ストレイト・ストーリー

すとれいとすとーりー|The Straight Story|The Straight Story

ストレイト・ストーリー

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レビューの数

60

平均評点

77.9(403人)

観たひと

691

観たいひと

88

(C)1999 - STUDIOCANAL / PICTURE FACTORY - Tous Droits Réservés

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ヒューマン / ドラマ
製作国 アメリカ フランス
製作年 1999
公開年月日 2000/3/25
上映時間 111分
製作会社 ピクチャー・ファクトリー=レ・ステュデイオ・カナル・プリュス作品(製作協力*フィルム4)
配給 コムストック配給(コムストック=テレビ東京=ポニーキャニオン=テレビ大阪提供)
レイティング
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

長年音信不通だった兄に会うため、トラクターに乗ってひとり旅に出る老人の姿を描くロードムービー。監督は「ロスト・ハイウェイ」のデイヴィッド・リンチ。脚本はリンチのパートナーであるメアリー・スウィーニーが実話を元にジョン・ローチと共同で執筆(編集も)。製作はアラン・サルド、ニール・エデルスタインとスウィーニー。製作総指揮はピエール・エデルマンとマイケル・ポレア。撮影は「砂の惑星」「ケープ・フィアー」のフレディ・フランシス。音楽のアンジェロ・バダラメンティと衣裳のパトリシア・ノリスはリンチ作品の常連。美術は。リンチの長年の親友でもある「シン・レッド・ライン」のジャック・フィスク。出演は「グレイフォックス」「ゲッタウェイ」のリチャード・ファーンズワース、「タイムトラベラー きのうから来た恋人」のシシー・スペイセク(ジャック・フィスク夫人)、「ストレンジャー」のハリー・ディーン・スタントン、「ツイン・ピークス」のエヴェレット・マクギルほか。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

アイオワ州ローレンス。73歳の老人アルヴィン・ストレイト(リチャード・ファーンズワース)は家で転倒、杖の世話になることに。そんな矢先、十年前に喧嘩別れをして以来音信不通だった兄ライル(ハリー・ディーン・スタントン)が心臓発作で倒れたという知らせが入る。兄が住む隣のウィスコンシン州マウント・ザイオンまでは350マイル(約563キロ)。車なら1日の距離だが、アルヴィンは車の免許もないうえに足腰が不自由なのでバスにも乗れない。頑固にも自分の力だけで兄の元を訪ねると決めたアルヴィンは、一緒に暮らす娘ローズ(シシー・スペイセク)の反対を押し切り、なんと芝刈機に乗って荷車を引いて出かける。一度は芝刈機の故障で戻ったものの、再び小型のトラクターを買って再出発。かくして、アルヴィンは時速5マイル(約8キロ)の歩みで、6週間の長旅の末、ようやく兄の元へたどりつくのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2026年1月号

あの特別な映画にスクリーンでまた出逢うよろこび:1999年/2025年の「ストレイト・ストーリー」 インタビュー メアリー・スウィーニー[脚本・編集]

あの特別な映画にスクリーンでまた出逢うよろこび:1999年/2025年の「ストレイト・ストーリー」 レビュー

2025年3月号

巻頭特集 追悼 デイヴィッド・リンチ いくつかの白昼夢をのこして:「ストレイト・ストーリー」

2000年5月上旬号

劇場公開映画批評:ストレイト・ストーリー

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2000年4月下旬号

ゴールデン・ウィーク新作紹介:ストレイト・ストーリー

2000年4月上旬春の特別号

作品特集 ストレイト・ストーリー:村上龍「ストレイト・ストーリー」を語る

作品特集 ストレイト・ストーリー:作品評

作品特集 ストレイト・ストーリー:デイヴィッド・リンチ インタビュー

作品特集 ストレイト・ストーリー:リンチの歩みは変わらない

2000年3月下旬号

新作紹介:ストレイト・ストーリー

劇場公開映画批評:ストレイト・ストーリー

2026/02/28

2026/04/16

87点

映画館/茨城県/あまや座 
字幕


これがリンチの素なのかもしれない

ネタバレ

10年以上疎遠になった兄を訪ねて560㎞を時速8㎞のトラクターで旅に出た老人の物語。
デヴィッド・リンチ監督。ジョン・ローチ、メアリー・スウィーニー脚本。
1994年のアルヴィン・ストレイトの実話を基にした1999年の作品の4Kリストア版。

森林の一角の小さな空き地の隅にある兄ライルの家はちっぽけなトタン屋根の古びたもので、廃墟のような風景に、主人公アルヴィンだけでなく、観客も胸を突かれる。
兄の名を呼ぶと、古びた網戸越しに人影が現れる。
歩行機につかまったガウンを着たニット帽のライルがアルヴィンに座れという。

ライルとアルヴィンのアップ。じっと見つめるライルの表情。視線の先に大きな荷台を引く緑のトラクター。
「あれに乗って来たのか。俺に会いに」
「そうだ」
再びライルとアルヴィンのアップ。カメラが上方に移動して星空になる。
二人が子供の頃に見た星空。

この美しいエンディングのための、星空から始まる111分である。

アルヴィン・ストレイトは視力が衰え、足も不自由、そんな外出さえままならない老人が自力の旅にこだわる。トレーラーによる560㎞の旅は4週間にわたり、ほとんど修行だ。そこには、自身の人生を賭ける決意がある。

実際の旅程と関係者に取材した(アルヴィンは1996年に死去しており、本人を取材することはなかった)ジョン・ローチ、メアリー・スウィーニーによる脚本が素晴らしく、リンチの映像作家としての才能がアルヴィンの凛とした姿勢を際立たせた。

ただ、鹿との衝突事故や、双子の修理工のエピソード演出にリンチ風味が色濃い。彼のサインのようなものだ。

主演のリチャード・ファーンズワースは癌を患い、その影響で足が不自由だったらしい。アルヴィンそのものだ。
ファーンズワースは公開の翌年にショットガンで自殺したという事実を重ねると、人生の最後をどう生きるか考える老人、そんな演技を考えていたのではないかと、私は推察する。

アルヴィンの娘ローズを演じるシシー・スぺイセク、ライルを演じるハリー・ディーン・スタントン(ほんのワンシーだけれど)も素晴らしい。

2026/03/06

2026/03/06

90点

テレビ/有料放送/WOWOW 
字幕


これほど心に残る傑作は、そう多くない

デビッド・リンチが撮った怪奇ものっぽくないロードムービーだとなんとなく知っていたのだけど、今回はじめて鑑賞。もう本当に素晴らしい映画で、もっと早く観ればよかった。基本的にロードムービーというジャンルは好きなんだけど、この映画のしみじみとした風情は他の凡百の作品とは一線を画すと言っていい。途中で出会う人達とのすべてのエピソードが愛おしい。特に、戦争体験をバーで語り合うシーンは心に残る。この映画が作られてもう四半世紀以上経過してしまったけれども、今では第二次世界大戦の従軍経験がある人から話を聞くことは本当に難しくなった。それだけ考えても、20世紀の終わりからもう随分と時間が経ったのだな、と思わされる。
ところで、この映画の音楽を担当しているアンジェロ・バダラメンティは、「ツイン・ピークス」の音楽で大当たりした人でもある。こちらの映画での雰囲気は少し違うけど、オープニングとエンディングの音楽はちょっと「ツイン・ピークス」を彷彿させるところもあって実にエモい。映像の色調も何とも言えない赤みがかった色で、あの番組のオープニングを思い起こさせるもので良き。

2026/01/18

2026/02/02

100点

映画館/東京都/アップリンク吉祥寺 
字幕


四半世紀も心に残っている 大好きなロードムービ

四半世紀も心に残っている
大好きなロードムービー作品のひとつ。
本当、大好きです!!

73歳の弟 ストレイトが、仲違いした兄 ライルと、
『もう一度、兄と一緒に星空を眺めるために』
時速わずか8kmのトラクターで560kmの旅に出るという
なんとも無謀なお話なのですが、これが実話というから面白い。

2本の杖がないと歩けないストレイト、なんともまぁマイペースな彼ですが、
出会った人々に、彼が人生の中で得た知恵を与えたり、逆に親切をもらったり⋯
淡々と旅は続き、ラストはライルの家にたどり着き、
ふたり並んで、星空を見上げておわる。
そのシーンの星空のなんとも素晴らしいこと⋯
ただただ感動です。

過度な演出はまったくないのですが、
こんなに余韻を残すひとつに、
ストレイトやローズや周りのお仲間たちなどなど、
出てくる俳優さんたちが、とても魅力的なところかと。
それは、やはり、リンチの配役のセンスの良さと演出力でもあって、
それに加えて、ビジュアルセンスなどなど、
トータル的な映画力が、自身の好みでもあるのだとあらためて思いました。

そして、
今も、あの星空を浮かべながら、これを書いています。

2026/01/22

2026/01/28

-点

映画館/北海道/シアターキノ 
字幕


映画

4Kリマスターで初鑑賞。インランド・エンパイアとリンチ映画2日連続。
インランド〜と真逆のシンプルなロードムービー。
不穏なズームインや長めのクロスフェードなどリンチっぽさは多少あれど、音楽は終始穏やかで、不吉さも冒頭だけ。いい人しか出てこない。ジョークもそこそこあり。

リンチ映画としては意外な家族推し。家族を三本の矢的な例えをするのは最近ほかの映画でも観たような気がしますが、アメリカでも一般的なレトリックなのでしょうか。

トラクターでのんびり走る自家製キャンピングカー生活は楽しそうでもあり。
映像を見ている分には1週間くらいでついてそうですが、セリフからすると結局6週間くらいかかっている様子。食料とかどうしていたんだろうか?という疑問はありますが、最初に積み込んだのはあくまで次の店まで持てばいいというものだったということなのでしょう。

すっぱり終わるところ含め、昔の映画っぽいフィーリング。
エンドクレジットの文字がやけに大きい(けど、昔っぽい入れ方ではなく、雑なデジタルフォントという感じ)のはなんだったのか。

シシースペイセクがやたらと切れる話し方をしていて、もともとそんな人だったか調べてしまいましたが、どうやら入れ歯で不自然な話し方にしていたそうな。「娘はにぶいと思われているがそんなことはない」と主人公が言うところがあるので、その「にぶい」ところの表現としてそうしていたのかと今更ながらに気付きました。

娘は過去の悲劇によって子供から引き離されている。主人公は戦争での取り返しのつかない失敗を悔やみ続けている。
そんなふたりに、もう悲劇が起きないように、とリンチが思ったかどうかは知りませんし、この映画のもとになった実話のとおりなのかも知りませんが、やさしいストーリー。リンチ映画なので最後まで疑ってしまいましたが。

2026/01/17

2026/01/17

-点

映画館/千葉県/キネマ旬報シアター(旧TKPシアター柏) 


大きな感動があったわけではありませんが

時速8キロのロードムービーに魅かれて鑑賞。観る前から出てきた眠気を吹き飛ばすような感動はありませんでしたが、寝てしまうこともありませんでした。デビッド・リンチ監督はツイン・ピークスで知っただけですが、こんな作品も撮ってるんだなぁ、と意外。あえて言うなら星空や雷雨、下り坂の見せ方がこの監督らしさなのでしょうか…実話がベースとのことで、どれだけのエピソードがあってどこが活かされているのか分かりませんが、無愛想な親父がうれしそうにしていて微笑ましかったり、優しかったり、逞しかったり、答えに重みがあったり、礼儀正しかったり。丁寧に描かれている感じがとても好感持てました。2シーンほど、出会った人とのやり取りを少し離れた位置から撮っていて、話している声もリアルに遠く聞こえたのが何となく印象的でした。

2026/01/11

2026/01/14

90点

映画館/東京都/ヒューマントラストシネマ有楽町 
字幕


兄弟、その想い

デヴィッド・リンチ監督。4Kデジタルリマスターなのにそうでないのが悲しかった(´༎ຶོρ༎ຶོ`)でも、やっと観られました¥( ˆoˆ )/しかもスクリーンで。

アルヴィン・ストレイト(リチャード・ファーンワース)おじいさんは病気の兄、ライル(ハリー・ディーン・スタントン)に会いに560キロを時速8キロのトラクターで旅に出る。娘のローズ役、シシー・スペイセクもナイスアシスト-_-bどうしても「キャリー」のイメージが強すぎるけれど、素敵な女優さんです。

道中に出会う人々の優しいことよ。みなさんほんとうに他人のことを考えられる方たちばかり( ´ ▽ ` )とってもほっこりしました。

星空が何度も映し出されましたがもはや凄すぎる(๑>◡<๑)そして、道中の広大な緑や畑や地平線や、長い距離を通勤している女性や…大画面(ほどほどではありましたが(^◇^;))で観られて幸せでした。

デヴィッド・リンチは振り幅がとてつもなく大きいなぁと思わせる作品でしたd( ̄  ̄)