ビッグ・フィッシュ

びっぐふぃっしゅ|Big Fish|Big Fish

ビッグ・フィッシュ

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レビューの数

112

平均評点

77.5(1016人)

観たひと

1780

観たいひと

169

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 2003
公開年月日 2004/5/15
上映時間 125分
製作会社 ジンクス・コーエン・カンパニー=ザナック・カンパニー
配給 ソニー・ピクチャーズ
レイティング
カラー カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

自分の人生をお伽話のように語る男と、彼の家族との絆を描いた感動作。監督は「PLANET OF THE APES/猿の惑星」のティム・バートン。脚本は「チャーリーズ・エンジェル」シリーズのジョン・オーガスト。原作はダニエル・ウォレスのベストセラー小説。撮影は「PLANET OF THE APES/猿の惑星」のフィリップ・ルースロ。音楽は「PLANET OF THE APES/猿の惑星」「シカゴ」のダニー・エルフマン。美術は「オー・ブラザー!」のデニス・ガスナー。編集は「PLANET OF THE APES/猿の惑星」「トリプルX」のクリス・リーベンゾン。衣裳は「シカゴ」のコリーン・アトウッド。出演は「スター・ウォーズ」シリーズのユアン・マクレガー、「背信の行方」のアルバート・フィニー、「あの頃ペニー・レインと」のビリー・クラダップ、「私は『うつ依存症』の女」のジェシカ・ラング、「PLANET OF THE APES/猿の惑星」「記憶のはばたき」のヘレナ・ボナム=カーター、「スパイキッズ」シリーズのスティーヴ・ブシェミ、「オースティン・パワーズ ゴールドメンバー」のダニー・デヴィート、「マッチスティック・メン」のアリソン・ローマン、「銀幕のメモワール」のマリオン・コティヤールほか。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

自分の人生をお伽話のように人々に語り続ける有名な男、エドワード・ブルーム(アルバート・フィニー)。未来を予見する魔女(ヘレナ・ボナム=カーター)のこと、若き日の自分(ユアン・マクレガー)が一緒に旅した巨人カール(マシュー・マグローリー)のこと、人を襲う森とその先にある美しい町のこと。そんな彼の話には誰もが楽しい気分になった。しかしジャーナリストとして活躍する息子のウィル(ビリー・クラダップ)は、自分の結婚式の祝宴でエドワードが巨大魚の話をして注目をさらってから、父親に憤りを抱いている。しかしある日、母親のサンドラ(ジェシカ・ラング)から、患っていた父の容態が悪化したとの報告。ウィルは出産間近の妻、ジョセフィーン(マリオン・コティヤール)と共に実家へと向かった。エドワードは一日のほとんどをベッドで過ごしつつも、相変わらず思い出話を語っている。ジョセフィーンはサンドラとの恋愛話を聞かされ、そのロマンティックな内容に心を打たれた。だがウィルはそれが事実ではなく作り話であることに苛立つ。しかしそんな時、ウィルは、エドワードの話の中に出てきた彼の戦死を告げる電報をサンドラが見つけたことで、お伽話の中に真実が隠されていたことに気づき衝撃を受ける。間もなくエドワードの様態は急変。人生の最期を迎えようとする父に、枕元でウィルは父の物語を豊かに創作して語って聞かせる。そしてエドワードの葬式には、彼の物語に出てきた人々がたくさん集まってくるのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2004年8月上旬特別号 創刊85周年記念特別号1

日本映画紹介/外国映画紹介:ビッグ・フィッシュ

2004年6月下旬特別号

劇場公開映画批評:ビッグ・フィッシュ

2004年5月下旬号

特集 「ビッグ・フィッシュ」:ティム・バートンの軌跡、ティム・バートン監督 インタビュー

特集 「ビッグ・フィッシュ」:作品評

2003年

2024/07/10

70点

選択しない 


夢物語

 父親エドワードを演ずる年老いたアルバート・フィニーと若き日のユアン・マクレガーが同一人物に見えなくて困った。困ったが、二人がかけ離れた容貌だけに、思い出話の荒唐無稽さと共に自分をユアン・マクレガー並みに美化しているとも見て取れる。
 根も葉もない絵空事なのか、それとも現実なのか。父親が息子に贈る夢物語だ。息子は反発しながらも現実と絵本のような空想のはざまを行き来して父親の人生に引き込まれていく。そしてついには父親の最後の物語を完結させて見送る。
 ティム・バートンのユーモアあふれるファンタジー世界を十分堪能した。

2024/06/17

2024/06/18

92点

VOD/NETFLIX/レンタル/テレビ 


映画の夢が詰まってる

日常生活に魔法のパウダーをふりかけたような楽しさ。希望、笑い、愛。
子供の頃、初めて映画館で観た洋画はキングコング。そのヒロインを演じていたジェシカ・ラングが美しい役どころを演じていて嬉しい。

2024/06/16

2024/06/16

77点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/PC 
字幕


作り話の意味

ネタバレ

 作り話が過ぎる父のエドワード(ユアン・マクレガー~アルバート・フィニー)と、そのほら話に嫌気がさして、父とは断絶している息子のウィル(ビリー・クラダップ)。父の死期が迫り、和解できるか、という話。

 ティム・バートンの得意な、独特な、幻想的な世界観は、面白いと思ったが、ウィルが父のことを理解するのがあまりに遅くて、何だか退屈してしまった。

 そして、ラスト10分で、父の最期を迎える時に、ウィルがすべてを理解したかのように、自分で話を作って父に話しながら、父を見送っていく所は圧巻、この瞬間の為にこの映画はあったのだ、と思えるほどだった。

 身近にいる人ほど、その人のことを理解できない所はあるのかもと思う。

 ティム・バートンの映画を久しぶりに観る。「シザーハンズ」が最も好きだったので、そちらをまた観たいと思う。

2024/05/27

2024/06/10

80点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


女優陣も豊か

◎ ティム・バートン印の作品だが、それほど臭くない。彼はやり過ぎない方がいい。
◎ いい俳優がたくさん出ている。父と息子の話だが、脇に回る女優陣も豊か。主人公の母親がジェシカ・ラングで、マリオン・コティヤールだなんて。ヘレナ・ボナム・カーターには目をつもろう。

2024/06/07

2024/06/08

80点

VOD/NETFLIX/レンタル/タブレット 


とにかくストーリーテリングの上手さが素晴らしく、ラストの感動は前半のうちは予想もしていなかった。「物語」って良いな…。

2024/05/27

2024/05/28

60点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


水と物語と時間

辻褄の合わない父エドワード・ブルーム(アルバート・フィニー,ユアン・マクレガー)の話に周囲は付き合わされている.彼の息子ウィル(ビリー・クラダップ)は,父の話から想像をしているのだろうか.父の回想と息子の想像は紙一重でもある.大きな魚や魔女といった御伽噺のようなモティーフが鍵を握る.鍵が首に下げられ,金の指輪が嵌められ,影絵が動いている.魔女と呼ばれる女性は,死に方が見える目玉を持っており,その目を眼帯の下に隠している.父はその目を見ており,驚くべき死に方をすると,病床で予知する.彼は予知夢を見ることができ,同時に語り部でもある.
カラス,ハチ,クモ,ヘビ,ヒル,ライオン,オオカミなど生理的に嫌悪される動物たちも見えようとしている.巨人カール(マシュー・マッグローリー)も視覚的に突出している.巨人を伴うエドワードは,生贄として自らを捧げるらしい.物語へ奉仕する姿として見える.父の妻サンドラ(ジェシカ・ラング,アリソン・ローマン),息子の妻ジョセフィーン(マリオン・コティヤール)は,ただ善であるようにも見える.古い道と新しい道の選択があり,エドワードが選んだ古い道の先には,アラバマの幻の街スペクターがあり,大通りの芝生の緑が鮮やかでもある.住人たちはロッキングチェアで揺れながらパイを食べる.裸足でいて,靴は窮屈ではないかと言っている.住人の一人,詩人ウィンズロー(スティーヴ・ブシェミ)は,のちに銀行強盗となって現れる.エドワードはそのように現れることに飛び込んでいく.サーカス団のキャロウェイ団長(ダニー・デヴィート)の懐へも飛び込み,徴兵され,落下傘で慰問のステージに舞い降り,社交性を活かしてハンディマティックの訪問販売にも手を染めていく.
サンドラとの出会いでは,時が止まり,のちに早回しになる.時間は水のように滞留し,川のように流れ出す.プールや沼がそこにあり,浴槽に沈み,豪雨を車中で迎える父がいる.そして彼はいつも喉が渇き,最後には川に放たれる.物語の中を泳ぎ出しているようにも見える.
ジェニファー(ヘレナ・ボナム=カーター)の傾いた家は,垂直を取り戻し,蘇りながらもまた老いていく.生は時間とともにあるように感じられる.