7番房の奇跡

ななばんぼうのきせき|7번방의 선물|Miracle in Cell NO.7

7番房の奇跡

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レビューの数

52

平均評点

77.3(286人)

観たひと

390

観たいひと

58

(C)2012 NEXT ENTERTAINMENT WORLD Inc. & FINEWORKS Co., Ltd. All Rights Reserved.

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 韓国
製作年 2013
公開年月日 2014/1/25
上映時間 127分
製作会社 Fineworks=CL Entertainment
配給 コムストック・グループ(配給協力 キノフィルムズ)
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 不明
メディアタイプ 不明
音声 5.1ch

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

無実の罪で刑務所に送られた知的障害の父と幼い娘の絆を描いたドラマ。出演は「高地戦」のリュ・スンリョン、『となりの美男<イケメン>』のパク・シネ。韓国のアカデミー賞に当たる2013年の大鐘賞で4部門を受賞。韓国映画で観客動員歴代3位の記録を樹立した大ヒット作。監督は「角砂糖」のイ・ファンギョン。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

知的年齢6歳の中年男性イ・ヨング(リュ・スンリョン)は、小学校入学を控えた6歳の娘イェスン(カル・ソウォン)と2人で仲良く暮らしていた。ところがある日、ヨングは殺人容疑で逮捕されてしまう。道に倒れた少女を覗き込んだ彼の姿を目撃した通行人が、勘違いして警察に通報したのだ。イェスンと別れ、刑務所に送られたヨングは、7番房で5人の先輩たちと寝起きを共にすることになる。父と離れたイェスンも、淋しい日々を送っていた。そんなある日、他の囚人に襲われた7番房の房長(オ・ダルス)をヨングが救う出来事が発生。房長はそのお礼に、ダンボール箱に隠れたイェスンを7番房に潜入させる。抱き合う親子。だが、すぐ看守に気付かれてしまった。その夜、刑務所で火災が発生し、ヨングは逃げ遅れた刑務所の課長(チョン・ジニョン)を救出する。一方、父と会えない辛さからイェスンは入院。見舞いに来た課長に父への想いをぶつける。そんなある日、7番房に届いたダンボールから飛び出したのはイェスン。課長の配慮で、ヨングは時々娘に会えるようになったのだ。実は課長も、受刑者に子供を殺された辛い過去を抱えていた。ヨングの事件に疑念を抱いた課長は、事件の資料を収集。7番房ではヨングの記憶を辿り、仲間たちが事件当時の様子を検証してゆく。やがて辿り着いたのは、少女の死は事故ではなかったのかという結論。気がかりなのは、その少女が警察庁長官の娘という事実だった。7番房ではヨングの証言を組立て、無罪を勝ち取るための練習が繰り返される。だが公判の日、弁護士から“警察庁長官が怒り狂っている。イェスンに何をするかわからない”と脅されたヨングは、法廷で罪を認めてしまう。判決は死刑。ところが、イェスンとヨングのお陰で人間としての心を取り戻したことに感謝していた7番房の仲間たちは、ヨングの脱獄を計画。その計画は、クリスマス決行予定で準備が進むが……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2014年2月上旬号

UPCOMING 新作紹介:「7番房の奇跡」

REVIEW 日本映画&外国映画 公開作20作品、60本の批評:「7番房の奇跡」

2025/02/11

2025/02/11

62点

選択しない 
字幕


刑務所ファンタジー

ネタバレ

知的障害者である主人公が、女児を誘拐して強姦死させたという残酷な事件で、無実の罪を着せられる。背景には警察や検察の強引な捜査、取り調べがあり、最終的に主人公は死刑に処せられる。


 映画は、刑務所における残された一粒種の娘との交流を実現させる同じ7番房の囚人仲間との友情が中心に描かれる。終始コメディータッチで、ファンタジー的な要素(気球に乗流)などもあり、ついつい笑ってしまう。

 しかし、この作品の真の主題は「冤罪」だ。

 軍事独裁が長らく続いた韓国では、この映画のような「冤罪」が多数生まれて、一般市民があらぬ罪を着せられて犠牲になった。

 この映画のベースになった事件は1972年の「春川女児レイプ殺人事件」。

 警察署長の娘が殺された。ときの朴正煕大統領は10日間で犯人を見つけ出せとの無茶苦茶な指令を出したため、無実の男性が逮捕起訴されて、有罪となった。死刑ではなく、無期懲役だったが、その後の名誉回復までの苦労は長かったという。

 「法の支配」とは程遠い現実がそこにはあった。

 韓国の映画やドラマは、日本よりも知的障害者の話が多いという印象を受ける。「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」もそうだが、健常人との間での差別があまりない描き方は理想を描いているといえるが、市井における障害者の存在を認めているともいえると思う。

 一人娘の障害者の父親を一心に愛する姿が、この映画の最大の魅力かもしれない。大人と違って、子どもは純真な心を持っている。

2024/12/21

2024/12/21

43点

VOD/NETFLIX/購入/テレビ 


パクシネ

障害者が冤罪で捕まる
どっかで見たシチュエーション
母なる証明か

2024/12/07

2024/12/07

60点

テレビ/有料放送/WOWOW 
字幕


義理の学校や家族として

1997年に起こった物語を往還する.裁判が行われる法廷と祈祷が執り行われる教会が対比され,また学校と刑務所も類比的に描かれている.
セーラームーンが流行った時代でもある.マイナス18度の寒い日にランドセルを背負って坂道を歩く子どもがいる.パパと娘に呼ばれているイ・ヨング(リュ・スンリョン)は、野球帽をかぶっていることがあり,よく殴られている.殴られているから頭が弱いのか,弱いから殴られるのか,そして少女は頭を打って死に,パパは彼女を殺した容疑で捕まっている.人工呼吸と心臓マッサージが虚しくリズムしている.その行いは,パパが駐車場整理の稼業の中で救命研修として習得した技術でもある.
「5482」として入所したパパと同じ房に,5人ほどの囚人の顔が見えている.房長(オ・ダルス)は自らの権限をデモンストレーションしているが,そうした人物によくあるように,一度,仲間として認められ,自らの権威を侵さない範囲においては,家父長のように同房の者たちを庇護し,優しくもあり,いいやつとなっている.イエスに似た名前を持つのがパパの娘イェスン(カル・ソウォン)である.彼女は段ボールに隠れてこの房の中にやってくる.それは夢のようでもある.雨の中の出来事もある.雷鳴が響く,そして火事が起こる.さらに古い出来事が回想されていく.
保安課長チョン(チョン・ジニョン)はこの刑務所で責任を負う立場にある.彼も厳しい反面,義には厚く,味方になれば心強くもあり,この房やパパとイェスンの特別な事情を認めてしまっている.房の中には楽しみもあり,学校を超えて,家庭的ですらあり,顔を並べた面々は,さながら家族のようでもある.ゲームに興じ,ルービックキューブを弄び,書き取りの勉強が行われている.また,刑務所内の労務としてはサッカーボールを作っている.模擬的な裁判も行われ,死刑に対して人々は動き出している.
携帯電話の電波を求めている.電波は空中を飛んでいる.気球も刑務所からどこかへ飛んでいこうとしている.

2024/04/30

2024/04/30

72点

VOD 


何が奇跡なのか、無実なのに死刑は問題ではないか。演技と親子愛はよかった。

2024/02/06

2024/02/06

75点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 
字幕


パパも娘も演技うますぎでした

韓国で大ヒットし、映画賞をごっそり持って行った作品、らしい。

私はインドネシアから来た女性から勧められて見ました。日本ではそれほど知られてない韓国映画がインドネシアで人気だという事実が興味深いけど、韓流好きの彼女が韓国でなく日本で学んでいるという事実も興味深い。韓流は人気では日本の映画に勝ったのかもしれないけど、産業規模ではこんな小さい島国でも韓国より大きいからか。日本のほうが少子化で人不足だからか。

で、作品ですが、「グリーンマイル」とか「アイアムサム」とか「フォレストガンプ」とか「母なる証明」とか、いろいろ思い出してしまいながら見ました。全体的にコメディの作りなんだけど、なかなか悲惨なストーリー。実話にもとづいている部分はごく一部で、ほぼ創作らしい。極端な善人の父、極端に可愛くて賢い子ども、最初は極悪だけど情にほだされる同じ房の囚人たち。最初は冷酷だったけど、真実を知って味方になってくれる刑務官。本当っぽいかどうかを一切考えずに、最初から「映画で泣く」ことを目的として見るための作品、といえるかもしれない。

批判的に見てるわけではなくて、インド映画や韓国映画は「本当らしさ」を眼中におかず、映画のストーリーはこうあってほしい!という製作者の奔放なイマジネーションで構築していく面がおもしろい、自由だ、という気がします。1920年代とかの黎明期の映画を見ていると、それに近い極端な「かわいそう」にまんまと気持ちをつかまれて、号泣したりすることがあります。そういう意味で、いまのハリウッドって制約だらけで不自由なんだろうなと思う。

セーラームーンのランドセルって、韓国でもほんとに人気なんだな~。(過去形で言うべきかしら)

2022/02/27

2022/02/28

70点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 


子役の可愛さにやられた

知能障害の父の冤罪を晴らす娘の話。アイアムサムと同じく子役が可愛い。ストーリーはコメディタッチだが実話がベースになっているらしい。お涙頂戴の夢物語仕上げでも子役が可愛いので見てしまった。