父親の顔も知らず、母親とも引き離された10代の黒人の少年マイケル・オアー(クイントン・アーロン)は、家も寝るところなく、ホームレス同然の生活をしていた。ある真冬の夜、Tシャツと短パン姿で歩いていた彼に、白人女性リー・アン・テューイ(サンドラ・ブロック)が声をかける。マイケルが娘のクラスメートだと知った彼女は、夫ショーン(ティム・マッグロウ)、娘コリンズ(リリー・コリンズ)、息子S・J(ジェイ・ヘッド)と暮らす豪華な邸宅にマイケルを招き入れる。最初は憐れみから一夜の宿を貸しただけだったが、リー・アンはマイケルの瞳に特別な輝きを見出す。初めての愛に溢れた家族の暮らしに喜ぶマイケルの姿に、テューイ家の人々は、何事にも感謝しながら生きる幸せを学ぶ。マイケルの後見人になったリー・アンは、学校の成績はよくないマイケルに、ある才能が隠されているのを発見する。マイケルの大きいけれど敏捷な肉体と、仲間を守る保護本能に秀でた心は、アメリカン・フットボールの選手にぴったりだった。家族の応援のもと、マイケルは注目の選手となり、あらゆる有名大学からスカウトが来る。しかし進路をめぐり、リー・アンが自分を引き取った理由に疑問を持ったマイケルは、言い争いの末、家を出ていってしまう。