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エミリア・ペレス
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本作の一つのテーマともいえる「改心」への説明が無く戸惑いを覚えた。性別転換に伴うホルモン療法がエミリアの母性を目覚めさせたか。 しかしその思いは我が子にとどまらずメキシコ社会の行方不明者を探し出す慈善組織まで立ち上げてしまうのだから「改心」の経緯は全くわからないまま。だけれどもエンターテインメントとしては、すこぶる面白い。異色とも数奇とも言えるエミリアの生き様とその行く末に用意された愛憎の結末まで目が離せなかった。 「なぜミュージカル仕立てにしたのか?」という疑問符が散見されるが、ああ無情や聖書の一部ならミュージカルとしての妥当性があり、納得性が高まるものなのか?これは作り手の単なる着想の問題に過ぎないのでは無いだろうか。自分としてはミュージカル仕立て、結構楽しめたし、いいナンバーもかなりあった。 フランス人監督であるオーディアールがかなり頑張ってメキシコを支配する恐ろしい事態や社会構造に切り込んでいる。犯罪組織の乱立と抗争、麻薬の蔓延、誘拐の多発と身代金犯罪の横行などが役人への賄賂などで社会構造化してしまっている。 これまでも正統なものではキュアロンの『ROMA/ローマ』、シリアスでいうとダルデンヌ兄弟が製作側に回った『母の聖戦』からミシェル・フランコの『ニューオーダー』のように設定を近未来に置きながら現代悪をメタファーとして描いたものまで多数の作品が思い浮かぶが、本作はよりエンタメ性を極めていて見る側を強く引き込む。「改心」のきっかけはさておき誰もが自分の納得のいくような生き方が出来ることを強く訴えるエミリアの行動が見る側の心を強く揺さぶる。
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