羊たちの沈黙

ひつじたちのちんもく|THE SILENCE OF THE LAMBS|THE SILENCE OF THE LAMBS

羊たちの沈黙

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レビューの数

159

平均評点

81.7(1680人)

観たひと

2800

観たいひと

115

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー / スリラー / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1991
公開年月日 1991/6/14
上映時間 119分
製作会社 オライオン作品
配給 ワーナー・ブラザース映画
レイティング PG-12
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSR

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演ジョディ・フォスター Clarice_Starling
アンソニー・ホプキンス Dr._Hannibal_Lector
スコット・グレン Jack_Crawford
テッド・レヴィン Jame_Gumb
アンソニー・ヒールド Dr._Fredelick_Chilton
ブルック・スミス Chaterine_Martin

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

FBIアカデミーの若き女性訓練生が、精神病院に監禁中の天才精神科医の遠隔捜査を受け、連続誘拐殺人事件の解明に挑むという、複眼的視点をもつサイコ・スリラー。トーマス・ハリスのベストセラー小説の映画化で、製作はエドワード・サクソン他、監督は「マイアミ・ブルース」のジョナサン・デミ、脚本はテッド・タリー、撮影はタク・フジモト、音楽はハワード・ショアが担当。出演はジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンスほか。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

FBIアカデミーの訓練生クラリス(ジョディ・フォスター)は、若い女性の皮を剥いで死体を川に流す連続殺人死バッファロー・ビルの捜査に手詰まりを感じたFBI上司ジャック(スコット・グレン)の密命を帯び、州立の精神病院を訪れる。それは、患者を9人も殺してそこに隔離される食人嗜好の天才精神科医ハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)に、バッファロー・ビルの心理を読み解いてもらうためだった。初めはレクターの明晰さに同居する薄気味悪さにたじろいだクラリスも、自分への相手の興味を利用し、自分の過去を語るのとひきかえに、事件捜査の手掛かりを博士から少しずつではあったが、抽き出すことに成功するようになる。曰く、犯人は自分がかつて手がけた一患者を想わせる、犯人は2階建ての家を持っている、最初に殺害された女の身辺に手掛かりはないか…。そんな時、捜査態勢が急転直下、変貌する。上院議員の愛娘キャサリン(ブルック・スミス)が、バッファロー・ビルと思われる者に誘拐されたのだ。また、精神病院院長のチルトン博士(アンソニー・ヒールド)も、クラリスがレクター博士と接触する理由に気づき、自分の出世欲のために、レクター博士を牢内から出し、彼の陣頭指揮の下に、大々的に捜査を始めることに協力する。やがてレクターは捜査官に最後の手がかりを語った後、隙を見て精神病院職員を襲い、まんまと脱獄に成功、姿をくらましてしまう。一方、クラリスも最初に殺害された女性の親交関係を洗ううち、犯人を確定、犯人の所在を確認したという上司ジャックの連絡を受け、自分も現場に急行すると応える。だが、クラリスが赴いた不気味な一軒家には、FBIの仲間はいなかった。しかし彼女は勇を鼓して犯人の家に単独で入る。が、ちょっとしたスキに犯人に家の奥へと逃げられてしまう。クラリスが犯人を追って奥へ奥へと進むうち、家の地下室の古井戸の底深くに閉じ込められた娘を発見、じき救出すると約束して犯人を追う。やがて入り込んでゆく暗闇。だが犯人は既に赤外線眼鏡を装着し、息を呑んで自分を捜す彼女の一挙手一投足を手中にしている。緊迫の持続。だが犯人が銃を装着する音をさせた瞬間に、クラリスは犯人の位置を確認、見事な連続射撃によって犯人を射殺する。そしてFBI訓練生の卒業式。バッファロー・ビル事件解決の功労者として栄誉の只中にいるクラリスは、いまだ行方不明のレクター博士から犯行予言の電話を受けるのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2019年9月下旬特別号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第5弾 1990年代外国映画ベスト・テン:ベスト15 解説

2010年5月下旬号

午前十時の映画祭:「男と女」「羊たちの沈黙」

1991年7月上旬号

外国映画批評:羊たちの沈黙

1991年6月上旬号

グラビア《Coming Attractions》(新作紹介):羊たちの沈黙

特集 羊たちの沈黙:

外国映画紹介:羊たちの沈黙

2025/07/24

2025/07/31

80点

映画館/神奈川県/TOHOシネマズららぽーと横浜 
字幕


コーマンの教え

ネタバレ

FBIの女性訓練生クラリス・スターリングが、猟奇的な殺人の罪で服役中の精神科医ハンニバル・レクター博士から示唆を受けて、連続殺人犯を逮捕する。
本作品の監督ジョナサン・デミは“B級映画の帝王”ことロジャー・コーマン監督/製作者の会社が配給する作品で監督デビューした。コーマンの自伝にデミの証言が出ている。初めて監督するデミにコーマンはつぎつぎに監督のルールを話した。
「カメラを動かすときには、説得力のある根拠を持って動かせ。ただし常にカメラを動かすことを考え、その根拠を探せ。」※
「悪役を主人公とおなじくらい魅力的にしたてろ。一面性しかない悪者より、性格が複雑で心ひかれる悪者のほうがずっとこわい。」※
などなど。
本作品を見ると、このコーマンの教えがほとんどそのままといってよいほど生きている。
冒頭、山中の訓練コースを黙々と走るFBI訓練生クラリスを追うカメラは滑らかだが不安定に漂い、これから始まる物語への不安感を招く。
何年も閉ざされた倉庫で、証拠を発見するクラリスの視線を追うカメラ、隠された場所にある証拠がここにいるぞとばかりに待っているようなカメラは緊張感を嫌でも高める。
“魅力的な悪役”は言うまでもない。ハンニバル・レクター博士はのちにAFI(アメリカン・フィルム・インスティテュート:映画製作者の教育と映画の歴史的遺産の顕彰を目的とした非営利団体)の選出した悪役ベスト50で第1位になった。※2
デミ監督はまた、コーマンについてこうも言って感謝の気持ちを表している。
「彼に与えられたチャンスがきっかけで、映画界の仕事ができるようになった人間が大勢います。映画に関するあらゆる分野で、ロジャーはまさしく巨人です。彼の映画への貢献には畏敬の念を感じます」※
その感謝は、本作品でコーマンをFBI訓練校の校長に配役したことにも表れている。
<注>
※いずれも下記からの引用です。
「私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか」
(ロジャー・コーマン/ジム・ジェローム著 石上三登志、菅野彰子 訳 ハヤカワノンフィクション文庫 2025年 日本語訳の親本は1995年、早川書房から出版)
※2 AFI's 100 YEARS...100 HEROES & VILLAINS
https://www.afi.com/afis-100-years-100-heroes-villians/
ちなみに、本作品のクラリス・スターリング訓練生がヒーロー部門で6位に選出されています。

2025/07/22

2025/07/22

80点

映画館/神奈川県/TOHOシネマズららぽーと横浜 


頑張って頑張って

何度も観ている映画だが、映画館で観るのはいつ振りだろう。公開当時以来かと思う。

公開当時は、レクター博士が事件には関与してなくて、なんかモヤっとした印象だったのだが、もう何度も観ていると違ってくる。

頑張れ、ジョディ・フォスター!
頑張れ、Dr.レクター!

そんな気持ちで観てしまう。

それで良い。

羊とは何かとか、ジョディ・フォスターの幼児の記憶がとか、結局のところ、どうでも良くなるって話。

だからイメージ先行の映画は二度三度と見返すことがない。

昔よく居たラーメン博士とか、ラーメン女子大生とか
1年で400店制覇とかしてる人。1番好きな店に毎週通う方が幸せだと思う。

なんの話だ?

2025/07/18

2025/07/21

90点

映画館/東京都/TOHOシネマズ新宿 
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レクター、クラリス、その戦い

午前十時の映画祭、4Kで観てきました。何度観ても凄かった。ジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスのドアップが印象的で効果的。2人とも表情がとてもいい。

アンソニー・ホプキンスはどんな役でもこなせるすごい人だなぁ。いまだに活躍しているのでとてもすごい。「ファーザー」での演技はほんとうに素晴らしかった。レクターが出ている時の緊迫感といったら(((((( ;゚Д゚)))))クラリスの聡明さと勇敢さは清々しくさえ感じる。ジョディ・フォスターも続編に是非出てほしかった。クロフォード主任捜査官(スコット・グレン)、かっこよかった☆彡彼の本当の気持ちをレクターに見抜かれてクラリスはどんな気持ちだったろう(ほんとかどうかは分かりませんが)。チルトン医師(アンソニー・ヒールド)のいやらしさったら。ラストの後どうなったのかとても気になる。

やはり素晴らしい作品でした。

2025/07/10

2025/07/10

100点

映画館/和歌山県/ジストシネマ和歌山 
字幕


スクリーンでの鑑賞は封切以来ですが

ネタバレ

その間にDVDで何度も何度も見ています。
改めて、完ぺきな映画だと感じました。

・・・・・

作品の本筋は、地方出身の、聡明だが孤児だったクラリスの再生物語。
ひとり親として育ててくれた最愛の父の死が彼女の最悪の記憶。
警察官の父は彼女が十歳の時に犯罪者たちに殺害されたのだ。
孤児となって預けられた農園で、屠殺される仔羊たちの悲鳴を聞いた彼女は、仔羊たちを助けようとした。
仔羊たちの命はあきらかに父親の命の代償だ。
柵を開けたが仔羊たちは逃げない。
そこでクラリスは一匹だけを抱きかかえて農場を出た。
しかし少女が仔羊をかかえて遠くに逃げきれる筈もなく、彼女は捕まって孤児施設に送られ、その仔羊は屠殺された。
それ以来クラリスの耳からは、助けられなかった仔羊たちの悲鳴が消えない。この悲鳴を消すために、クラリスの潜在意識はFBI捜査官という職を望んだ。誰かの命を救う事でしか、彼女の耳から仔羊たちの悲鳴が消えることはないのだ。
このクラリスの精神的なトラウマの構造を、優秀な精神分析医でもあるレクター博士は見抜いた。見抜いただけでなく、医師として治癒を手助けしようとした。
レクター博士の助力を得た上で、しかし結局は独力で誘拐された女性の命を守る事ができた「ブレイブ クラリス」。無事にFBI捜査官になった彼女の笑顔は晴れやかだ。
耳に残る仔羊たちの悲鳴は、これから徐々に薄れていくことだろう。

こういう大筋の映画なのだけれど、
何しろ周囲は猟奇犯や人肉食医師や変態医師にロリコン上司。
そして女性が極端に少ない職場でクラリスに注がれる男の「眼」。

ここにおいてサスペンスやホラー、社会問題が加わり、
エンタメ性と風刺が爆発するのだ。
傑作。

それにしても、濃すぎるメンバーに囲まれながら、
喰われもせず、輝いて存在感を放つ、
ジョディ・フォスターさんの見事さよ!



2025/04/11

2025/04/11

77点

選択しない 
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レクター博士の存在感が凄すぎる(^^;;

猟奇殺人犯バッファロービルを捜査するfbi見習いのクラリス、プロファイリングのため殺人鬼レクター博士と接触、犯人は議員の娘を誘拐、彼女は助かるのか?

レクター博士が出てくるだけで怖い。まさに迫真の演技。脱獄シーンが怖すぎて正視できず(^^;;

とはいえ、クラリスとバッファロービルと対決するラストまで目が離せないサスペンスの秀作であることは間違いない。

2025/04/01

2025/04/02

88点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


また観た

これは観始めると目が離せなくなり引き込まれてしまう。とくにアンソニー・ホプキンスが出てくると金縛りにあったようになってしまう。