7番房の奇跡

ななばんぼうのきせき|7번방의 선물|Miracle in Cell NO.7

7番房の奇跡

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レビューの数

49

平均評点

77.6(278人)

観たひと

381

観たいひと

58

(C)2012 NEXT ENTERTAINMENT WORLD Inc. & FINEWORKS Co., Ltd. All Rights Reserved.

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 韓国
製作年 2013
公開年月日 2014/1/25
上映時間 127分
製作会社 Fineworks=CL Entertainment
配給 コムストック・グループ(配給協力 キノフィルムズ)
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 不明
メディアタイプ 不明
音声 5.1ch

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

無実の罪で刑務所に送られた知的障害の父と幼い娘の絆を描いたドラマ。出演は「高地戦」のリュ・スンリョン、『となりの美男<イケメン>』のパク・シネ。韓国のアカデミー賞に当たる2013年の大鐘賞で4部門を受賞。韓国映画で観客動員歴代3位の記録を樹立した大ヒット作。監督は「角砂糖」のイ・ファンギョン。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

知的年齢6歳の中年男性イ・ヨング(リュ・スンリョン)は、小学校入学を控えた6歳の娘イェスン(カル・ソウォン)と2人で仲良く暮らしていた。ところがある日、ヨングは殺人容疑で逮捕されてしまう。道に倒れた少女を覗き込んだ彼の姿を目撃した通行人が、勘違いして警察に通報したのだ。イェスンと別れ、刑務所に送られたヨングは、7番房で5人の先輩たちと寝起きを共にすることになる。父と離れたイェスンも、淋しい日々を送っていた。そんなある日、他の囚人に襲われた7番房の房長(オ・ダルス)をヨングが救う出来事が発生。房長はそのお礼に、ダンボール箱に隠れたイェスンを7番房に潜入させる。抱き合う親子。だが、すぐ看守に気付かれてしまった。その夜、刑務所で火災が発生し、ヨングは逃げ遅れた刑務所の課長(チョン・ジニョン)を救出する。一方、父と会えない辛さからイェスンは入院。見舞いに来た課長に父への想いをぶつける。そんなある日、7番房に届いたダンボールから飛び出したのはイェスン。課長の配慮で、ヨングは時々娘に会えるようになったのだ。実は課長も、受刑者に子供を殺された辛い過去を抱えていた。ヨングの事件に疑念を抱いた課長は、事件の資料を収集。7番房ではヨングの記憶を辿り、仲間たちが事件当時の様子を検証してゆく。やがて辿り着いたのは、少女の死は事故ではなかったのかという結論。気がかりなのは、その少女が警察庁長官の娘という事実だった。7番房ではヨングの証言を組立て、無罪を勝ち取るための練習が繰り返される。だが公判の日、弁護士から“警察庁長官が怒り狂っている。イェスンに何をするかわからない”と脅されたヨングは、法廷で罪を認めてしまう。判決は死刑。ところが、イェスンとヨングのお陰で人間としての心を取り戻したことに感謝していた7番房の仲間たちは、ヨングの脱獄を計画。その計画は、クリスマス決行予定で準備が進むが……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2014年2月上旬号

UPCOMING 新作紹介:「7番房の奇跡」

REVIEW 日本映画&外国映画 公開作20作品、60本の批評:「7番房の奇跡」

2024/04/30

2024/04/30

72点

VOD 


何が奇跡なのか、無実なのに死刑は問題ではないか。演技と親子愛はよかった。

2024/02/06

2024/02/06

75点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 
字幕


パパも娘も演技うますぎでした

韓国で大ヒットし、映画賞をごっそり持って行った作品、らしい。

私はインドネシアから来た女性から勧められて見ました。日本ではそれほど知られてない韓国映画がインドネシアで人気だという事実が興味深いけど、韓流好きの彼女が韓国でなく日本で学んでいるという事実も興味深い。韓流は人気では日本の映画に勝ったのかもしれないけど、産業規模ではこんな小さい島国でも韓国より大きいからか。日本のほうが少子化で人不足だからか。

で、作品ですが、「グリーンマイル」とか「アイアムサム」とか「フォレストガンプ」とか「母なる証明」とか、いろいろ思い出してしまいながら見ました。全体的にコメディの作りなんだけど、なかなか悲惨なストーリー。実話にもとづいている部分はごく一部で、ほぼ創作らしい。極端な善人の父、極端に可愛くて賢い子ども、最初は極悪だけど情にほだされる同じ房の囚人たち。最初は冷酷だったけど、真実を知って味方になってくれる刑務官。本当っぽいかどうかを一切考えずに、最初から「映画で泣く」ことを目的として見るための作品、といえるかもしれない。

批判的に見てるわけではなくて、インド映画や韓国映画は「本当らしさ」を眼中におかず、映画のストーリーはこうあってほしい!という製作者の奔放なイマジネーションで構築していく面がおもしろい、自由だ、という気がします。1920年代とかの黎明期の映画を見ていると、それに近い極端な「かわいそう」にまんまと気持ちをつかまれて、号泣したりすることがあります。そういう意味で、いまのハリウッドって制約だらけで不自由なんだろうなと思う。

セーラームーンのランドセルって、韓国でもほんとに人気なんだな~。(過去形で言うべきかしら)

2022/02/27

2022/02/28

70点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 


子役の可愛さにやられた

知能障害の父の冤罪を晴らす娘の話。アイアムサムと同じく子役が可愛い。ストーリーはコメディタッチだが実話がベースになっているらしい。お涙頂戴の夢物語仕上げでも子役が可愛いので見てしまった。

2022/01/22

80点

選択しない 


素直な心で観て

韓国映画。知的障害者の父と冤罪、そして幼い娘…という設定に、泣かせにきてるなぁ〜と思いながら見出したが…最後はとてもしっくりときて、しんどいテーマでもファンタジー要素がたっぷりで、映画らしい映画を観たなぁと満足感あり。
冤罪なのに、娘のために罪を認めてしまう父親。映画は、娘が弁護士となり再審を要求するシーンから始まる。
とにかく、刑務所の7番房の囚人たちがコミカルで面白い。普通ではありえないけど、囚人の娘が会いに来てこの刑務所内で寝泊まりをしている。さらに死刑決行前夜も、皆の協力を得て気球にのってこのまま脱走しようとしたり。これぞ映画!な演出が盛りだくさん。でも、時は経ち、やがて父親は死刑を迎えてしまう。
やがて、成長した娘は父の冤罪を晴らすことになる。一体、晴れて無罪になったことが奇跡なのか、それとも、あの脱走に似た気球のシーンが奇跡なのか…観る人によって感じ方は違うかもしれない。
現実にあり得るかあり得ないかのツッコミは置いておいて、素直にファンタジーとして楽しむが良し。すると、とってもワクワクできる映画だと思う。

2021/12/16

79点

VOD/NETFLIX 
字幕


刑務所の壁も隔てられない父子の愛

ネタバレ

泣ける映画、感動できる映画としておすすめされた作品だったが、正直複雑な気持ちにさせられる内容だった。
知的障害のあるヨングは娘のイェスンのためにセーラームーンのランドセルをプレゼントしたいと思っていた。
しかしお店にあった最後のひとつが目の前で売れてしまう。
娘のためにランドセルを購入したのは警視庁総監であった。ヨングはランドセルを譲って欲しいと頼むが、力ずくで断られてしまう。
これが事件のきっかけだった。警視庁総監の娘は警備員の仕事をしているヨングを見つけ出し、ランドセルが売っている場所を教えてあげると言う。
娘の後を追うヨング。カットが変わると娘は血だらけになって倒れており、ヨングは彼女に人工呼吸を施そうとしていた。
事情を知らない人間が見れば、ヨングが幼女を強姦しているようにも見えるシーンだ。
こうしてヨングはろくな取り調べもされないまま、殺人事件の犯人として刑務所に入れられてしまう。
状況を判断出来ないヨングは、ただただ娘のイェスンから引き離されたことを嘆き悲しむ。それはイェスンも同じだった。
なぜ悪人ではないのに刑務所に入れられるのか。
最初はヨングのことを話の通じない奴だと煙たがっていた受刑者たちだが、次第に彼の純粋な心に惹かれていく。
ある日ヨングは同じ7番房の受刑者の命を救うことになる。命を助けられた受刑者はヨングの娘に会いたいという願いを叶える。
実際に刑務所内にひとりの少女を侵入させるなんてことは不可能だろうが、このあたりはとてもファンタジーな演出だと思った。
受刑者たちが何とかイェスンを看守に見つからないように匿い、ヨングとの幸せな一時を過ごさせようと努力する姿はとても微笑ましかった。
ヨングに惹かれていくのは受刑者だけでなく、看守もそうだった。
お節介なヨングは自分を痛め付けた張本人なのにある事件で刑務所課長の命を救う。
刑務所課長はヨングの純真さに触れ、本当にこの男が殺人犯なのかと疑問に思う。
そして何と特例として課長は、7番房内にイェスンを出入りすることを認めるのだ。
これが最初の奇跡だった。
警察の捜査を不審に思った課長は、自ら事件の記録を調べる。
そして驚くべきことにヨングに責任能力がらないことをいいことに、警察は捜査をでっち上げて彼を犯人に仕立てあげたのだ。
その理由のひとつは被害者が警視庁総監の娘だったことが挙げられる。
ある意味これは警視庁総監の私憤である。
ランドセルの一件もあり、何としても彼はヨングを犯人に仕立て上げたかったのだ。
そして警視庁総監は卑劣にもヨングに罪を認めなければ、イェスンに危害を加えると脅しをかける。
そしてヨングはなす術もなく罪を認めてしまう。
こんな判決が許されるはずがないと受刑者たちはヨングを逃がそうと努力する。
そしてクリスマスの日に、彼らは気球を用意し、ヨングとイェスンを逃がそうとする。
これが二つ目の奇跡になるはずだった。しかし気球は塀に仕掛けられた有刺鉄線に引っ掛かり、ヨングの脱獄は失敗する。
死刑執行の日、イェスンを前に助けてくださいと泣き叫ぶヨングの姿は辛くて観ていられなかった。
映画の中では最終的に成長して弁護士になったイェスンがヨングの無罪を勝ち取る。しかしこれは模擬裁判であり、正式な判決ではない。
美談のように描かれているが、とても恐ろしい内容だと思った。
この映画の元になったのは1970年代の事件らしいが、実際に責任能力のない知的障害者を犯人にでっち上げることなどあり得るのだろうかと思った。
しかし聞いたところによると90年代になっても、警察が杜撰な捜査で知的障害者を犯人に仕立て上げようとした事件はあったらしい。
その事件は結局真犯人が見つかったとのことだったが。
改めて国家権力がその気になれば、個人の命などどうとでも出来るのだと思い知らされた。
コメディの要素も強く、笑えるシーンもあったが、観終わった後には心が重くなった。
気球での脱獄が失敗した瞬間、心の中でイェスンにこの光景を覚えておくんだと語ったヨングの凛々しい表情が印象に残った。

2021/11/18

2021/11/19

65点

選択しない 
字幕


もう一歩奇跡を

冤罪を荒唐無稽ながら暖かいファンタジーにしたのはいいのですが、本当の奇跡を起こして、生かして欲しかった。