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鑑賞日 2025/03/28  登録日 2025/04/05  評点 65点 

鑑賞方法 レンタル/神奈川県/ゲオ/ゲオ大和中央店 
3D/字幕 -/字幕
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そして「まともな人」は誰もいなくなった。

いかにもホラー映画のDVDジャケットで、覚悟はしていたが、序盤は少女誘拐事件のシークエンスでサス
ペンスフル。少女アビゲイルはバレエ「白鳥の湖」のヒロイン。誘拐犯は水道会社の大型バンに、男女5人
が乗り込み、楽屋口から出て迎えの高級車に乗ったアビゲイルをつける。外には狙撃銃を構えてて高級車
を狙うリックルズがいる。万全の布陣でアビゲイルの誘拐に成功し、彼らはアジトに引き返す。
そこも豪邸。迎えた首謀者のランバートは、少女の名前、脅迫する父親、そしてメンバー互いの名を明かす
ことは厳禁として、それぞれに偽名をつける。元軍の看護兵のジョーイ、元刑事のフランク、女流ハッカーの
サミー、暴力団の大男のピーター、運転のプロのディーン、元海兵隊の狙撃手リックルズとなる。
ジョーイはアビゲイルから父親の名前を聞き出す。なんと闇社会の大立て者クリストフ・ラザールだった。
多額の身代金を要求できるが、復讐のために命の保証はない…。

映画は可愛らしいアビゲイルが吸血鬼に変身してからスプラッター描写に特化した映画になる。監督は、
マット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレットの名前が並ぶ共同演出。まさしく二馬力で、血まみれの
ショッキングシーンを作り出した。低予算の多いホラー映画だが、監督たちの執念が通じたか、人体が爆発
するなど、極限のスプラッター描写が見られる。その手の演出が好きなファンには評判を呼ぶかもしれない。
一番の過激さは、少女の白いバレリーナの衣装が血に染まるところ。少女の演出にも手加減は見えない。
やはり二馬力の演出に掛け値はなさそう。

個人的にはサスペンスフルなタッチを生かしたホラー映画にして欲しかったが、力づくのスプラッター描写に
驚かされるばかり。序盤は他の映画から借りてきたのかな、と思うほどの分裂ぶり。こんな映画もめずらしい。
ヘンなところで感心してしまう。