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鑑賞日 2025/04/16  登録日 2025/04/18  評点 59点 

鑑賞方法 映画館/神奈川県/横須賀HUMAXシネマズ 
3D/字幕 -/-
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犬の立派な演技に見合った映画だったかどうか

がんばって作っている感じはするので、あまり悪口は言いたくないから、短く書きます。
これは明らかに脚色(=原作を映画の台本として手直ししながら書き直す)の失敗でしょう。
名手林民夫、どうしたのかな、と思いました。

たしかに、被災地で幼いころに出会い、仲良くなった幼児の元へ、日本を縦断してやってくる犬=多聞、という基本設定自体が、そもそもファンタジーなので、出会ったそのあとに○○○○で、その幼児=少年を救う、という流れ自体は呑み込めるのです。
ただ、原作にあった、多聞が途中で出会う人々のビターな挿話(あまり幸運な人生ではなかったし、それぞれハッピーな結末ではないけれど、多聞とのふれあいによって少しだけ救われていく・・)にはあまり連関性がないので、それらを省略して、青年=高橋文哉、女性=西野七瀬、のエピソードを中心にしたのでしょう。
しかし、その二つのつなげ方が相当にアクロバティックで、しかも成功しているとは言いがたいので、ちょっとシラケてしまいました。高橋文哉も西野七瀬も、かなり熱演しているとは思うのですが、物語的からみ合って高まらないので、空回り感が強く、むしろ観ていて「かわいそう」という感じがしてしまいました。
(まあ、高橋文哉の○○部分は特に。これはかなりの人数のみなさまも同意見だと想像します。) 

犬(多聞)の演技が立派で、トレーナーさんの努力が忍ばれるだけに、人間パートの演出のダメさ加減に、これまた「かわいそう」と思ってしまいました。
(点数は犬の分だいぶおまけしたと思ってください。)