若い頃の千葉ちゃんて息子よりもイケメンだったのね。
もろに日活の無国籍アクション映画だなあ。
千葉真一主役デビュー作であり、深作欣二監督のデビュー作。
まあパクリだと言えばその通りなんであるが、無国籍アクション映画よりも自分には好みだったりする。
無国籍アクション映画が、アクション映画であるが叙情的であり、どこかのんびりしたところもある。西部劇趣向に日本人好みの叙情的なものを加えたからこそ受けたと思う。
本作はそういうところはない。通常なら主人公とヒロインの甘いロマンスもあるはずなのに、これがない。
ひたすらアクション、アクションで見せてくれる。深作欣二監督の資質と言いたいところだが、深作監督も泣きの演出は後年ではよく表れているから、そうではないのだろうと思う。
一時間くらいの尺しかないから、アクションで見せ切ると決めたのだろう。
主役と監督のデビュー作だから、低予算のアクション映画と思いきや、意外と金がかかっている。
セスナ機の事故を特撮で撮っている。低予算の映画なら輪転機が回っているところへ、新聞記事が出るところで済ませるはずだ。
それをわざわざ特撮で描いている。
また事故現場に墜落したセスナ機の実物大レプリカを置いてある。まあ事故現場に事故機がそのまま放置なんてありえないのだが、これを作ったのには驚かされる。
クライマックスも小屋のセットをダイナマイトで派手に破壊するところも低予算映画じゃないみたい。
当時の邦画の勢いも感じさせるし、千葉真一を売り出そうというのだから、力こぶが入ったものとなったのかもしれない。
そして若い千葉真一がさわやかなイケメンであることも面白いし、なにより小林旭よりもアクションスターとしての資質も上だったことが判る。
吹き替え無しでアクションを演じたのは小林旭も同じだけど、千葉ちゃんのアクションを観ていると、やはりこの俳優さんはアクションに対する意気込みが全然違う次元のものと感じられる。アクションをやる千葉ちゃんはとても活き活きとしている。
それにつられたのか、そういう風に誘導したのか深作欣二監督の演出も情緒的なものは一切排除して、キビキビとしたものを描いている。
アクションスターになるべくしてなったと、この主役デビュー作でもわかる。
だから小林旭より、石原裕次郎より、赤木圭一郎よりも、魅せてくれるのである。