剣術も凄いが、弾丸を跳ね返せないでしょ。
ネタバレ
ディストピア世界の物語。人類は第三次世界大戦を経験し危機に瀕した。第四次が送れば必ず滅亡。
政治は独裁政治に向かった。君臨する党首ファーザーは、二度と戦争が起こらないように、市民が感情
を持つことを禁じた。政府が配給する感情抑制剤プロジアムを服用しなければならない。反すれば、
ガン=カタという戦闘術を持つ特殊捜査員のクラリックが摘発する。
21世紀の映画としては、使い古された設定。ガン=カタという戦闘術が映画の眼目か。
クラリック捜査官のジョン・プレストン(クリスチャン・ベイル)は、妻が感情を見せて火刑となる悲劇を経験
した。しかし心を揺さぶられることなく、息子と娘の三人暮らしをしている。
同僚のパートリッジ(ショーン・ビーン)がイエーツの詩集を読んでいることを知り、彼を射殺する。新しい
相棒のブラントとともに違反者の取締りを行う。その中の逮捕者メアリー・オブライエン(エミリー・ワトソン)
を尋問中、亡き妻の面影を見る。ジョンは密かにプロジアムの服用をやめる。反乱者たちの持ち物の中で、
レコードを回して初めて音楽に接した。ジョンの中で現体制の疑問がもたげてきた。
プロジアムの服用をやめると豊かな感情が芽生える。ジョンは捨て犬に情をかけたが、警官隊がそれを
見とがめた。警官隊とジョンのバトルとなったが、ガン=カタの秘術であっという間に警官隊を全滅させる。
ついにジョンは反乱の地下組織のユルゲンと連絡を取る。ジョンは捜査員クラリックの特権と能力を利用
して、ファーザーに対する反乱を仕掛ける。しかしファーザーはすでに亡くなっており、副総裁デュポンの
天下だった。ジョンはガン=カタを駆使して、側近のブラントをデュポンを滅ぼす。
地上ではユンゲンの反乱部隊が警官隊を倒していく…。
SF映画とするとチープ感を否めない。ストーリー的にも従来パターンの焼き直し。唯一の見どころが
ガンプレー。東洋的なカンフー、剣術などを組み込んだガンプレーは斬新。後のキアヌ・リーブスの
「ジョン・ウィック」のガンフーをして引き継がれている。