かもめ食堂

かもめしょくどう|Kamome Diner|----

かもめ食堂

amazon
レビューの数

129

平均評点

77.1(1009人)

観たひと

1676

観たいひと

83

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 2005
公開年月日 2006/3/11
上映時間 102分
製作会社 日本テレビ/バップ/幻冬舎/シャシャ・コーポレーション/パラダイス・カフェ/メディア・スーツ
配給 メディア・スーツ
レイティング
カラー カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督荻上直子 
脚本荻上直子 
原作群ようこ 
企画霞澤花子 
プロデューサー前川えんま 
天野眞弓 
撮影トゥオモ・ヴィルタネン 
美術アンニカ・ビョルクマン 
音楽近藤達郎 
エンディングテーマ井上陽水 
録音テロ・マルムベリ 
照明ヴィッレ・ペンッティラ 
編集普嶋信一 
スタイリスト掘越絹衣 
ヘアメイク宮崎智子 
アソシエイトプロデューサー森下圭子 
ラインプロデューサーティーナ・ブッテール 
スクリプター山縣有希子 
写真高橋ヨーコ 
エグゼクティブプロデューサー奥田誠治 
大島満 
石原正康 
小室秀一 
木幡久美 
整音林大輔 
フードスタイリスト飯島奈美 
コミュニケーションデザイン太田恵美 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演小林聡美 サチエ
片桐はいり ミドリ
もたいまさこ マサコ
ヤルッコ・ニエミ トンミ
タリア・マルクス リーサ
マルック・ペルトラ マッティ

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

フィンランドの首都ヘルシンキの街角でオープンした小さな食堂を舞台に、3人の日本人女性が繰り広げる穏やかな日常を綴ったドラマ。監督は、「バーバー吉野」の荻上直子。出演は小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ。「過去のない男」のマルック・ペルトラが共演。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

夏のある日、ヘルシンキの街角に「かもめ食堂」という小さな食堂がオープンした。店主は日本人女性のサチエ(小林聡美)。献立はシンプルで美味しいものを、と考えるサチエは、メインメニューをおにぎりにした。しかし、客はなかなかやってこない。それでもサチエは毎日食器をぴかぴかに磨き、夕方になるとプールで泳ぎ、家に帰ると食事を作る。サチエは、毎日真面目にやっていれば、いつかお客さんはやってくると思っていた。そんなある日、ついに初めてのお客さんの青年トンミ(ヤルッコ・ニエミ)がやってきた。その日の夕方、サチエは書店のカフェで、難しい顔をして『ムーミン谷の夏まつり』を読んでいる日本人女性ミドリ(片桐はいり)に声をかける。フィンランドは初めてというミドリの話に何かを感じたサチエは、自分の家に泊まるようすすめる。そして、ミドリはかもめ食堂を手伝い始める。ある日、サチエがひとりで店番をしているかもめ食堂に、ひとりの中年男(マルック・ペルトラ)がふらりと入ってきた。訳ありげな佇まいの男は、美味しいコーヒーを入れるコツをサチエに伝授すると、またふらりと出て行く。そんな頃、またひとり、訳ありげな女性、マサコ(もたいまさこ)がヘルシンキのヴァンター空港に降り立った。スーツケースが運ばれてこないために、毎日空港へ確認に行かなければいけないマサコもまた、かもめ食堂を手伝うようになる。かもめ食堂は次第に人気が出はじめ、日々は穏やかに過ぎてゆくのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2006年5月下旬号

Kinejun front:2 「かもめ食堂」ヒットの理由

2006年5月上旬号

劇場公開映画批評:かもめ食堂

2006年3月下旬号

作品特集 「かもめ食堂」:荻上直子監督 インタビュー

作品特集 「かもめ食堂」:小林聡美 インタビュー

作品特集 「かもめ食堂」:片桐はいり インタビュー

作品特集 「かもめ食堂」:もたいまさこ インタビュー

作品特集 「かもめ食堂」:コラム「食欲を引き起こす映画」

作品特集 「かもめ食堂」:作品評

2024/09/03

2024/09/03

-点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


ネコはどうなったの

緩いストーリーに似合う大御所三人だが、想像を飛び越えてこなかった、いつもの3人なんだなあ。
好みなんだろうが、変態な話し好きとしてはあまりにも逆方向。
フィンランドを見せる映画でもなく、お料理映画としても魅力なく。

2024/06/22

2024/06/23

60点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


鍵を鍵穴に,そして一旦停止のリズム

世界の終わりはいつどこにやってくるのだろうか.彼女らは,寧ろその日を待ちわびているようにも見える.人物たちは,個人主義で,つまり孤独を愛し,いわゆる友もパートナーもなく,それでも出会い,空間をともにしている.そんな空間「かもめ食堂」を好奇の目でのぞく,ヘルシンキ住人の女性3人組が映る.その姿は,どこか日本からこの都市にやってきて,この食堂に流れ着いた3人の未来,あるいは過去の姿にも重なり.鏡像でもあるのかもしれない.が,彼女らと彼女らはどこか異なっているようでもある.その微妙な差異こそが,世界の鍵を握っていると感じさせてくれる.
ニャロメのプリントTシャツを着た若い男トンミ・ヒルトネン(ヤルッコ・ニエミ)が食堂に訪れる.その食堂はサチエさん(小林聡美)の嗜好が反映したサービス,内装,メニュー,器具が散りばめられている.日本語を喋ることができ,日本文化にも通じているトンミは,「ガッチャマンの歌」の歌詞の続きを求めている.その空欄の歌詞は,ミドリさん(片桐はいり)によって埋められる.彼女は,ムーミンの書籍をカフェで眺めているところをサチエさんに声かけられ,二人はその歌をとっかかりに離れられない存在となっているように感じる.
肉じゃが,シャケ,唐揚げ,生姜焼き,おにぎり,キノコ,ザリガニ,トナカイ,ヘルシンキの都市文化がかつて持つことのなかったサービスがこうした日本的な嗜好と味によって補われ,多様性を高めようともしているようにも見える.
ヘルシンキにはカモメがいる.マサコさん(もたいまさこ)も所在無さげにしていたが,食堂の仲間に加わる.合気道の膝行やヨガ,そして介護経験が彼女らを身体的にも繋いでいく.コーヒーを淹れる際にマッティ(マルック・ペルトラ)に唱えられるおまじない「コピ・ルアック」はまた幻のコーヒー豆でもあるが,挽いた粉に人差し指が立てられるとき,ややエロスもありながら,その小さな空間には今,湯が注がれようとしている.彼が店の鍵を持ち,開けて侵入したところにも関わりシロが生まれている.
コスケンコルヴァを飲む,アル中の女性リーサ(タリア・マルクス)は,藁人形を釘で撃つ.その行為もどこか鍵穴に鍵を挿す行為と響き合う.悲しい人は悲しい,そして悲しさのままに店に出入りする.そして森に出入りをしている.一瞬,止まって動き出し,動き出しては止まる.そうしたリズムもこの都市に身を寄せた人々の同調として見えてくる.あの膝行のリズムにも通じる何かではある.

2024/06/13

2024/06/13

90点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


観ている私自身が作品内の一人になった感覚、いつまでも浸っていたい

ネタバレ

こんなにも入り込める作品は滅多にない、という経験をした。登場人物の気持ちに強く共感して泣いた、という感覚ならまぁまぁあるが、それとは違う感覚。まさに、自分が、その場に居る感覚。かもめ食堂の日本かぶれ若者の様な存在、日本人常連みたいな感じで一緒に居た感覚だ。何故だろう、画面に余裕があるからかな、ストーリー展開や迫力で観る側に圧をかけてこないから、かな。程よい隙間があって、そこに、観ている自分が浮遊出来る感覚だ。あ~、サチエにまた「いらっしゃい」言ってもらいたい~
サチエの「ダメなら、その時」という、一見、いい加減、一見、覚悟を決めてる様な心の座り方が心地よい。また、程よく頑固(ガイドブックを見て来るお客は、うちの雰囲気ではない。うちはレストランではなく、食堂。ふらっと入る処)でいて、ちょっと柔軟(フィンランド人が好きな具材でお握りの作ってみよう、との提案に、一瞬躊躇うも、やってみようというリーダー気質)は、見習うべきこと満載。でも、やっぱり、ザリガニ、トナカイは無いよなぁ、鰊は想像ではいけるかなぁと思ったが、生臭さが強調されちゃうんだね。親しき仲にも礼儀あり、も表現されていた、そんなバランス感覚の良さが、とても魅力的だった。
とは言え、それぞれの人生があるので、いずれは離れ離れになるだろう3人、そんな予感を醸し出しながら、スーツケースの件で、いきなりファンタジー的な演出をするのが、とても良いアクセントに感じた。これが、ラストに効いてくる。そう、かもめ食堂がとうとう満員になった!観ている私も、とっても嬉しかった。それに呼応する様に、プールの皆からの拍手。画面は、日常の仕込み作業に戻る。でも、雰囲気は何となく祭りの後を私は感じた。でも、会話は日常的。そして、あの一言、あ~素敵だなぁ。そんなに派手なストーリー展開は無いけど、よく練られた演出・脚本だと感じた。
地道に丁寧に自分の信念を実践していく姿に心を打たれた。3人のバランスも良いよねぇ。
当作品内で日本人登場人物が語っているフィンランド人に対する思い込みは「人生をゆったり生きている」です。私も「幸福度 世界一」等で憧れていますが、当作品内では、自分の店を閉じて無職?になった中年男性や、夫が急に家出して酒に溺れる中年女性が登場して、決してイメージ通りじゃなくて、どの国の人も「辛い時は辛い」ということに改めて気付かされるし、それを受け止め合うことにより、一歩先に進めることも描いている。かもめ食堂が満席になったのも、そんなこんなが有ったからなんでしょうね。その結果だけを見ると、「サチエって、悠然と構えていて、素敵~」とかになるんだろうなぁ。
ちなみに、フィンランドと言えば「森」と日本かぶれが言ってた。
港街から海をじっと眺める4人の女性は絵になってたなぁ。

2024/06/11

2024/06/11

-点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


フィンランド

ちょっとトイレットにつながるのかな、

2024/01/02

2024/01/03

70点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


片桐はいりにもたいまさこ、どちらも決して美人女優ではないが(ごめんなさい!)その強烈な個性と演技の存在感は抜群。彼女達の中に入ると小林聡美が普通の女優に見える(笑)。
劇中でも質問がされたが、何故フィンランドで日本食堂をという??感覚が作品のベースとなり、これまた変わり者の現地人とお触れ合いと関係性が温かく描かれていく。
間違いなくおにぎりは日本のソウルフードだ。私の場合は、梅、鮭、そして辛子明太子だけど(笑)。

2023/12/23

2023/12/23

70点

選択しない 


村上春樹の小説のような映画

主人公は日々の暮らしをきちんとしている。でもやりたくないことはしない。運動し、ご飯を作って食べて、自立している。人との距離感も心地よい。

ヘルシンキの街が良い。まさこさんの派手な服が似合ってる。