羊たちの沈黙

ひつじたちのちんもく|THE SILENCE OF THE LAMBS|THE SILENCE OF THE LAMBS

羊たちの沈黙

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レビューの数

152

平均評点

81.6(1629人)

観たひと

2743

観たいひと

114

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー / スリラー / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1991
公開年月日 1991/6/14
上映時間 119分
製作会社 オライオン作品
配給 ワーナー・ブラザース映画
レイティング PG-12
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSR

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演ジョディ・フォスター Clarice_Starling
アンソニー・ホプキンス Dr._Hannibal_Lector
スコット・グレン Jack_Crawford
テッド・レヴィン Jame_Gumb
アンソニー・ヒールド Dr._Fredelick_Chilton
ブルック・スミス Chaterine_Martin

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

FBIアカデミーの若き女性訓練生が、精神病院に監禁中の天才精神科医の遠隔捜査を受け、連続誘拐殺人事件の解明に挑むという、複眼的視点をもつサイコ・スリラー。トーマス・ハリスのベストセラー小説の映画化で、製作はエドワード・サクソン他、監督は「マイアミ・ブルース」のジョナサン・デミ、脚本はテッド・タリー、撮影はタク・フジモト、音楽はハワード・ショアが担当。出演はジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンスほか。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

FBIアカデミーの訓練生クラリス(ジョディ・フォスター)は、若い女性の皮を剥いで死体を川に流す連続殺人死バッファロー・ビルの捜査に手詰まりを感じたFBI上司ジャック(スコット・グレン)の密命を帯び、州立の精神病院を訪れる。それは、患者を9人も殺してそこに隔離される食人嗜好の天才精神科医ハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)に、バッファロー・ビルの心理を読み解いてもらうためだった。初めはレクターの明晰さに同居する薄気味悪さにたじろいだクラリスも、自分への相手の興味を利用し、自分の過去を語るのとひきかえに、事件捜査の手掛かりを博士から少しずつではあったが、抽き出すことに成功するようになる。曰く、犯人は自分がかつて手がけた一患者を想わせる、犯人は2階建ての家を持っている、最初に殺害された女の身辺に手掛かりはないか…。そんな時、捜査態勢が急転直下、変貌する。上院議員の愛娘キャサリン(ブルック・スミス)が、バッファロー・ビルと思われる者に誘拐されたのだ。また、精神病院院長のチルトン博士(アンソニー・ヒールド)も、クラリスがレクター博士と接触する理由に気づき、自分の出世欲のために、レクター博士を牢内から出し、彼の陣頭指揮の下に、大々的に捜査を始めることに協力する。やがてレクターは捜査官に最後の手がかりを語った後、隙を見て精神病院職員を襲い、まんまと脱獄に成功、姿をくらましてしまう。一方、クラリスも最初に殺害された女性の親交関係を洗ううち、犯人を確定、犯人の所在を確認したという上司ジャックの連絡を受け、自分も現場に急行すると応える。だが、クラリスが赴いた不気味な一軒家には、FBIの仲間はいなかった。しかし彼女は勇を鼓して犯人の家に単独で入る。が、ちょっとしたスキに犯人に家の奥へと逃げられてしまう。クラリスが犯人を追って奥へ奥へと進むうち、家の地下室の古井戸の底深くに閉じ込められた娘を発見、じき救出すると約束して犯人を追う。やがて入り込んでゆく暗闇。だが犯人は既に赤外線眼鏡を装着し、息を呑んで自分を捜す彼女の一挙手一投足を手中にしている。緊迫の持続。だが犯人が銃を装着する音をさせた瞬間に、クラリスは犯人の位置を確認、見事な連続射撃によって犯人を射殺する。そしてFBI訓練生の卒業式。バッファロー・ビル事件解決の功労者として栄誉の只中にいるクラリスは、いまだ行方不明のレクター博士から犯行予言の電話を受けるのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2019年9月下旬特別号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第5弾 1990年代外国映画ベスト・テン:ベスト15 解説

2010年5月下旬号

午前十時の映画祭:「男と女」「羊たちの沈黙」

1991年7月上旬号

外国映画批評:羊たちの沈黙

1991年6月上旬号

グラビア《Coming Attractions》(新作紹介):羊たちの沈黙

特集 羊たちの沈黙:

外国映画紹介:羊たちの沈黙

2024/11/03

2024/11/03

85点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


怖い怖い。

ジョナサンデミ監督です。今更ながら初見です。下手なホラー映画よりよっぽど怖い。アンソニーホプキンスの余裕綽々な態度が怖い。何を企んでいるのか恐ろしい。脱走シーンは美しいくらい怖い。映像も不気味で。とてもじゃないが続編を観る気がしない。

2024/08/11

2024/08/11

-点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 
字幕


愛でもなく友情でもなく

「仔羊の悲鳴は止んだか?」

米国各地で発生した通称"バッファロー・ビル"による連続猟奇殺人事件。FBIアカデミーの実習生であるクラリス・スターリング(演:ジョディ・フォスター)は、主任捜査官クロフォードの心理分析を拒否する凶悪犯にして精神科医ハンニバル・レクター博士(演:アンソニー・ホプキンス)への接近を命じられる。クラリスに対してレクター博士は興味を抱き、時に突き放しながら"バッファロー・ビル"の捜査に助言を与えるようになる。
「或る夜の出来事」(1934)、「カッコーの巣の上で」(1975)に次ぐ史上3作目のアカデミー賞主要5部門(ビッグ・ファイブ、作品賞・監督賞・主演男優賞・主演女優賞・脚本賞)を受賞し、2024年現在ではビッグ・ファイブ制覇を達成した最後の作品...なんだけど、如何せん猟奇殺人を扱っただけあって画面が凄惨で観ていて非常に辛かった。グロ耐性があまりない僕としては、"ミス・モフェット"の貸倉庫の段階でゲンナリしてしまったし、レクター博士が覚醒するシーンは(事前情報ありでも)目を背けたくなった。また、"バッファロー・ビル"の乳首ピアスがどうにも気持ち悪くて再鑑賞は当分(あるいは金輪際)御免蒙るといった感じである。
だがしかし、僕としては本作で注目をされたプロファイリングの手法や、(劇中ではあまり触れられていなかったが)レクター博士の記憶術といった心理面の話には非常に興味がある。わずかな物的証拠から犯人像を割り出していく手法は今後も学んでいきたいので、その点では非常に参考になる作品でもあった。
しかしジョディ・フォスター、スクリーンで観るたびにヤバい男たちに見初められている気がする…。

2024/05/01

2024/05/01

92点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/タブレット 
吹替


あまり繰り返し観ない派ですが、
もしかすると人生で一番多く観ている映画かも。
改めて無駄がない傑作。

2024/04/23

-点

選択しない 


人喰い紳士

穏やかで柔和な表情と、ゆっくりと丁寧な口調。一見すると紳士なのに目だけがギラギラ!監禁中の人喰い殺人鬼の精神科医、やっぱり闇が深い。
主人公が犯人を追い詰めていく過程と並行し、映し出される脱獄シーン。そしてラスト、皆から祝福される彼女に入った電話。やっぱり…また殺して食べちゃったのだろうなぁ…としっかりと想像がつくのに、嘘のように穏やかな風景とエンドロールが余計に後味悪く不穏にさせる。怖いシーンじゃないのに怖いと思わせるのだから、やはり名作なのだなぁ。

2024/01/31

2024/03/28

80点

テレビ/無料放送/テレビ東京 
吹替


キャスティングの妙

FBIアカデミー主席のクラリス(J・フォスター)は上司に依頼され連続殺人犯バッファロー・ビルの犯人像に迫ろうと、収容施設で食人嗜好の天才精神科医ハンニバル・レクター(A・ホプキンス)に面会する。
尋常ではない手法で拘束をされているレクターと、まだまだ駆け出しのクラリスのすべきことは、最終的には上院議員の娘キャサリンの救出のようですが、その事件に関しての描写はお座なりと云ってもいいような展開に感じられました。

クラリスとレクターとの静かなマウント争いとも言えるような闘いです。
むろんそこには笑いもユーモアも存在しない緊張感で満たされていました。

2024/02/23

2024/02/23

100点

購入/DVD 
字幕


金字塔

数年振り6回目位か。数を重ねる度に本作の凄さに気付かされる。完璧な脚色に無駄が全くない演出、クロスカッティングのお手本の様な編集等々。今観てもクライマックスにおける極限の緊張感は凄まじい。ハワード・ショアの美しさと不穏さが共存している傑作スコアが冒頭からエンドロールまで盛り上げる。
ジョディの体現する女性像、映画史に残る蠱惑的キャラクターを造り上げたアンソニーの偉大性は勿論、レクターのお陰で霞んでいるが、テッド・レヴィンのバッファロー・ビルの猟奇性も強烈。そして、スコット・グレン演じるクロフォードが、クラリスに対し極くほんの僅かに醸し出す変態性が本作の隠し味。
数多の亜流を産んだのも納得の、全ての点において範となる映画だと再認識。