浪華悲歌と同じフレーム

「浪華悲歌」と連続鑑賞。３年前くらいに観てとても面白かったので、もう一度観たいと願っていた映画。
流石に前回ほどのインパクトはなかったが、芸妓・おもちゃが発する京言葉特有の裏のある言い回しと男達を手玉にとるやり取りは観ていてとても楽しい。

この映画、直前に観た「浪華悲歌」と同じような骨組みで構成されているんだね。
金持ちの旦那衆を巧みな話術で気持ちよくさせて、色々巻き上げていく山田五十鈴。しかしながら、綱渡り状態はいつの日にかバレてしまい、最後は自らが痛い目に遭いながらも、当時の社会を痛烈に批判して幕を閉じる…。

ただ「浪華悲歌」は主人公の家庭までもが徐々に荒んでいく雰囲気があるのに対して、「祇園の姉妹」は祇園という虚構みたいな世界の出来事だからか楽しく滑稽な様子が長く、私は後者のほうが好きだ。

まあ、作品としては20分程度も欠けているらしいので、本編をフルで観たら違う感想にはなるかもしれませんが…。