スパニッシュ・アパートメント

すぱにっしゅあぱーとめんと|L'auberge espagnole|The Spanish Apartment

スパニッシュ・アパートメント

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レビューの数

23

平均評点

74.3(147人)

観たひと

277

観たいひと

39

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 フランス スペイン
製作年 2001
公開年月日 2004/4/3
上映時間 122分
製作会社 ス・キ・ム・ムー=ステューディオ・カナル=フランス2シネマ=Bacフィルムズ=マテ・プロダクションズ=カステラオ・プロダクションズ
配給 フォックス
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD/DTS

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

スペインに留学したフランス人青年の心の成長を描く青春ドラマ。監督・脚本は「パリの確率」のセドリック・クラピッシュ。撮影は「カノン」のドミニク・コラン。音楽は「パリの確率」のロイク・デュリー。美術は「パリの確率」「ムッシュ・カステラの恋」のフランソワ・エマニュエリ。編集は「パリの確率」のフランシーヌ・サンベール。出演は「パリの確率」「CQ」のロマン・デュリス、「ウィズアウト・ユー」のジュディット・ゴドレーシュ、「アメリ」のオドレイ・トトゥ、新鋭のセシル・ド・フランス、ケリー・ライリー、クリスティナ・ブロンド、フェデリコ・ダナ、バーナビー・メッチュラート、クリスチャン・パグ、ケヴィン・ビショップ、「ムッシュ・カステラの恋」のグザヴィエ・ド・ギユボンほか。2003年セザール賞最優秀新人女優賞、同年リュミエール賞最優秀若手女優賞を受賞。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

パリで暮らす大学生グザヴィエ(ロマン・デュリス)は、卒業を来年に控えた25歳。父親のコネを使って面会した役所の大物の勧めに従い、就職の内定を確実にするため、スペインのバルセロナへ留学することに。始めは母親に紹介されたアパートへ向かうが、環境が悪かったため、空港で知り合った神経科医のジャン・ミッシェル(グザヴィエ・ド・ギユボン)の部屋に宿泊しつつ、アパートを探す。ついにグザヴィエが見つけたのは、イタリア人のアレッサンドロ(フェデリコ・ダナ)、ドイツ人のトビアス(バーナビー・メッチュラート)、デンマーク人のラース(クリスチャン・パグ)、イギリス人のウェンディ(ケリー・ライリー)、スペイン人のソレダ(クリスティナ・ブロンド)が、共同で暮らすアパート。そこにグザヴィエが大学で知り合ったベルギー出身の女子学生イザベル(セシル・ド・フランス)も加わり、賑やかな生活が始まる。グザヴィエにはパリ在住の恋人マルティーヌ(オドレイ・トトゥ)がいたが、イザベルに心惹かれる。しかし彼女はレズビアン。がっかりするグザヴィエだったが、一方、ジャン・ミッシェルの妻であるアンヌ・ソフィ(ジュディット・ゴドレーシュ)と不倫の関係を持つ。やがてウェンディの無知な弟ウィリアム(ケヴィン・ビショップ)がアパートにやって来て、皆の反感を買ったり。グザヴィエはマルティーヌから電話で別れ話を告げられ、あっという間の1年が終わる。パリへ帰国したグザヴィエは、心に大きな変化が起きていた。そして役所への出勤初日に、建物から飛び出し、作家になるという夢に向かって走り出していくのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2004年6月上旬号

日本映画紹介/外国映画紹介:スパニッシュ・アパートメント

2004年4月下旬号

キネ旬チョイス 「スパニッシュ・アパートメント」:セドリック・クラピッシュ監督 インタビュー

キネ旬チョイス 「スパニッシュ・アパートメント」:作品評

2022/08/18

2022/08/19

76点

選択しない 


三部作第一作目

「ニューヨークの巴里夫」を観ようと、下調べすると三部作の完結編だと知り、この作品から鑑賞することにしました。スタートから早回しがあったり軽い作りだったのでやめようかと思っていたところ、スペインのアパートの場面から面白くなりました。青春エピソード満載といった喜怒哀楽のドラマが楽しめました。

2020/05/07

2020/09/05

100点

選択しない 
字幕

『刺さりまくったグザヴィエの青春譚。今後自分のキャリアを考え直すような時に、一歩踏み出したいけど踏み出せない、背中を押して欲しいような時に、また観たい。‬』

面白かった。
グザヴィエの青春譚が、どこか懐かしい。
自分もヨーロッパに留学してみたかったなぁと思った。ただ20年前の映画とはいえ、アジア人が出てこない(最後パリの観光地で写真をパシャリと撮った"奇妙な"アジア人だけ。ヨーロッパ人からすればそんなイメージなのか?あとはグザヴィエ帰国後karaokeの文字が喫茶店にあったくらいか)のは、やっぱり、ヨーロッパ人の仲間入りをするハードルの高さを感じた。
初めの方の、アイデンティティの話ではないが、ヨーロッパ人は言語が違うとはいえ、"スパニッシュアパートメント"のように、ギリシャ語やラテン語のような共通の祖先を持ち、歴史を共有してきたという意味でも"同胞"のような意識がどこかにあるのかなと感じた。

ただ彼らの、カオスな青春の日々は観てて羨ましく、追体験できたような気分になった。綺麗好きで口うるさいウェンディの、ちょっとめんどくさい弟を結局は受け入れてたり、彼氏が来た時に全員が奮闘する様は仲の良さを感じて見てて楽しかった。
グザヴィエの帰国後、代わり映えのしない日常、どうしても刺激的な留学生活と比べてしまい、味気なさや親に対して留学生活を説明するのに対してめんどくささを感じてしまう場面は、自分の海外旅行後の事と重ね合わせて共感した。

グザヴィエの"キャンパスライフ"はほとんど最初しか描かれず、随所にレポート書いたりはしてたものの、結局印象に残るのは、学問に打ち込んだ日々ではなく、カオスで刺激的な仲間達との"スパニッシュアパートメント"での怠惰で享楽的な日々なんだと思う。

サヨナラパーティーの時の物悲しさや、仲間たちとの別れもグッと来た。観てても早いなと感じたが、グザヴィエ自身の体感としても同じような感じなんだろう。

グザヴィエが、イザベルから女の事を学び、人妻と不倫するようになったのも、下ネタから主人と仲良くなり異国の地・バルセロナで行きつけのバーを作るのも、学問とは程遠いけど、彼を成長させる貴重な体験だったと思う。

単純だけど、観ててもう一回大学生活をやり直したくなった笑 できれば次は、故郷を離れて、どこか遠いところで、異国の地などで。アンナが語ったように、今までいた環境を飛び出し、新しい場所で新しいチャレンジをするような事は、「人生を変える」事で怖いけど、そういう生き方は個人的に惹かれるし、人生の、自分のキャリアを考え直すような時に、また観たい。
「混乱の中から何かを得る」
グザヴィエが最終的に選び取ったような、「筋書きのない未来」を自分も選びたいし、「幼い頃の自分を失望させたくない」と強く感じた。

2019/12/30

2019/12/30

64点

VOD 


留学ってこんな感じだよなという内容。それに加えて古い外国のテレビっぽい映画で、ごちゃごちゃして雑なヨーロッパっぽさがある。

2019/01/15

2019/01/15

79点

レンタル/東京都/TSUTAYA 
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自由を選ぶ勇気がでる映画

 ロマン・デュリス、オドレイ・トトゥといった、私でも知ってるフランスの俳優が出てるフランス映画ですが、舞台はスペインのバルセロナ。ウディ・アレンの「それでも恋するバルセロナ」のフレンチ・バージョン、ですかね。最初は学生たちの群像劇かなと思ったけど、やっぱり惚れた腫れたの大騒ぎ。地元スペイン人の他に、ドイツ人、イタリア人、イギリス人、と様々なユース・カルチャーが混ざり合って、若々しいけどちょっと猥雑な日々。

明るい日差しの中でガウディの建築物を訪れたり、バルセロナって本当にいいですね。フランス人から見てもスペインってのは開放的な街なんですかね。1年の滞在を終えてパリに戻って役所勤めを始めたところで、そういえば最初からこの子は一貫して夢を持ってたな、ということを私も思い出す。ああ、自由って素敵。自由+貧乏+不安定と、不自由+お金の余裕+安定と、選ぶのに必要なのは勇気だけかもしれません。この映画を見てると、自由の方を選べたら・・・という気持ちになりますね。

2014/08/20

2018/07/20

65点

購入/DVD 
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本音で何かを語りあえる仲間の物語

ロマン・デュリス主演による、青春・同居・ロマンス。
パリで暮らす、グザヴィエ(ロマン・デュリス)は、就職のため、1年間のスペイン留学をすることになる。
彼は、バルセロナで、性別、国籍もバラバラの学生6人で同居生活を始める。
彼は、フランスにいた頃の恋人(オドレイ・トトゥ)とは、遠距離恋愛を続けていたが・・・。
(恋に未来に悩んだ主人公が、自分の生き方を見つける話。)

2017/01/13

-点

レンタル 


何かの代表ではなく

国籍、言葉、ジェンダー、セクシュアリティ、肌の色、それぞれ異なる人々が集うシェアハウス。みんな違ってみんな良い、のだけれど、それだけに終わらなかったのが良い。重要なのは、誰も何かを代表しているわけではないし、一般化もされ得ない、一人一人がそれぞれ獲得してきたアイデンティティの持ち主であるということ。フラメンコだけがスペインじゃない。周囲の個性と向き合うと同時に、主人公は、自分の中にある多様性にも気付く。過去の自分も自分だし、矛盾するような願いを持つ自分も、あの人に惹かれてしまうのもやっぱり自分。あの人もあの人もみんな自分、と、最後には踏み込んで、出会った人々を自分のこととして引き受け、自分が本当に求めることを認めるところに行き着く。書くこと、読むことは、他者と認め合う一つの手段であり、主人公の場合は、それこそが自分を受け入れることー「過去の自分を悲しませない」生き方ーでもある(この台詞にグッときた:)。二人乗り自転車の乗り方と、ウェンディの浮気の隠し方が可笑しい。尊重というのは、距離を置くことだけじゃない、こうして寄ってたかって他人様の事情に首を突っ込むような助け合いも、微笑ましくて愛おしい。レズビアンのセックス指導も可笑しいけれど、コミュニケーションは学びの連続という教訓がポップに込められている。カラフルな、やや長いけれど、画面隅々どの色も見逃したくない映画。