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片思い世界
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映画ファンとしては、今期一番くらいの「問題作」ですよね。 坂元裕二+土井裕泰だし、きっと面白いに違いない。 そう思って観始めると、始まって10分かそこらで、あ、そういう話なんだ、と感じて、う~ん、と悩んでしまう。 どこかでググッと違う地平に転じるのではないかと思って観続けるも、最初に感じさせられた「ある種の平和」「死と生のあいまいさ」「死んだから消えたわけではない」「復讐心がないわけではないよね」「生き返れるならそれはそれでいいじゃん」「通じない人への思い」みたいなキーワードがずっと保存されたまま、らすとまでなんとなく、変化なく連れて行かれてしまいます。 変化するのが絶対に大切なんだ、と言うことではないのですが、この話、問題提起して、そのままではないかと思うのです。 言い方が悪いかも知れません。問題提起で終わってもいいのです。 ただ、いくつも謎、といってもミステリー的な謎ではなく、一番わかりやすく言うと、「死んだ人の思いは生きている人に通じるのか」というファンタジックな設定は、明らかに「生きている人の心の中で、亡くなってしまった人が生き続け、その亡くなった人の思いや希望や願いを、生きて行く中で解釈し続け、時には実践していくこと」で、実は「思いが届いた」のだ、とするための前提だと思うのです。 そして、それらに対する、ちゃんとした回答(解答ではなく回答です。つまり作り手たちなりの決着)が示されたようには思えないか。だから本作はきわめて中途半端に感じるのですね。 それを代表するのが、たとえば、杉咲花演じる優花の思いは、できれば母ともう一度触れあいたい、または、母に幸せでいて欲しい、と言うことだったと思うのですが、後半の母=西田尚美の行動は、ちゃんと優花の思いとリンクしていると言えるのでしょうか?その後もはっきり描かれないので、つまりあれが決着としてどうだったのかが、いや、言い方を変えると、どうだったとしたいのか、という作り手たちの意思が見えないのです。 なんだかよくある「解釈はお任せします」式の、匂わせて終わりと同じではないかと思ってしまうのです。 他にも、明らかにヴィランとして登場するあの彼や、広瀬すず=美咲が心配している青年=横浜流星をもてあそんでいるらしい女=小野花梨、さらには一番謎めいた科学者=声だけたぶん松田龍平?についての決着もまったく曖昧なままです。 とにかく、よくいわれる言い方ですが「どういう感情で見終わればいいのかわからん」という映画でした。 広瀬すず、杉咲花、清原果耶という、今が旬の3大スター女優を使って、何してんの?と言いたくなる作品でした。 あまり映画の悪口は言いたくないのですが、なにしろ期待が大きかったので、多少文句は言っても罰は当たらないのかと思います。
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