ロードショウ以降、劇場にかかっているとつい見に行ってしまう作品の一つ。本作の場合、それはなぜだろう?今回だけでいえば、昨年12月14日に78歳で亡くなったロブ・ライナー監督を偲んでということがいえる。
しかし、繰り返し見てしまう普遍的な理由は、リチャード・ドレイファス演じる成人したゴーディのモノローグにある「あの十二歳のときのような友だちはそれ以来、二度できない」という語りに打ちのめされたからに違いない。それは自分が歳を重ねれば重ねるほどリアリティを強めてくる。
自分も心を許せるような友人が少なく映画を見ることを心の拠り所にしてきた節がある。そんな人生でも十二歳の時とはいわないが不思議と馬の合う複数の友人に恵まれた一時期があった。自分にとってそれは高校時代である。つまらないことを言いあったり、ふざけあったり、彼らのように旅にも出かけた。旅先ては思いがけない話題もでる。それぞれの家庭に事情を抱えた話も飛び出す。映画を見ていて決して他人とは思えない。傍目に見れば「何を戯れあっているんだ?」程度にしか映らなかったに違いない。「高校生にもなって」と幼くも思われただろう。でもこの映画を見るたびに自分にはゴーディ、クリス、バーン、テディが小さな心を深く傷めているその気持ちがよくわかる。
そして成人し、自分もここまでの年齢になると当時の友人が一人、二人と欠けてゆく。クリスの悲報を伝える新聞記事にゴーディが心を傷めるのも理解できる。彼らもたった一度のあの旅が育んだ友情を信じて生きてきたに違いない。自分のリスクを含め回りから親友がいなくなっていく限り自分の中でこの映画が色褪せてゆくことはないだろう。ついまた見に行ってしまうに違いない。そんな大切な一本といえる。