・ファルハディ監督の作家性である人間のヤダ味が全開にでる作品　毎作、爽快感などは全くなく人間のいやな部分があぶりだされ、どっと疲れる
・すべての原因が妻マリーにあり、それが原因で子供を中心に振り回される　今彼の妻の自殺未遂の原因がマリーの不倫にあると疑う娘のリシュー　離婚の手続きのために呼び出された夫アマード　子供や自殺未遂した妻に悩む今彼サミール　いらいらのはけ口となる子供たち　彼女の不機嫌が周りの人間を不幸に導く群像劇
・自然で不愉快な現実を巧みに描く　彼女が原因で遠因の事実が皆を苦しめる不愉快エンタメ、子供たちを中心に本当につらい気持ちに
・自殺未遂の真相を探る中でサミールのクリーニング屋の女性にも不幸が伝搬、移民という弱い立場の中、不倫相手と疑われ客とのトラブルも背負い解雇に　彼女まで不幸に
・巧みなプロット、雨やペンキなどの不愉快さをぞ往復させる演出、会話の節々から伝わる不穏な関係性と不愉快な心情　監督の作家性と巧みな展開に文句はないものの、鑑賞後の気持ちは描かれる内容が不愉快なため、爽快感は皆無