狂い咲きサンダーロード

くるいざきさんだーろーど|----|----

狂い咲きサンダーロード

レビューの数

32

平均評点

75.0(197人)

観たひと

301

観たいひと

54

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基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル アクション / バイオレンス / パニック / ドラマ
製作国 日本
製作年 1980
公開年月日 1980/5/24
上映時間 98分
製作会社 狂映舎=ダイナマイトプロ
配給 東映セントラル
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 1:1.78
上映フォーマット 16mm
メディアタイプ フィルム
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演山田辰夫 
戎谷広 
大池雅光 幸男
中島陽典 英二
上谷忠 久米
木村明宏 氏岡
清末裕之 中村
広世克則 小熊
大関正洋 寺山
小林稔侍 
小島正資 
南条弘二 
北原美智子 典子
大森直人 小太郎
吉原正皓 オッサン
森村明美 仁の女

場面 ▼ もっと見る▲ 閉じる

予告編 ▲ 閉じる▼ もっと見る

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

幻の街サンダーロードを舞台に、権力の力に日和った暴走族や右翼に戦いを挑む暴走少年の姿を描く。脚本は「高校大パニック」の石井聰亙、平柳益美、秋田光彦の共同執筆、監督も同作の石井聰亙、撮影は笠松則通がそれぞれ担当。(16mm)。2015年夏、逸失したと思われていた1980年撮影当時の本編16mmネガ・フィルムが、再発見された。クラウド・ファンディングにより資金を調達、デジタル修復が行われ、2016年12月10日より劇場再公開が実現した。2025年8月22日より、オリジナル16mmネガからリマスターされたオリジナルネガ・リマスター版で上映する(配給:トランスフォーマー)。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

幻の街サンダーロード。街中の暴走族が集まり、警察の圧力で、「愛される暴走族、になろう」ということで、グループの解散の会議が開かれていた。“魔墓狼死”のリーダー・健もその中にいた。そこへ、“魔墓狼死”の特攻隊長、仁が仲間を連れて現われ、出席者をメッタ打ちにしていった。仁は権力に屈服する暴走族に我慢がならなかったのだ。サンダーロードは仁たちの天下となった。一方、これを心よく思わないグループは報復に出た。この両者の睨み合いの中に“魔墓・狼死”のOBで、今、右翼団体のオルグ、剛が現われた。そして、仁、茂などが剛に引き取られることになった。訓練の毎日が続き、茂はしっかりした右翼青年になり、剛の愛人にもなった。しかし、根っからのハミダシ者の仁は、そんな生活も馴染めず、組織から去っていく。サンダーロードに帰って来た仁を、平和を乱されると、暴走グループが襲いかかった。仁の意識が戻ったとき、片手、片足がなかった。再びオートバイに乗れない体になった仁は、シャブ中毒の悪ガキ小太郎と指名手配中のマッドボンバーのオッサンに出会う。そして、二人の協力で仁は全身武装の殺人マシーンとして蘇る。自分をこんな体にした暴走連合軍や剛に憎悪をたぎらせ、三人の軍隊はサンダーロードに向かう。動揺する街。連合軍は右翼と結託し、仁をこの世から抹殺する謀議を図る。軍団を陣頭で指揮するのは、かっては仁の部下であり、今ではすっかり成長した茂だ。オッサンのバズーカ砲が火を吹き、戦いの火ぶたは切っておとされた。オッサン、小太郎の協力で、次々と敵を倒し、激しい戦いの末、仁は遂に連合軍を倒すのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1980年10月下旬号

日本映画紹介:狂い咲きサンダーロード

1980年10月上旬号

日本映画批評:狂い咲きサンダーロード

1980年9月上旬号

グラビア:狂い咲きサンダーロード 撮影日誌 緒形明

特集 「狂い咲きサンダーロード」:狂おしく疾走する生命体としての映画

特集 「狂い咲きサンダーロード」:座談会 映画はスピードだよ、巨匠 石井聰亙×泉谷しげる×戸井十月

1980年7月上旬号

キネ旬試写室:狂い咲きサンダーロード

1980年6月上旬号

グラビア:狂い咲きサンダーロード

2024/11/01

2024/11/02

100点

映画館/愛媛県/シネマルナティック 


石井聰亙世代の金字塔

私を含めその後の自主映画への影響は計り知れない。全編に渡る疾走感、廃墟や工場群などのゲリラ撮影、ラストの壮絶なアクション、そしてバイク越し山田辰夫の笑み。全国の爆速少年に捧げるのコメントが泣かせる。

#狂い咲きサンダーロード#石井聰亙#山田辰夫#小林稔侍#泉谷しげる#卒業製作#シネマルナティック

2023/05/29

2023/05/29

60点

レンタル 


山田辰夫がひりひりする。

映像の力がすごい。山田辰夫さんのひりひりする演技にしびれました。

2020/12/08

2020/12/09

75点

レンタル/埼玉県/ゲオ 


PANTA&HAL

幻の映画まではいかないが、かなりカルト色の強い作品。
素人のような演出ぶりが逆に粗削りの魅力でもあり、エネルギーをも感じさせる。なんといっても、山田辰夫扮する暴走族ぶりがアナーキーすぎてすごい。
音楽も泉谷しげるのパンク的なロックが弾けるが、PANTA&HALの曲もいくつか流れる。その昔、PANTA&HALの「マラッカ」というアルバムに魅せられて、よく聞いた時期があった。もう40年前のことだ。「つれなのふりや」が流れたシーンで40年前のことを思いだした。
映画は、主人公の若者の暴走ぶりが止まらず、右翼も乱入し、めちゃくちゃな展開になる。バヅーカ砲は出てくるは、拳銃が出てくるはで、もはや乱闘というよりも殺し合いへと進んでいく。それにしても、ホモの右翼の幹部の設定とか、小学生のしゃぶ中とか危険すぎる。

2020/07/25

2020/07/26

80点

VOD 


泉谷しげるは日本のブルース・スプリングスティーンや!

途中まで、メインの主役が誰なのか、わからなかった。
このわからなさこそ、最大の魅力と思った。
フツーに考えたら、コイツがメインかな?と思うヤツの正体が見えてきて、
それと反比例してクズ野郎だと思ったヤツがクズを突き抜けて、
ラストで最高のダークヒーローに輝く展開。
観る者に己を貫くエネルギーが自然に注入される稀有な映画だ。

2019/10/11

2019/10/11

85点

購入/ブルーレイ 


ハタチそこそこでこんなドラッギーな自主制作映画撮ったなんて信じられないなぁ。
コンプラ委員会真っ青の直接的な違法行為のオンパレード&ゴリッゴリの右翼登場で、まさにやりたい放題。
揺れるカメラ、暴走するバイク、小林稔侍大活躍。熱量!!
車もバイクも所詮モノにすぎず、ぶっ壊すことを最終目標に据えたオモチャと化してるのが石井流。
ぶっ放すだけぶっ放して、頑張れよ!って立ち去るおっさん好き。
たしかにこれだけ自由に映画作ってしまうと、制約や事情が絡むと厳しいのかも。

ただ、泉谷しげるの音楽がちょっとクドイ。
山田辰夫が芸人のスルメに似てる。
「なんだよ、天皇かよ参ったな」
こいつぁ爆音映画祭案件では。

2010年代

2019/05/09

75点

レンタル 


ダークなカルト世界

観賞前の予想を遥かに超えてエスカレーションするドラマ展開に引き込まれ、加速度的にヒートアップするパワフルな乱闘シーンに目を奪われる。そして、「AKIRA」や「スワロウテイル」にも通じるアナーキーな世界観や、「マッドマックス」にも似たバイクや車の疾走シーンは大スクリーンと立体音響に包まれた劇場で観れば、さぞや迫力満点だったろうと思う。

ローバジェットにもかかわらず、趣向を凝らした語り口でダークなカルト世界を見事に構築した石井聰亙の独自のセンスと創作への熱意がビシバシ伝わってくるB級バイオレンスアクションの快作だった。ただ、惜しむらくはこの手の映画では重要な要素でもあるキャラクター造形と配役にイマイチ魅力を感じ得ずのこの点数とした。