風と共に去りぬ

かぜとともにさりぬ|Gone With the Wind|----

風と共に去りぬ

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レビューの数

114

平均評点

80.4(741人)

観たひと

1157

観たいひと

92

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1939
公開年月日 1952/9/4
上映時間 233分
製作会社 M・G・M映画
配給 MGM日本支社
レイティング 一般映画
カラー カラー/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット
メディアタイプ フィルム
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「白昼の決闘」「ジェニーの肖像」などの製作者デイヴィッド・O・セルズニックが1939年に完成した長編テクニカラー作品(上映時間228分)で、ベストセラーになったマーガレット・ミッチェル原作小説の映画化。監督は「ジャンヌ・ダーク」のヴィクター・フレミング、脚本はシドニー・ハワードの担当。撮影は「テレヴィジョンの王様」のアーネスト・ホーラーで、レイ・レナハン(「白銀の嶺」)とウィルフリッド・M・クライン(「二人でお茶を」)が色彩撮影に協力している。作曲はマックス・スタイナー、美術監督はリール・ホイラーが当たっている。主演は「欲望という名の電車」のヴィヴィアン・リーと「栄光の星の下に」のクラーク・ゲイブルで、「女相続人」のオリヴィア・デ・ハヴィランド、レスリー・ハワード、イヴリン・キース(「千一夜物語」)、トーマス・ミッチェル(「夢見る少女」)、バーバラ・オニール(「扉の蔭の秘密」)、アン・ルザーフォード(「虹を掴む男」)、ジョージ・リーヴス、フレッド・クラインらが助演する。なおこの作品は1939年度アカデミー作品賞をはじめ監督、主演女優、助演女優、脚色、色彩撮影、美術監督、編集、サルバーグ記念、特別と10の賞を獲得した。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

前篇=1861年、南北戦争が始まろうとする直前。ジョージア州タラの大地主ジェラルド・オハラ(トーマス・ミッチェル)の長女スカーレット(ヴィヴィアン・リー)は、樫の木屋敷と呼ばれる同じ大地主ウィルクス家で明日開かれる野外宴会に、そこの嫡子で彼女の幼馴染みであるアシュリー(レスリー・ハワード)と彼の従妹メラニー(オロヴィア・デ・ハヴィランド)の婚約が発表されると聞いて心おだやかでなかった。激しい気性と美しさをあわせ持つスカーレットは、多くの青年の憧れの的であったが、彼女の心はアシュリーとの結婚をかたく決意していたのだ。宴会の当日スカーレットは想いのたけをアシュリーにぶちまけたが、彼の心は気立ての優しいメラニーのものだった。スカーレットはそこで、チャールズトン生まれの船長で素行の評判の良くないレット・バトラー(クラーク・ゲイブル)に会い、彼の臆面のない態度に激しい憎しみを感じながら、何か惹きつけられた。突然、戦争の開始が伝えられ、スカーレットは失恋の自棄からメラニーの兄チャールズの求婚を受け入れ結婚した。メラニーと結婚したアシュリーもチャールズも戦争に参加した。だがチャールズは戦争で病を得て死に、スカーレットは若い身を喪服に包む生活の味気なさからアトランタのメラニーの元へ行き、陸軍病院のバザーでレットと再会した。レットは強引に彼女に近付いてきた。戦況はその頃南軍に利なく、スカーレットとメラニーは看護婦として働いていたが、やがて、アトランタは北軍の接近に脅えた。スカーレットと生まれたばかりの子供を抱えたメラニーは、レットの御する馬車で故郷へと向かった。レットは途中ひとり戦線へ向かい、のこされた2人はやっとの思いでタラの地に着くが、すでに廃墟になって、北軍にすっかり蹂躪されたあとだった。後篇=戦争は南軍の敗北に終わった。捕虜になっていたアシュリーがかえって来てメラニーを喜ばせたが、スカーレットは再び彼に愛を告白してはねつけられた。タラは重税を課され、土地を守る決意を固めたスカーレットは、その頃北軍の営倉に捕らえられていたレットに金策を頼みに行ったが、断られた。彼女は妹スーレン(イヴリン・キース)の許婚フランクが事業に成功しているのを見て、欺いて彼と結婚し、事業を自分の手中に収めてアシュリーを仲間に引き入れ、唯金儲けだけに生きるようになった。フランクが死んで、スカーレットはレットと結婚し、娘ボニーを生んだが、まだアシュリーへの想いが断ち切れず、レットはもっぱらボニーへ愛情を注いだ。こうした結婚生活の不調和から、レットはボニーを連れロンドンへ行ったが、ボニーが母を慕うので再び戻ってきた。ところがボニーが落馬して死に、メラニーも病死してしまった。このためレットとスカーレットの結婚生活はまったく破れ、レットはチャールズトンへと去っていった。スカーレットはこのとき初めてレットを愛していたと気付くが、一番愛しているのはやはりタラの土地であった。彼女はタラに帰ってすべてを考え直そうと決心した。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2011年5月上旬号

第二回 午前十時の映画祭:「風と共に去りぬ」「ドクトル・ジバゴ」

2010年1月上旬号

DVDがおもしろい!:DVDコレクション No.449 「風と共に去りぬ」

2004年12月上旬号

DVDコレクション :第174回 「風と共に去りぬ」

1994年7月上旬特別号

ビデオ:スペシャル・レポート 「風と共に去りぬ」50周年記念マスター発売

1972年6月下旬号

S・Bスペシャル ミュージカル2本:風と共に去りぬ

1967年4月下旬号

新作グラビア:風と共に去りぬ

1961年8月上旬号

旬報万年筆:復活した「風と共に去りぬ」

1952年10月下旬号

外国映画批評:風と共に去りぬ

1952年9月下旬号

「風と共に去りぬ」はいかに宣傳されたか:

1952年7月上旬夏季特別号

外国映画紹介:風と共に去りぬ

1952年4月下旬号

シナリオ:風と共に去りぬ(後篇) D・O・セルズニック製作 M・G・M映画

1952年4月上旬特別号

新作グラフィック:風と共に去りぬ

特別掲載シナリオ:風と共に去りぬ

2025/03/15

2025/03/15

71点

VOD/U-NEXT/レンタル/PC 
字幕


バタバタ感

ネタバレ

途中まではちょっとした感情の変化などがうまく描かれているように思えた。
しかし最後のバタバタと話が進んでいくところがなんか見ていて受け入れられなかった。

2025/01/17

2025/01/17

60点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


1939年の映画

こんな国に勝てる筈が無い。この女にも勝てない。

2025/01/12

2025/01/13

81点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


一途な思い

今までなんとなく食わず嫌いで観ていなかったので今回初めて観ました。
作品は思っていたよりもずっと観やすかったのですがスカーレットやレットに関しては観る前に思っていた人物イメージと違っていて違和感がありました。
スカーレットに関してはお金付きのあざとい女に見えなくもないですしレットはただの女好き。
二人ともその中でも一人の異性に対して一途な気持ちを思い続けるところだけは好感持てますがどちらかというとメアリーやアシュレーの二人の方が好きなキャラクターでした。

2025/01/12

2025/01/12

95点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


往年のハリウッド映画の底力を観る。実際、そばにいたら鼻持ちならないような女スカーレットの不思議な魅力というか魔力で4時間近く見入ってしまう。赤と黒のシルエットの美しい映像が印象に残るこれぞハリウッドという映画。

2024/12/30

2025/01/07

74点

テレビ/有料放送/WOWOW 


アメリカにもこんな時代が。

前編は南北戦争のむごたらしさが生々しく描かれ、アメリカにもかつてこのように内戦があった現実に向き合わせられる。後半はレットとスカーレットの長い悲恋の物語。

長い、、、

2024/12/18

2024/12/19

75点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


重い腰を上げて、ようやく見た

ネタバレ

風と共に去りぬ
アカデミー賞の10部門で受賞し、かつて、毎日、世界のどこかで上映されていると言われ、インフレ換算するといまだに興行収入歴代1位の映画史に残る作品。加えて、映画狂を自称する自分でありながら、ヒロインのスカーレットに対するアレルギーがあって長らく敬遠してきた。そして、ようやく重い腰を上げた。かつて、戦時中、外地で本作をみた小津安二郎がこのような作品を作るアメリカと戦争しても勝てるはずがないといったように、1933年製作作品でありながら、テクニカラーによる画は、絵画をみているように美しく、アトランタの大火災や夥しい数の戦傷者のモブシーンなど、CGなどない映画黄金期ならではの実物によるスケール感は圧倒的である。映画の構成も、前半は南北戦争のスペクタクルから、後半は敗戦からの再生・復活の快感ともに、ドロドロとしたメロドラマとヒットする要因を備えている。
 しかし、予想した通り、スカーレットの自己中、身勝手さにあきれて笑いが出る位で、どうにも受け入れがたい。自分の美貌に圧倒的な自信を持ち、すべての男は自分に特別な好意を持つと思い込む。また、目的のためには手段を選ばない。逆に言うと、原作者のマーガレット・ミッチェルの生きた20世紀当初、女性解放など影も形もない時代において、これだけ自己主張の強いヒロイン像を作り出したことは画期的だったと思う。確かに、次々に襲いかかる苦難に「明日になれば」と立ち向かい、愛についても自分の気持ちを押し通す女性像は、それが現実には許されない時代においては、理想だったし魅力的だったと思う。ただ、都合の良い時に、男を利用したりするのは、強さよりもズルさにみてしまうし、愛してくれる相手のことを考えない自己愛の強さはやはり共感できない。実は、スカーレットを演じたヴィヴィアン・リーは、当時の恋人ローレンス・オリビエに会いたいがために、早く撮影が終わる様にせかしていたらしい。まさにスカーレットそのもので、その意味で、まさに唯一無二存在で、この人なしには本作はできなかったと思う。
 一方で、北軍と南軍の間をしたたかに立ち回り、形式・因習にこだわらないレッドバトラーについては、クラーク・ゲイブルという最高のキャスティングを得て、魅力たっぷりのヒーローになっている。ただし、考えてみれば、バトラーとスカーレットは因習にこだわらない自由な生き方をするという意味では、同種の人間であり、それを女性なら認めず、男性なら許容するというのは、僕もいささか「男性至上主義」に毒されているもしれない。加えて、スカーレットを相反する常に他者のことを思いやる天使のようなメラニーは、男目線が作り上げた都合の良いキャラなのかもしれない。
 いろいろと批判めいたことを書いたが、戦争を舞台にした大叙事詩のスケール感だけでなく、物語の展開も3時間42分という長尺を感じさせない面白さで、映画史上に残る作品であることは認める。