ラストは大爆笑!この作品を皆が喜ぶこと自体が嬉しくなる作品でした。
一見バラバラな家族が、娘のダンス大会出場の為カリフォルニアへ行くが、その道中およびダンス大会の騒動にて、絆が深まっていく物語。まぁ、こう書いてしまえば普通ですが、社会の風潮(世の中を勝ち組と負け犬の二つの分類する風潮)を笑いで批判しており、まさに、負け犬揃いの家族が何か一つに纏まっていく姿をユーモラスに描いています。演者達の会話運びと表情の裏に潜めた感情を上手くコミカルに表現しており、引き込まれていきました。負け犬って何?そんなの存在するの?だって、僕達、みんなで生きてるよ~という喜びをラストでもらいました。
何かを一緒にやるって、絆を深めるんですね(当作品で言えば、故障した軽バスを皆で押す)。
相手が落ち込んでいる時は、何も言わず、ハグしてあげるのが一番なんですね。GO HUG MOM
最後は、一見セックスとドラッグしか頭にない強面頑固じじい(アラン・アーキンが演じてる)の教え(と言うか、選曲と振付)が観客を惹き付けました。社会風潮が勝ち組と思わせている人達を小馬鹿にした、爽快な映画でした。
ポール・ダノは上手かったなぁ、頬が膨らんで、身体も隠れ肥満な感じがする根暗で、必ず爆発するだろうなぁ、という危うさも感じさせて、でも、良い奴そうだし、という青年を上手く演じてました。
スティーヴ・カレルは自殺未遂直後という設定もあり、体重を絞ってましたねぇ、彼とポール・ダノの役が、この家族のバリエーションを豊富にしましたね。お爺ちゃんはぶっ飛んでたけど。そして、あの勝ち組志向の(実際は、負け組になっちゃたけど)お父さんが、だんだん形振り構わなくなってくるのが、やはり、家族なんだなぁ、って思いました。お母さんは振り回されっぱはしだし。娘が一番純粋でしたねっ!