異常性愛記録 ハレンチ

いじょうせいあいきろくはれんち|----|----

異常性愛記録 ハレンチ

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レビューの数

10

平均評点

66.3(36人)

観たひと

61

観たいひと

5

(C)東映

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル エロス / ドラマ
製作国 日本
製作年 1969
公開年月日 1969/2/21
上映時間 89分
製作会社 東映京都
配給 東映
レイティング
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督石井輝男 
脚本石井輝男 
企画岡田茂 
天尾完次 
撮影わし尾元也 
美術鈴木幸俊 
音楽八木正生 
録音荒川輝彦 
照明和多田弘 
編集神田史男 
スチール諸角義雄 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演若杉英二 深畑
橘ますみ 典子
カルーセル麻紀 由紀
尾花ミキ 朱美
三笠れい子 春子
葵三津子 ニャン子
丹下キヨ子 里江
南風夕子 梅子
賀川雪絵 冬子
宮城千賀子 菊江
花柳幻舟 時子
有沢正子 松子
林真一郎 津田
小池朝雄 寺内
小島慶四郎 
中村是好 正知
由利徹 タクシーの運転手
南利明 酒屋
沢彰謙 産婦人科の医者
上岡由美子 看護婦
上田吉二郎 発田
田村八十助 友人A
いそむらやすひこ 友人B
木山佳 君蝶
片山由美子 とり子
水上富美 女あんま
金森あさの 深畑の母
沢淑子 遣手の婆さん
蓑和田良太 たっぷりさん
吉田輝雄 吉岡

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「残酷・異常・虐待物語 元禄女系図」の石井輝男が脚本・監督を担当した風俗もの。撮影は「待っていた極道」のわし尾元也が担当した。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

京都木屋町、バー「ノン」のママ典子は、デザイナーの吉岡に心惹かれていたが、染物会社社長深畑との肉体関係から逃れることが出来なかった。深畑は異常性癖者だった。毎日のように彼女の肉体を求め、その情痴を他人に見せることにより快感を味っていた。やがて、典子は妊娠した。だが、深畑は自分に不利な話には、いっこうに乗らなかった。中絶をする典子の苦悩をよそに、芸者やゲイボーイと狂った交渉を続けるのだった。中絶後、典子は吉岡と湖畔の宿を訪れた。だが、執拗な深畑は、それをねたに典子に迫り、虐待するのだった。吉岡はそんな典子をかくまい、典子は深畑に離縁を告げた。しかし、典子を忘れられぬ深畑は、吉岡を襲った。典子をかばい深畑と対峙する吉岡。やがて吉岡の強烈なパンチが、ナイフを持って迫る深畑の顎に炸烈した。屈辱と嫉妬に歪む深畑の顔。吉岡は外国に旅立つことを典子に告げた。典子の顔は、固い決意と明るい希望に輝いていた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2022/07/19

2022/07/23

66点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 


とにかく若杉英二が気持ち悪い

石井輝男の異常性愛シリーズの一作。
橘ますみと付き合い、彼女に異常に執着する男(若杉英二)がとにかく気持ち悪い。これまでも異常性格者は多く映画に登場しているが、これくらい気持ち悪い男はいなかったのではないか。弱い者を虐める、それでいて幼児言葉を使い(ダヨーンという言葉が気持ち悪い)、思う通りにならないと拗ねる、怒ると始末に負えない。その気持ち悪い男を、石井輝男監督は執拗にアップで撮る。益々気持ち悪い。
男は、女房、子供がいながら、橘ますみを自分のものとして、執拗に迫る。その一方で、ゲイに鞭で打たれたり、人前でSEXしたりと、まさにハレンチそのもの。
とにかく、この男の造形が圧倒的すぎて、それだけでこの映画はすごいと思う。どうしたら、こんな怪物を造形できるのか。石井輝男の面目躍如である。

2021/07/15

2021/07/16

60点

購入/DVD 


ダヨ~ンのオジサン。

石井輝男 監督による、不道徳・回想・エロス。
👁️●👃👅・・・🛀・・・🚕👘・・・🤰👨‍🔬・・・🚽・・・👠🍾・・・💃🕺・・・👤🔪⚡
バーのママ典子(橘ますみ)には深畑(若杉英二)という妻帯者の愛人がいる。深畑は妻と別れて典子と結婚すると口では言うが・・・。

(ストーリーの中心人物は、深畑というオッサン。幼児性があるというよりは子供そのもの、仕事もせず、責任感はゼロ、都合が悪くなると無口になる。で、典子にたいしては「愛してるんダヨーン」と幼児言葉でせまる。そして、異常な性癖の持ち主でもあり、嫉妬深くDVもふるう、ダメダメ人間。・・・とその変態野郎を若杉英二が怪演する。)
(主演の橘ますみは、というとこの変態に母性本能をくすぐられるのか、ずっと別れられずにいる。これは、観客を相当イラつかせるでしょう。)
(ハレンチ(破廉恥)は、恥を知ることを破る、つまりは、恥知らず。昭和60年代、永井豪のハレンチ学園などにより、性的不道徳の意味合いが強くなった・・・。)

2017/06/11

2017/07/10

70点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


忘れたくても忘れられぬ迫力

シネマヴェーラ渋谷の石井輝男特集、「異常性愛記録 ハレンチ」を観るのは、10年前の2007年、やはりシネマヴェーラでの異形妄執の人々特集以来で、若杉英二がゲイボーイらと繰り広げる性の饗宴部分は忘れていたものの、ヒロイン橘ますみに対し“愛しているんだヨーン”などと異常な執着を示す若杉の目、鼻の穴、咽頭といった細部の異様な迫力は、忘れたくても忘れられないものでした。
若杉英二は、かつては松竹や新東宝で天城竜太郎の芸名で時代劇スターとして活躍した事があるだけに、女性用下着を着て口紅を塗り、女言葉を操りながらゲイボーイ相手に“もっといじめて”などとマゾヒスティック行為に浸る姿は、完全に針を振り切った異様な迫力に満ちています。
それにしてもヒロイン役の橘ますみは、「徳川女刑罰史」や「徳川いれずみ師 責め地獄」などでは巧妙に乳首を画面に出すことを回避していたのに、この映画では豊かに実った乳房も、滑らかそうな尻も、キャメラの前に惜しげもなく晒しており、橘ますみファンとしては有難いと思いながらも、もっと出し惜しみしてくれても良いのだが、という思いにさせます。

2016/11/05

2016/11/05

70点

レンタル 


ド変態ぶり

ネタバレ

レンタルビデオで観た。

この映画は異常性愛路線なので、主演の深畑(若杉英二)の変態ぶりを描くことが目的。だから、次々と描写するSM、粘着質なストーカーぶり、ゲイやホモを団子状に羅列しているので、ストーリー展開は二の次だと思う。

だからこれだけの変態ぶりを発揮して、性格もゲスの極み乙女な深畑と何故別れないのか、ヒロイン・典子(橘ますみ)。あたしがいなきゃダメなのねとか腐れ縁とかでは納得できないのである。しかも若杉英二は若い頃は二枚目俳優だったらしいが、この場面に現れるのは、単なる太っているそこいらのおっさんだ。
これをこの作品にちょっとだけ出ている小池朝雄がやっていたら、まあ彼の粘液質な芝居から、まあヒロインは画面ではあんなに嫌がっているが、マゾ気もあるんじゃないのと多少は納得させられるかも。

また、男女の仲は外から判らないもの、なんであんな男と、なんであんな女と、という別れないカップルに訝しく思うこともよくある話なんで、そういうことだと無理に納得させるか。

若杉英二の鼻の穴、舌なめずりする所などのアップに誰が面白がるのか良く判んないところであるが、この映画はひたすらド変態ぶりを描くことに商品価値があるのだろう。予告編で「異常刺激性愛路線の東映が放つ!」という惹句も出るし。

そしてラストは深畑と典子の二枚目な恋人吉岡(吉田輝雄)との対決!典子が深畑に「ハレンチよ」と叫び、深畑のナイフが火花を散らして感電死するというのは「江戸川乱歩全集・恐怖奇形人間」の「おかあさあ~ん」という叫びとともに生首の花火を連想する。

それにしてもこの映画の予告編の惹句がかなりアレ。

女の下着を着て口紅を塗っている若杉英二に「これが男か?これで人間か?」という字幕。今だったら差別だ、というクレームがきそうな惹句である。

「淫獣」「若杉英二のセックス100態」こんな表現される若杉氏がかわいそう。

「成人必見」単なるおっさんの変態ぶりだとほとんどの人が引いてしまいそう。

「セックス解放を叫ぶ猛烈な映画」このころはフリーセックスが言われていた時代か。それならもう少しソフトな映画がいいんじゃないの。

「素っ裸の変態」この映画はこれに尽きる。

2007/10/05

2016/01/11

75点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


ホラーか、コメディか

これはホラー映画か。はたまたブラックコメディか。若杉演じるストーカーの幼児性が怖い。

2015/08/25

2015/08/25

50点

テレビ/有料放送/東映チャンネル 

ナメてた。完全にナメてた。まさに異常性愛でハレンチだったよ若杉英二。他の追随を許さぬヌメヌメした変態ダメ男っぷり。そしてヒロインの橘ますみは可愛い。ゲイボーイの皆さん大集合のゴーゴーシーンが楽しい。青江のママがいた。
若杉英二の変態描写をちょっとどうかと思うほどの尺を使ってネチネチと執拗に描いてきたけれど、石井輝男の事だからきっと最後は呆気なく終わるんだろうなあと思って見ていたら予想通りストンと終わったんだよーん。若杉の異様なだよーん口調が今も耳から離れないんだよーん。
ドロドロネチネチで嵐のような89分。