしは、ダニエル・ブレイク」鈴木功一/「虐殺器官」道山千晶

2017年3月下旬映画業界決算特別号

2016年映画業界総決算:第3章 映画界事件簿 ドキュメント:ヒット作の舞台裏 ③「この世界の片隅に」

2017年2月下旬号 キネマ旬報ベスト・テン発表特別号

2016年 第90回 キネマ旬報ベスト・テン:日本映画ベスト・テン

2016年 第90回 キネマ旬報ベスト・テン:読者選出日本映画ベスト・テン

2017年2月上旬号

戯画日誌:第49回 快作「カバネリ」と勝手にベスト・テン!

2017年1月下旬号

映画を見ればわかること:第353回 アニメ「この世界の片隅に」のこと、「ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち」のこと

2017年1月上旬号

読者の映画評:「この世界の片隅に」田中敏巳/「聖の青春」吉田伴内/「闇金ウシジマくん ザ・ファイナル」

2016年12月上旬号

REVIEW 日本映画&外国映画:「この世界の片隅に」

2016年11月下旬号

UPCOMING 新作紹介:「この世界の片隅に」

戯画日誌:第44回「この世界の片隅に」を見るべし!

対談 のん×中森明夫「作家・アイドル評論家」:「この世界の片隅に」失って獲得した、大切なもの

「この世界の片隅に」:インタビュー 片渕須直「監督」 ただ普通のことしかやっていない人たちの上にいきなり爆弾が落ちてくることにこらえきれない悲しみを感じた

「この世界の片隅に」:作品評 あの時代を後世にまで伝えたいという強い意志

2016年7月下旬号

キネマ旬報が選ぶ みんなが観たい、いい映画55:「ジュリエッタ」 「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」 「ヒッチコック/トリュフォー」 「めぐりあう日」 「エンドレス・ポエトリー」 「La La Land」 「JOY」 「バンコクナイツ」 「聖の青春」 「PK」 「Knight of Cups」 「映画 聲の形」 「この世界の片隅に」 「ジャングル・ブック」 「ジェーン」

2025/08/10

2025/08/11

-点

映画館/東京都/テアトル新宿 


敗戦から80年という節目の年に

小学生の頃、連合艦隊のプラモデルにハマってウォーターラインシリーズを随分と組み立てた記憶がある。シリーズの中で自分が初めて購入した軍艦が水原の乗務した重巡洋艦青葉だった。たわいないことだが見ていてそんなことを思い出した。戦争の悲惨さをまだまだ知らない小学生が見た目の恰好の良さで軍艦に惹かれた記憶。でも太平洋戦争末期ではもしかしたら軍国教育を受けた少年兵が戦争のリアルも未だ掴めぬまま勇ましさのみを胸に戦闘機や軍艦に搭乗したかも知れない。

今年は敗戦から80年の節目の年にあたることから7月〜8月は過去の戦争を題材にした作品を見る頻度が増えていることに気づく。8月後半もそうなることが必至だ。すずさん生誕100年、敗戦から80年ということで『この世界の片隅に』がリバイバル上映され、初公開以来のスクリーン観賞となった。さらにいくつものとは力点がまた異なるがどちらも戦前、戦中、戦後を日常を語る作品としての底力は共通している。片渕須直監督のこだわった背景の細部、リアルに思わず唸る。この春、広島中島本町、呉と歩いたが江波には足を伸ばせなかった。風景が変わる前に一度は訪れたい。すずさんの実家のある海苔を作っていたあののどかな広島湾に面したあの町を見てみたい。

今年の夏ひときわ強く繰り返し報道されているのは被爆体験者の平均年齢が86歳となり、被爆の体験を直接語ることのできる方がいなくなることだ。それにより被爆の実相が時の経過の中で風化していく危惧と同時に再び戦争をすることはやむなしとする機運の高まりが懸念されている。この流れにいち早く気づき自主制作で『野火』を撮り作品を背負って毎年8月になると映画館を回っているのは塚本晋也監督だ。語り部がいなくなっても悲惨なあるいは間違った過去を国民の記憶に留めておくことに少しでも貢献しようとしている。おそらくこの活動に節目は無いであろう。

すずさんも今年だけでは無く来年も再来年も、101歳になっても、102歳になっても忘れやすいわれわれに戦争の実相を語りかけてください。そう願いたい。それだけ力のある作品だということはこのリバイバル上映での盛況ぶりが証明している。

2025/08/07

2025/08/09

-点

映画館/石川県/イオンシネマ白山 


白いたんぽぽ 黄色いたんぽぽ

ネタバレ

はじまってすぐ すずさんを好きになる
すずさんの描く絵が好き 丁寧な日常
今も すずさんの悲しみが続くこの世界

2025/08/06

2025/08/06

98点

映画館/神奈川県/109シネマズ川崎 

 これは広島を舞台とした優れた作品で知られるこうの史代の同題漫画を、アニメ映画監督に加え、軍事史研究でも知られる片渕須直監督が2016年にアニメ映画化したもの。
 今回、終戦80年記念の特別上映があり、久しぶりに映画館での鑑賞となりました。

 広島の海苔漁師の家に育った浦野すず。
 絵を描くことが得意だけど、どこかぼうっとした所のある彼女に突然縁談が舞い込んだ。そして、昭和19年2月、19歳ですずは呉に住む海軍文官、北條周作のもとへと嫁ぐ事になった。
 軍港を見下ろす高台の慣れぬ土地での生活に戸惑いながらも、北條家に迎えられたすずだが、思わしくない戦況により北条家の暮らしも日々厳しいものとなり……

 今回、5回目の鑑賞となります。
 相変わらず、素晴らしい完成度の映画だとは思うのですが、「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」を観た後では物足りなく思えてしまいます――片渕監督は、本作を「完全版」と言ってはいるのですが……やはり、りんさんのエピソードを切っちゃうと、作り込まれた完成度があるが故に、描かれてはいるけれど語られない物語が気になってしまいます。これでは、本作を「どこかぼうっとした」子の、戦時下のホームドラマとしてしまう事になり兼ねず、彼女の内面まで描き出しているとは言えないのでは、と……

 確かに、168分と言う長尺になってしまった「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」(ちなみに日本アニメ映画最長)を考えると、片渕監督の言われる事も理解出来るのですが、それでも、(さらにいくつもの)が描いたドラマを盛り込んで、これを、ちゃんと夫婦の愛憎を描くのが、この物語本来の姿のように思えます。

2025/08/01

2025/08/02

92点

映画館/東京都/シネ・リーブル池袋 


2つのverを比較しながら観てしまった

待望だった「この世界の片隅に」。
「(さらにいくつもの)…」verを含めると映画館で20回以上は観ていると思うが、近年は後発verにしか出会えてなかったので、公開初日に足を運んでしまった。

今更ながらこの映画、すずさんと晴美さんが歌を唄いながら畑仕事をしている時に空襲が起きた昭和20年3月19日を境に映画の空気が変わる。
それまではどこかのんびりとした空気や置かれた環境の中でささやかな楽しみを見つけて過ごす雰囲気があったが、空襲以後は生きる、逃げるが最優先のような描き方。

「(さらにいくつもの)…」verのように花見のシーンなどが挿入されていれば、それでも人々は生きることを楽しもうとしていた、ということが感じられるんだよなぁ。
このあたりは新verのほうが好き。

というか、改めて最初のverを観ると映画全体的には新verのほうが好きなんだろう。
何よりもリンさんと同じ場所で働く、南国への憧れが強いテルちゃんがいる!私は彼女が大好き。
ただ、周作さんとすずさんとリンさんの三角関係が強調されて、「当時のお嫁に行った女性みんながすずさんだった」から、「数奇な巡り合わせを経験した特別な女性」にしてしまった新verの核になる部分はないほうが良かったな、と思ってしまう点が新verと初回verのどちらが好きかを選べない点なんだろうなぁ。

期待していた初回verだったが、総じて2作品を比較しながら楽しんでしまった。その意味では没入感はいつもより低かったかな。
でもせっかくの「この世界の片隅に」の初回ver上映なんで、時間と気持ちに余裕があればまた来週あたりに観るかもしれない。

2025/04/23

2025/04/23

-点

レンタル/東京都 


幅広い人たちが受け入れやすい形

『この世界の片隅に』は初公開の時に一度見たきり。最近では、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を立て続けに見てきているので「最初の作品はどんな感じだったっけ?」としきりに気になって探してみた。超有名な作品なので自分が契約している配信にあるだろうなどと高を括っていたら意外に無くて、レンタルでようやく見られた。

ご存知の通り、すずさん、二葉館の白木リンさん、周作さんとの関係性、それをすずさんが知った結果、「自分は代用品では」と悩み葛藤するあたりが描かれていないので話がどんどん進んでいく印象。このあたりがスッポリと抜けている本作では二人が広島から呉に戻る汽車の中でどうしてこれほどまでにケンカするのだろうと思ってしまいますね。リンさんも迷子になった時しか出てこないのに爆発に巻き込まれたすずさんの心の中にリンさんが深く刻み込まれているのも何故だろうと感じます。あっ、それに小学校の教室での水原とのやり取りもありませんね。

本作は、広島から呉に嫁いだすずさんの新たな家族の中での日常を戦前、戦中、敗戦を通じて描いたものとなっていました。軸は小姑というのかなぁ、黒村径子、その娘の晴美との関係にあったように思いますね。あくまで、誰にでも、どこにでも、どんな時にでもある普通がテーマ。だから当時、NHKが気に入って、すずさんの、すずさんのとうるさいくらい特集で取り上げてた。いわば幅広い人たちが受け入れやすい形になってましたね。

そう考えると二作目は、恋愛に軸足をうつしたのを「さらにいくつもの」と言っているのだと思うのですが、むしろ「完全版」と言った方が自分にはしっくりくるなぁ。こうの史代さんの原作もおそらくストーリーラインは二作目に近いと思うし、原作の映画化がようやく完徹できたと思うんですよ。

2016/11/23

2023/12/09

-点

映画館/東京都/109シネマズ二子玉川 


悲しくて、切なくて、それでも心に染み込んでくる温かさがある全オレ落涙な一本。あの時、あの場所で、あの出来事があって、それでもそこに生きた人たちはただただ一生懸命だったのだと思う。隣で観ていたぼっちゃんが主人公にハゲができた理由を親に聞いていて、パパが「お嫁さんは家族に気を使うのでストレスでハゲるんだよ」と普通に答えていたのには苦笑しかなかった。