4Kリマスター版の上映に伴い、再鑑賞。この作品も作品自体は何度も見ているけど、映画館で観た事なかった作品なので、感無量の思いである。そして、これが本当に30年近く前に作られたものなのかと思うぐらい、今でも見ごたえのある素晴らしい作品だ。劇場の大型スクリーンでこの世界に没入する感覚、特にBGMは後にも先にも無い独特な”謡”がたまらない。作品の画やアクション、世界観などのクオリティーもさることながら、本当にすごいのはそのストーリーの内容である。電脳が常識となった未来の世界で、広大な情報の中から生命体が生まれたらどうなるか、人間などのDNA情報で生まれた生命体とどう違うのか、脳以外のものが全て義体となってしまった人間はどのように自我を認識するのかといった哲学的な問いが初見では分かりにくいが、2度3度見るごとに深い味わいを感じるようになる。その部分を画でみせるよりも、セリフで言わせているところが最近はちょっと気になるところではあるが。