ニュー・シネマ・パラダイス

にゅーしねまぱらだいす|Nuovo Cinema Paradiso|----

ニュー・シネマ・パラダイス

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レビューの数

208

平均評点

85.1(2016人)

観たひと

3049

観たいひと

268

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 イタリア フランス
製作年 1989
公開年月日 1989/12/16
上映時間 123分
製作会社 クリスタルディ・フィルム=レ・フィルム・アリアーヌ=TFIフィルム・プロ=RAI3=フォーラム・ピクチャーズ
配給 ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビー

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

戦後間もないシチリアの小さな村の映画館をめぐる人人の映画への愛を描く。エグゼキュティヴ・プロデューサーはミーノ・バルベラ、製作はフランコ・クリスタルディ、監督・脚本は本作品が日本での一般公開第一作になるジュゼッペ・トルナトーレ、撮影はブラスコ・ジュラート、音楽はエンニオ・モリコーネが担当。出演はフィリップ・ノワレ、ジャック・ペランほか。89年カンヌ映画祭審査員特別大賞受賞。後に170分の「完全オリジナル版」がビデオグラムで発表されている。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

現在のローマ。夜遅く帰宅した映画監督のサルヴァトーレ・ディ・ヴィータ(ジャック・ペラン)は、留守中に母(プペラ・マッジョ)からアルフレードが死んだという電話がかかっていたことを知らされる。その名を耳にした途端、サルヴァトーレの脳裏には、シチリアのジャンカルド村での少年時代の思い出が甦るのだった--。当時、母マリア(アントネラ・アッティーリ)と妹の三人暮らしだったサルヴァトーレ(サルヴァトーレ・カシオ)はトトと呼ばれ、母親に頼まれた買物の金で映画を観るほどの映画好きだった。そんなトトを魅了していたのは映画館パラダイス座の映写室であり、また映写技師のアルフレード(フィリップ・ノワレ)たった。パラダイス座には司祭(レオポルド・トリエステ)の検閲があり、そのせいで村の人々はこれまで映画のキス・シーンを見たことがなかった。トトはいつも映写室に入り込む機会を窺っていたが、アルフレードは彼を追い返そうとする。が、そのうち2人の間には不思議な友情の絆が結ばれてゆき、トトは映写室でカットされたフィルムを宝物にして集めるのだった。しかしある日、フィルムに火がつき、パラダイス座は瞬く間に燃え尽きてしまう。そしてトトの懸命の救出にもかかわらず、アルフレードは火傷が原因で失明してしまうのだった。やがてパラダイス座は再建され、アルフレードに代わってトトが映写技師になった。もはや検閲もなく、フィルムも不燃性になっていた。青年に成長したトト(マリオ・レオナルディ)は、銀行家の娘エレナ(アニェーゼ・ナーノ)に恋をし、やがて愛を成就させ幸せなひと夏を過ごすが、彼女の父親は2人の恋愛を認めようとせずパレルモに引っ越しし、トトは兵役についた。除隊後村に戻ってきたトトの前にエレナが2度と姿を現わすことはなかった。アルフレードに勧められ、トトが故郷の町を離れて30年の月日が経っていた。アルフレードの葬儀に出席するためにジャンカルド村に戻ってきたトトは、駐車場に姿を変えようとしている荒れ果てたパラダイス座で物思いに耽るのだった。試写室でアルフレードの形見のフィルムを見つめるサルヴァトーレの瞳に、いつしか涙があふれ出す。それは検閲でカットされたキス・シーンのフィルムを繋げたものであった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2018年12月下旬号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第2弾 1980年代外国映画ベスト・テン:ベスト20グラビア開設

2010年11月上旬号

午前十時の映画祭:「ニュー・シネマ・パラダイス」「映画に愛をこめて アメリカの夜」

1990年7月下旬号

ルポ:「ニュー・シネマ・パラダイス」の映写シーンについて

1990年1月上旬号

外国映画紹介:ニュー・シネマ・パラダイス

1989年12月下旬号

外国映画批評:ニュー・シネマ・パラダイス

1989年12月上旬号

グラビア:ニュー・シネマ・パラダイス

特集 ニュー・シネマ・パラダイス:評論

特集 ニュー・シネマ・パラダイス:トルナトーレ監督論

2025/12/06

2025/12/06

-点

映画館/東京都/イオンシネマ多摩センター 
字幕


青春の幻影

「自分のすることを愛せ。子供の頃、映写室を愛したように」

午前十時の映画祭15
我が生涯第4位。物量のせいか、我が生涯ランキングは上位10作がほとんどハリウッドで占められているが、その中で唯一ハリウッド外の作品としてランクインしている。
今から20年前、移動教室から帰宅して、TVを点けたらたまたま放送されていたのでそのまま観たのが最初の接点。途中からだったが、あの感動的なラストシーンに胸を打たれて即DVD購入を決意する。だがここでややこしい問題に直面した。ジュゼッペ・トルナトーレ監督作品のソフトパッケージは、必ずと言っていいほど2通り用意されている。通常版と完全版である。妙に完璧主義の気性がある自分は、このとき完全版を購入した。
以来、どの映画作品でも通常版と完全版がある場合には完全版を選択するようにしているのだが、本作に関しては通常版の方が良かったかもしれないと今回の鑑賞で感じた(今回は通常版を上映)。もちろん、物語の裏まで語られているのが完全版であるが、はっきり言って「知らなくていいこと/知らない方がいいこと」が多いのである。同監督の「海の上のピアニスト」は完全版の方が良いが、本作は通常版の分かりやすさを優先したい。
かなり久しぶりに観たが、自分の中で発酵が進み過ぎてイメージ先行になっているような気がする。好きな作品のはずなのにタイトルバックのシーンが上映開始まで思い出せなかった。何と言うか、「なんでも博士」というよりも、どこまでが骨でどこからが肉なのかすらもう意識できていない。それくらい自分にとっては同化した作品で、恥ずかしいやら「こういうのもありかな」とも思ったりと色々複雑な心境である。全てを忘れても、パラダイス座の映写室という小宇宙だけが残ればそれでいい。あそこには全てがあった。喜び、悲しみ、そして愛。
映画色の街、美しい日々が切れ切れに映る、そんな時代は過去形となった。メディアの多様化によって映画館は数を減らしつつある。映画そのものも配信で観ることが多くなった。映画はもう夢でしかないのか。夢で結構、少なくともワシの目の黒いうちは夢見心地で居させてほしい。
シネマよ、今度の新作は何だい?
シネマよ、今でも誰かが愛していることを忘れないでくれよ。

2025/10/07

80点

選択しない 


フィリップ・ノワレが良い感じに老けてた

映画監督になった男が回想する、子どもの頃のシチリアの小さな町の如何にも生活に根差したような映画館を舞台に、映画館の映写技師との交流を描いた微笑ましいドラマ。郷愁と映画愛を感じさせる作品。亡くなった映写技師が検閲でカットするしかなかったキスシーンを繋げて大事に取ってあったのが分かるラストに胸が熱くなる。
 それにしても驚いたのは映写技師役のフィリップ・ノワレの老いた枯れっぷり。60年代の『地下鉄のザジ』や『将軍たちの夜』の頃、あの小太りのとっちゃん坊や感が気持ち悪かったのだ。今作を昔観た際、随分と味わい深い役者さんになったんだなぁと感心したものだった。

2025/08/11

2025/08/12

80点

購入/4K UHD Blu-ray 
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完全版で見えてきた、劇場版の完成度

初めて完全版を鑑賞。(点数は完全版に対するものです)
多くの人が語るように、やはり本作は劇場版(インターナショナル版)をおすすめしたくなります。完全版を観ることで、約2時間の劇場版が多くのエピソードを巧みに詰め込み、コンパクトながら美しくまとまった傑作であることを改めて実感しました。
劇場版鑑賞後、ローマへ渡ったサルヴァトーレの物語がもっと知りたいという欲求は確かにありました。完全版ではその一端として、壮年期に差しかかった彼と、かつての恋人エレナとの再会が描かれます。しかし、この再会はやや唐突で、さらに偶然出会った彼女の娘から辿り着き、彼女の夫が知人だったという展開は、偶然に頼りすぎた印象が否めません。

このエピソードをより活かすためには、エレナがサルヴァトーレの人生において、アルフレードと並ぶほどの重要人物であることを強く描く必要があったように思います。完全版で追加された50分には、彼女がローマ時代のサルヴァトーレにどれほど影響を与えたのか、その深みを描き込む余地があったはずです。

結局のところ、エレナは主人公にとって“悲しい思い出”の域を超えず、物語全体の芯にまでは届きませんでした。数年後、またこの映画を観るときは、おそらく劇場版を選ぶだろう──そう感じさせる鑑賞体験でした。

2025/01/06

2025/01/06

75点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 
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映画愛溢れるノスタルジー映画

封切り時、まだシネコンに変わる前の映画館で観て以来35年ぶりの再見だが、ラストのキスシーンを繋ぎ合わせたフィルムを観る場面に当時より一層胸が熱くなるのは歳を重ねた証しかも。

1996/01/16

2023/04/20

89点

レンタル 
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ニュー・シネマ・パラダイス

いい映画だ。

2023/04/12

2023/04/14

90点

VOD/U-NEXT 
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二回目

妻をギャン泣きさせたくって観賞。
だったのだがウルっとはきたらしいがギャン泣きするほどではなかった。
確かに映画館で観た時より没入感が薄くそこまで入り込めなかった。
映画館の話だから家で観たら物足りなくなるのは仕方ないか。
それでもラストシーンの素晴らしさは変わらない。